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離婚前の別居について知っておきたい全知識【弁護士解説】

解説の執筆者:弁護士 浅野 英之

離婚前の別居の全知識

離婚前に別居をすることがよくあります。

「別居しなければ離婚できない」というわけではないですが、別居をしたほうが離婚に向けた決意・覚悟が伝わりやすく、離婚協議がうまく進みます。特に、有責配偶者側の場合、離婚をするためには長期間の別居期間が必要であるとするのが家庭裁判所の実務であるため、早めに別居をすることとなります。

逆に、別居をされてしまった側にとっても、離婚と別居に関する知識は重要です。「離婚を拒絶して復縁を目指したい」という方はもちろん、そうでなくても、子連れ別居をされて親権・監護権について争うケースのように、離婚条件が大きな争点となるからです。

今回の解説では、離婚前の別居について知っておきたい全知識をまとめました。詳細な解説は、リンク先の参考解説もぜひご覧ください。

目次(クリックで移動)

解説の執筆者

弁護士 浅野英之

弁護士法人浅野総合法律事務所、代表弁護士。

弁護士(第一東京弁護士会所属、登録番号44844)。
東京大学法学部卒、東京大学法科大学院修了。

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離婚前の別居とは

離婚前の別居の全知識

離婚前の別居とは、まだ婚姻期間中の夫婦であるけれども同じ家に住んでいないことです。

民法では、次のように夫婦には同居義務があると定められています。そのため、別居をすることは、この夫婦の同居義務に形式的には違反することとなります。

民法752条(同居、協力及び扶助の義務)

夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。

しかし、夫婦が離婚に向けて進む場合や、ただちに離婚の決断はできないものの当面の間距離を置きたいというケースでは、必ずしも同居義務を守らなければならないわけではありませんから、夫婦のさまざまな事情によって離婚前の別居をするケースが生じます。

離婚前に別居するメリット

離婚を相手方配偶者に伝えたとき、何も争いが起こらずに円満に離婚が成立するのであれば、別居前の離婚は不要ですが、そのようなケースばかりではありません。

相手方配偶者は離婚を望まず復縁を求めてくる場合もありますし、離婚についてはお互いに同意していたとしても離婚条件に争いのある場合もあります。

このような場合に、話し合いを当事者間で、しかも同居したままで行えば、冷静な話し合いはできず、感情的になって話がまとまらなくなってしまいます。暴力や暴言がDV(家庭内暴力)・モラハラ・虐待につながるおそれもあります。離婚前に別居することには、次のようなメリットがあります。

  • 離婚に反対する相手に対して、離婚に向けた強い決意を伝え、復縁をあきらめてもらうことができる。
  • 離婚条件について争いがあるとき、別居して婚姻費用を請求することで、早期の離婚を促すことができる。
  • 離婚協議の際にDV・モラハラの被害を回避し、ストレスを減らすことができる。

以上のような多くのメリットがあるため、離婚に向けて少しでも早く進めていくためには、早期に別居することが非常に有効です。

「離婚をしたくない」というのであれば、別居をすることには「復縁をしづらくなる」といったデメリットがありますが、少なくとも離婚に向けて進めたいという気持ちがあるのであれば、離婚前の別居に大きなデメリットはありません。

専業主婦(専業主夫)であった方のように婚姻期間中に無収入であった場合、経済面のデメリットが一定程度ありますが、婚姻費用を請求することによって解決することができます。

別居は不利にはならない

離婚と別居の問題について、よく受ける法律相談に「先に自分から別居をすると、離婚で不利になってしまうのではないですか」という質問があります。

おそらくこのような相談の背景には、夫婦には同居義務があり、同居義務違反が悪意の遺棄にあたる可能性がある、という情報があるものと思われます。しかし実務上は、離婚に向けて協議、離婚調停、離婚訴訟と進めていく中で、別居を開始することが不利にはたらくことはありません。

むしろ、明らかな離婚原因がないケースや有責配偶者のケースでは、離婚期間が継続していることがむしろ有利に働きます。

離婚は簡単ではなく、夫婦であった期間が長ければ長いほど、お金の問題、子どもの問題など、清算すべき争点が多く存在し、話し合いには時間がかかります。

夫婦関係が既に破綻しているのに、これらの話し合いのために長期間一緒にい続けることは大きなストレスとなりますから、速やかな別居がおすすめです。

参考解説

離婚を前提として別居すべきケース

夫婦関係が悪化したとき、離婚を前提として別居するケースがあります。

夫婦が別居して離婚の協議を行っている事例や、既に離婚調停の申立てを行っている事例などがこれにあたります。

同居のまま離婚の話し合いを進めることも可能ではありますが、このように離婚への道筋が現実化してまで一緒に住んでいる意味は乏しいです。むしろ、特に次のようなケースでは、別居をする必要性がとても高いと考えられます。

  • 相手が頑なに離婚に応じないケース
    相手が頑なに離婚を拒絶し、復縁を求める場合には、同居をして話し合いを続けても離婚に進むことはありません。別居をすることで、離婚をするという強い覚悟を示し、状況を打破する必要があります。
  • 離婚条件に大きな開きがあるケース
    離婚条件に大きな開きがある場合にも、別居をしてから協議をすることが有効です。相手の要求が相場から外れている場合、特に効果的です。別居をして、別居中の生活費である婚姻費用を請求することで、相手に経済的なプレッシャーを与え、離婚へ向かう気持ちを後押しする効果も期待できます。
  • DV・モラハラ・虐待が存在するケース
    悪質なDV(家庭内暴力)が存在する場合には、身の安全を守るためにただちに別居しなければなりません。モラハラがひどく精神的に耐えられないような場合にも、精神的に壊れてしまう前に別居しておいたほうがよいでしょう。夫婦仲が険悪な場合、ストレスになったり、子どもの健全な発育に悪影響を与えたりすることもあります。

離婚をしないが別居をするケース

これに対して、すぐに離婚するという決断はできないものの別居をするケースもあります。夫婦の不仲が続き、距離を置いて冷静に考えたいという事例がこれにあたります。

夫婦の関係が悪化していなくても、単身赴任、育児や教育などの子どもの事情などによる別居もあります。このような別居には正当な理由があるため、同居義務違反にあたらないのはもちろん、離婚原因にも慰謝料請求の根拠にもなりません。

離婚をせずに一度距離を置いて頭を冷やしたいなど、別居中にも相手に誠意をもって対応してほしいケースでは、別居時に合意書を作成しておく方法が有効です。

参考解説

「別居」とは評価されない事例

離婚前の別居の全知識

法的に「別居」と評価されることには、離婚に向けた次のような効果が期待できます。

  • DV・不貞などの明らかな離婚原因がなく、性格の不一致・価値観の相違といった理由で離婚を目指すとき、長期の別居自体を離婚原因として主張できる。
  • 有責配偶者による離婚請求で、長期の別居期間が存在することで夫婦関係が破綻していると主張できる。
  • 別居を余儀なくされたことを主張することで、相手にDV・モラハラといった危険かつ悪質な行為が存在していたことを主張できる。

しかし、次に解説する家庭内別居の場合や、単身赴任など別居に正当な理由のあるケースでは、上記のような離婚前の別居の有利な効果を望むことはできません。

家庭内別居

家庭内別居とは、夫婦が同じ家に住んでいながら、お互いに会話がなく、無視し合ったり、生活を別々に行っていたりなど、夫婦としての実態を伴っていない状態のことをいいます。

このような場合、当事者間では夫婦関係は既に破綻しているという意識が強く、子どもの養育環境、経済的理由など、何らかのやむを得ない理由で同居しているだけと考えていることが多いです。

しかし、家庭裁判所の実務においては家庭内別居では夫婦関係が「破綻」しているとは法的に評価されないのが実情ですから、早急に別居を開始することがおすすめです。

参考解説

単身赴任など正当な理由のあるケース

単身赴任に代表されるように、夫婦が同意のもとで別居をしている場合があります。このような場合、必ずしも夫婦仲は悪くなく、離婚も頭にない場合もあります。

このように、別居をすることに正当な理由のあるケースは、今回解説するような離婚に向けた別居ではありません。

単身赴任のほか、子どもの通園・通学の便のため、育児について実家の家族に協力してもらうため、留学のためといった理由が、別居の正当な理由となります。

別居前の準備と別居するまでの流れ

離婚前の別居の全知識

次に、別居前の準備と別居するまでの流れについて解説します。

別居前に行っておくべき準備は、いざ別居をしてしまった後ではやり直すことのできないものばかりですから、下記解説を参考に、やり残しのないように注意してください。

別居前に離婚について話し合う

別居後に離婚を固く決意している場合には、別居を決行する前に、最後にもう一度、相手と離婚について話し合いをしておくことが大切です。

これまで険悪なムードで話し合いができていなかったけれど、いざ離婚を目前にしてみると、実はそれほどお互いの要求には差がなかったというケースでは、離婚前の話し合いで離婚条件について合意ができる可能性もあります。

また、完全に離婚について合意できなかった場合でも、自分の要求をこの時点できちんと伝えておくことが、別居後の協議を円滑に進めるのに役立ちます。

相手の財産を調べておく

別居後の離婚を有利に進めるためには、別居前に相手の財産を調べておくことが重要です。

別居後に離婚に向けて進むとき、離婚条件のうち最も高額になる可能性があるのが財産分与についての問題です。

財産分与とは、夫婦が協力して形成・維持した財産について、貢献度に応じて公平に分与するという手続きです。財産分与については、分与対象となる財産(共有財産)分与対象とならない財産(特有財産)分与割合分与の基準時など多くの争点が問題となりますが、別居との関係で重要なことは、「同居中に、相手の財産をきちんと把握しておく」ということです。

財産分与の際に、一方の配偶者が財産を隠しているときには財産の調査を行わなければなりません。

このとき、隠された財産の証拠として、通帳のコピー、金融機関からの手紙、不動産登記簿謄本などが考えられますが、これらの重要な資料を入手することは、同居中のほうが格段に難易度が低いです。別居時に持ち出した(もしくは、持ち出された)財産もまた、財産分与の対象となるのが原則です。

参考解説

参考解説

別居後の生活設計を考える

離婚に向けて別居するときには、離婚後の自立を前提に、別居後の生活設計を立てておかなければなりません。

特に、片方が専業主婦(専業主夫)で無収入であるような場合、仕事を探すにもそれなりの時間が必要ですし、結婚前と同程度の収入を確保できるとは限りません。

別居中であっても夫婦である期間中は、生活費を請求することができます。このように別居中に請求できる生活費のことを「婚姻費用」といいます。別居中の生活費が請求できるのは、別居中であるとはいえ夫婦であれば相互に扶養すべき義務が残っているからです。

婚姻費用の具体的な金額は、収入の高い配偶者から収入の低い配偶者に対して、養育費・婚姻費用算定表にもとづいて子の人数・年齢と互いの収入差をもとに算出された金額となることが実務的です。夫婦の話し合いで婚姻費用の金額が決まらない場合には、婚姻費用分担請求調停を申立て、家庭裁判所に決定してもらうことができます。

その他、別居後の生活設計としては、児童手当、児童扶養手当、実家からの支援、離婚後の養育費などもあわせて検討しておく必要があります。

参考解説

離婚原因について証拠収集をする

離婚に向けて別居するにあたって、離婚原因が相手にあると主張したいときには、離婚原因についての証拠収集を別居前に行っておくことが大切です。

例えば、離婚をする理由がDV・モラハラにあると考えるときや、相手の不倫発覚にともない別居・離婚を進めるようなケースです。

特に「相手が不貞行為をしている疑いが濃厚だが、まだ証拠がとれていない」という場合には、同居中のほうが相手の生活リズムが把握でき、不貞行為の証拠を収集しやすいため、必ず別居前に証拠収集をしておいてください。

参考解説

別居するときの荷物をリストアップする

別居をするとき、身の回りの生活必需品、貴重品は必ず持って出るようにしてください。

相手が離婚について争うときや、一方的な別居に腹を立てるようなときには、別居後に荷物を取りに帰ろうとしても協力してくれないこともあります。そのため、別居時に必要な荷物については必ずリストアップし、忘れず持ち出さなければなりません。

一方で、夫婦が同居中に協働で形成・維持した財産は、夫婦の共有財産として財産分与の対象となります。そのため、共有財産であることが明らかなものや相手方名義の貴重品などを持ち出すと、トラブルの原因となり離婚協議がうまく進まなくなるため注意が必要です。

別居後に自宅へ立ち入ることは、離婚協議を円滑に進める支障となったり婚姻費用を支払ってもらえなかったりするほか、DV・モラハラの疑いをかけられたり、最悪のケースでは住居侵入罪(刑法130条前段)、窃盗罪(刑法235条)にあたるといわれてしまうおそれもあるため注意が必要です。

参考解説

参考解説

別居先となる住居の確保

自分が家を出て別居をする側のときは、別居先となる住居の確保が必要となります。

離婚に向けて別居をするときには、将来的には離婚をすることを前提として、別居先となる住居を確保しなければなりません。別居をされる側においても、1人で住むには広すぎる家、高すぎる家の場合には、その家を出て新たな住居を探す必要があります。

実家が近くにある場合には実家を別居先とすることが多いですが、実家が遠くて通勤や子どもの通学に支障があるといったケースでは、新たに近くにマンションを借りたり、親せき・友人の家に仮住まいさせてもらったりすることもあります。

特に、夫婦の一方にDV(家庭内暴力)・モラハラ・虐待が存在するようなケースでは、別居後にストーカーされたり待ち伏せされたり、子どもに危害を加えられたりしないよう、別居先の選定には注意が必要となります。

悪質かつ強度なDV・モラハラ行為が存在する場合には、シェルターへの避難や、協力してくれる実家への避難を検討すべきです。

参考解説

子どもの養育環境の整備

子どもを連れて別居する場合には、子どもの養育環境を整備しておくこともまた、別居前に必ず考えておかなければならない準備の1つです。

特に、子どもの教育環境について、別居後も近くに新たに賃貸マンションを借りて、同じ学校・保育園に通わせ続けるのか、それとも、転居先の近くの学校・保育園に通わせるのかを検討する必要があります。後者の場合、住民票を移していないと編入を受け入れてもらえない場合があるため、別居後速やかに住民票を移しておいてください。

あわせて、育児に支障が生じないようにするため、実家に別居したり、実家の近くに別居先を借りたりして、協力を求めることができるかどうかも検討しておきましょう。

参考解説

別居日当日の対応

別居のタイミングに特に決まりはありませんが、相手と揉め事になるのを避けるため、相手が家にいないうちに別居することがおすすめです。

このとき、別居について相手に同意をとる必要はありません。むしろ、悪質なDV・モラハラがあり、同意をとろうとすれば反対されてしまうことが明らかな場合ほど、即座に別居する必要性が高いケースであるといえます。

別居をするときには、居場所を詮索されたりストーカーされたり、実家に押しかけられて家族に迷惑をかけてしまったりしないよう、置手紙を残し、自分の意思をきちんと伝えておくことが有効です。DV・モラハラ事案では、弁護士に依頼し、弁護士を窓口にすることを置手紙に記載しておくという方法が実務ではよく用いられます。

参考解説

子どもがいる場合の別居の問題

離婚前の別居の全知識

離婚に向けて別居をするケースの中でも、子どもがいる場合には、特に争いが激しくなりがちです。

そこで次に、子どもがいる場合の別居で特に問題となる点について解説します。

子連れ別居の注意点

子どもがいる場合の別居で、別居をして家を出ていく側が同居中から子どもの監護・養育を担当していたという場合には、子どもを連れて別居をすることが多いです。いわゆる「子連れ別居」の事例です。

子連れ別居では、別居をする側、される側のいずれの立場でも、今後の子どもの養育環境を十分整備してから別居を開始する必要があります。

また、子どもがいる場合には、離婚時の条件として、親権・監護権をいずれの親が取得するかについて争いとなる可能性があります。子どもはお金に代えられないため、金銭解決も困難です。

離婚時の親権・監護権を家庭裁判所で争う場合には、家庭裁判所の実務では「子どもの福祉」の観点から判断されるのであり、親の主観的な感情はあまり重視されません。

参考解説

子どもの連れ去り

子どものいる別居事例で、最も深刻なのが、子どもの連れ去りの問題です。

子どもに強い愛情を感じることは当然ですが、子どもの連れ去りは違法であり、決して行ってはならないことです。特に、同居中から暴力、暴言やモラハラがひどい相手の場合には、子どもの連れ去りの危険がないかどうか、慎重に検討しなければなりません。

万が一、子どもを連れ去られてしまった場合には、監護者指定・子の引渡しの審判(及び審判前の保全処分)という家庭裁判所における手続きによって争います。

参考解説

別居後に離婚をする方法

離婚前の別居の全知識

最後に、別居をした後、離婚をするための方法について解説します。

離婚に向けた流れは、まずは夫婦間の話し合いである離婚協議を行い、話し合いによる解決が難しい場合には、離婚調停を行い、離婚調停が不成立となったら離婚訴訟を行う、という流れとなります。離婚の問題は、「調停前置主義」といって、離婚訴訟を行う場合には、必ずその前に調停を行わなければなりません。

相手が離婚を拒否してきたり、離婚条件について争って来たりするとき、離婚成立までには時間がかかります。別居を速やかにするとともに弁護士に依頼することで、少しでも早い離婚成立につなげることができます。

離婚に必要となる別居期間

別居を速やかに進めたとしても、離婚条件について合意ができないと離婚はできないため、離婚までには一定の期間を要します。

このとき、不貞やDVのように明らかな離婚原因がある場合には、その証拠がきちんと手元にあれば、相手も離婚に応じてくれやすくなります。民法で定められた法定離婚原因は次のとおりで、これらの事情にあてはまれば、離婚訴訟において、裁判所から強制的に離婚を認めてもらうことができます。

民法770条1項

夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

これに対して、性格の不一致や価値観の違いのように、法定離婚原因にあてはまりづらいような離婚理由しかないとき、離婚にはある程度の別居期間が必要とされています。

家庭裁判所の実務では、別居期間を離婚原因であると主張するとき、必要となる別居期間の目安は「2年~5年」程度です。

また、自分から離婚原因を作った、いわゆる「有責配偶者」の場合には、自分から離婚原因を作っておきながら離婚請求をすることは原則として許されず、長期の別居期間を経なければなりません。有責配偶者からの離婚の場合、必要となる別居期間の目安は「8年~10年」以上です。

参考解説

別居中に不倫が発覚したら?

先ほど解説したように、不倫、浮気があった場合には、民法に定める法定離婚原因にあたり、離婚を容易に認めてもらいやすくなります。不倫、浮気のことを、法律の専門用語で「不貞行為」といいます。

ただし、不貞行為は、夫婦関係が「破綻」した後では違法とはなりません。この場合には、慰謝料請求もできません。

とはいえ、家庭裁判所の実務では、「別居=破綻」とは必ずしも考えられていません。家庭内別居はもちろんのこと、実際に別居したとしても、夫婦がまだ戻れる可能性がある場合には、「破綻」は認められないと考えられているからです。

そのため、別居中であったとしても、不倫が発覚した場合にはしっかりと証拠を収集しておき、慰謝料請求を行うことが有効です。

離婚と別居の問題は浅野総合法律事務所にお任せください

離婚前の別居の全知識

今回の解説では、離婚前の別居について知っておきたい全ての知識をまとめて解説しました。

これらの知識は、別居をする側・別居をされる側のいずれであっても、夫側(男性側)・妻側(女性側)などの立場を問わず参考になります。また、離婚を決断している場合だけでなく、迷っている場合や、離婚を拒絶して復縁を目指したい場合にも、基本的な知識として知っておくべきです。

離婚前の別居についてお悩みの方は、ぜひ一度当事務所へご相談ください。

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