離婚・不貞

離婚の相手方弁護士から連絡が来たときの5つの対処法

今回は、「離婚の相手方弁護士から連絡が来たときの対処法」について解説します。

離婚問題について夫婦間で争いが起こると、夫婦が既に別居をしている場合には、突然手紙や電話などで相手方から連絡が来ることとなります。

特に、相手方配偶者が既に弁護士を依頼していると、突然弁護士から連絡が来るとびっくりするでしょう。

しかし、突然の連絡に焦ってしまったり、パニックになってしまったりして適切な対応をできないと、離婚を巡るトラブルが更に加速し、こちら側が不利になってしまうこともあります。

こちらの解説は、動画でも見ることができます

1. 「内容証明郵便」とは?

まず初めに、離婚問題の相手方配偶者が弁護士に依頼しているとき、弁護士からの連絡は、「内容証明郵便」の形式で送られてくることが一般的です。

「内容証明郵便」は、郵便を配達したことと共に、どのような内容の郵便物であったかについても、郵便局が証拠に残してくれる郵便方法です。

相手方配偶者が「弁護士を依頼する」ということの意味は、「調停、裁判などの法的手続に進む覚悟がある」ということを意味します。

そして、裁判の専門家である弁護士は、「裁判では証拠がとても重要となる」ことをよく理解しています。そのため、離婚問題の相手方に連絡をする際には、証拠としての価値が非常に高い、「内容証明郵便」の形式をとるわけです。

2. 相手方弁護士から電話連絡が来たら?

以上の通り、「内容証明郵便」によって連絡をし、その後電話などで連絡をすることが一般的なのは、「本当に弁護士かどうかがわからない」という対応をされてしまわないためにも重要なことです。

しかし、あなたが既に別居をして別居後の連絡先を知らせていなかったり、携帯電話番号やメールアドレスを変更していたり、着信拒否、ブロック設定をしていたりする場合、弁護士から突然、電話で連絡が来ることがあります。

突然弁護士から電話がかかってくると焦ってしまうでしょうが、冷静にポイントを押さえて対応しなければなりません。

不安な方は、知らない番号からの電話には出ず、電話番号をインターネットで検索してみれば、法律事務所からの電話であれば、大抵の場合は検索に引っかかることが多いです。また、万が一、弁護士の電話に出てしまった場合にも、その電話で何かしらの結論を出したり、相手の言うことに同意してしまったりする必要はありません。

また、電話口の相手が、本当に相手の依頼した弁護士なのかを確認するため、弁護士の氏名、登録番号を確認するようにしましょう。

弁護士であることが確認できたら、特に差し支える事情がなければ、自分の住所などを伝え、主張をきちんと書面で送付してもらうよう求めるほうがお勧めです。

3. 離婚の相手方・弁護士からの連絡への5つの対処法

では次に、離婚問題の相手方が依頼した弁護士から、内容証明郵便で「受任通知」を受け取ったときの、対応のポイントを説明します。

弁護士から最初に送られてくる受任通知には、次のような項目が記載されています。

  • 相手方の依頼した弁護士の氏名、法律事務所の住所、連絡先
  • 相手方から離婚問題について交渉の代理権を与えられたこと
  • 相手方の離婚問題についての方針(離婚したいか、したくないか等)
  • 相手方の求める離婚条件(解決金、慰謝料などの金銭支払、財産分与、親権・養育費など)
  • 離婚問題の交渉をする際に求めるルール(直接の連絡・接触の禁止、不倫相手と別れてほしいことなど)

今回解説する対応方法の全体に共通することですが、大切なことは、焦らず冷静に判断することです。

3.1. 連絡を無視しない

離婚相手の弁護士からの連絡に対する、対処法のポイントの1つ目は、 「弁護士からの連絡を無視してはいけない」ということです。

弁護士からの連絡ともなると恐怖感も強く、回答するのが面倒で、つい放置してしまいがちです。しかし、連絡を放置したり、無視したりしていると、離婚問題の解決について、不利になってしまうおそれがあります。

離婚問題を争う相手方にとって、「弁護士に依頼した」ということは、すなわち、「無視したり、希望する解決にならなかったりする場合には、調停、裁判などの法的解決を求める意思がある」ということを意味しています。

そのため、相手方弁護士から届いた受任通知を無視していると、直接弁護士から電話が来て回答を求められたり、場合によっては、離婚調停、離婚訴訟などの法的手続きに発展し、泥沼化してしまいます。

離婚問題は、協議離婚、調停離婚、裁判離婚の順番で進行しますが、先の段階に進めば進むほど長期化し、弁護士費用、訴訟費用などの経済的負担も大きくなってしまいます。

まずは話し合いでの早期解決が可能かどうか試すためにも、弁護士からの最初の連絡には、決められた期限までに回答しておくべきです。

3.2. 相手方配偶者(パートナー)に直接連絡しない

相手方配偶者の弁護士から連絡が来た際の、対処法のポイントの2つ目は、 「相手方配偶者(パートナー)に直接連絡しない」ということです。

相手方から、自分に不利な書面が届くと、「弁護士が言わせているのではないか」、「本人に直接話せばわかってくれるはずだ」と法律相談に来られる方がいます。

しかしながら、弁護士が代理人として選任された後は、連絡は弁護士を通じて行うよう要求されることがほとんどです。

このような場合に、相手方本人に直接連絡を取ると、次のような多くのリスクがあります。

 相手方本人に直接連絡するリスク

  • 自分に対する心証が悪化する
  • 「しつこい」、「自己中心的」、「非常識」というイメージを植え付ける
  • 相手の気持ちを逆なでする

特に、相手方が離婚理由として、DV(家庭内暴力)やモラハラがあった、といった主張をしている場合には要注意です。

DV、モラハラといった主張をされているとき、弁護士がついたにもかかわらず直接連絡をとることは、「実際にDVやモラハラをしているのではないか」という悪い印象を強くしてしまいます。

3.3. 主張を正確に伝える回答書を準備する

対処法のポイントの3つ目は、自分の主張を正確に伝える回答書を用意することです。

まず、相手方から来た通知の内容を、冷静に確認してください。通知書には、離婚問題について相手方が希望する解決の内容や、その理由が記載されています。

相手方から何を請求されているかによって、適切な回答は異なりますが、例えば、次のようなことを回答書に記載します。

  • 請求内容への反論
    例)慰謝料が高額すぎる。親権がほしい。
  • 請求理由への反論
    例)記載された内容が事実ではない。
  • 回答期限・回答方法への反論
    例)回答期限を延長してほしい。支払方法を分割にしてほしい。

相手方の受任通知に記載された主張や理由が、到底受け入れられない要求や、事実でない記載がある場合であっても、感情的になってしまわず、冷静に否定するようにしてください。

3.4. 弁護士との対面交渉に用心する

対処法のポイントの4つ目は、弁護士と対面交渉をする際には、十分に用心して進めることです。

相手方の受任通知に対して回答をすると、相手方の弁護士が、面談での交渉を申し出てくるときがあります。

しかし、相手方が弁護士に依頼して連絡をしてきたときに、あなた自身だけで弁護士と対面交渉することはお勧めではありません。

弁護士は交渉のプロであり、相手のペースに飲まれてしまうおそれがあります。万が一、対面交渉をしたとしても、納得できない内容の合意書には絶対にサインをせず、弁護士に法律相談するようにしてください。

3.5. 離婚問題に強い弁護士に相談する

離婚問題の相手方配偶者から突然の連絡を受けたとき、対処法のポイントの5つ目は、 回答を弁護士に相談したり、依頼したりすることです。

相手方の弁護士と直接交渉して、有利な条件を勝ち取れるか、不安が大きいのではないでしょうか。

この場合、こちら側も弁護士に依頼して弁護士同士で交渉してもらうと良いでしょう。

ちなみに、今回の解説は、「有利な条件で離婚したい」という人だけでなく、逆に「離婚に応じたくない」という人にもあてはまります。「離婚に応じたくないのであれば、無視をしておけばよい」という考え方は、問題を拡大させ、泥沼化させる原因ともなりますので、注意が必要です。

4. 離婚の相手方への回答書【書式例・ひな形】

最後に、相手方配偶者の依頼した弁護士から、内容証明郵便での突然の連絡を受けて、弁護士に法律相談している時間もない方に向けて、離婚の相手方への回答書の例を掲載しておきます。

ただし、こちらの回答書はあくまでも書式の例、ひな形であり、実際に交渉を進める際に送るべき書面は、ケースや争点に応じた記載が必要となります。

回答書

XXXX年XX月XX日

〒○○○ー○○○○
○○○○
XX法律事務所
弁護士XXXX先生

〒○○○ー○○○○

【住所】

【氏名】

拝復 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、XXXX年XX月XX日付で、貴職より送付を受けました「受任通知」と題する書面について、当方の回答は以下の通りです。

まず、当方としましても、これ以上の夫婦関係を円満に継続していくことが困難であるとの気持ちを有しており、近々のうちに離婚をすることには異存ありません。
しかしながら、離婚理由について、当方の不倫、DV及び度重なるモラハラ発言にあるとする点については、事実認識が大きく異なり、到底承服しかねます。したがって、貴職の提案する条件を前提とする離婚には応じかねますし、当然ながら、同様の理由による慰謝料請求にも応じかねます。

とはいえ、当方としましても、法的手続以前に話し合いの機会を持ち、早期に離婚を成立させることに一定の利点があると考えております。
つきましては、当方の希望する離婚条件について、弁護士と相談の上、改めてXXXX年XX月XX日までに連絡するように致しますので、しばらくお待ちください。

敬具

5. まとめ

今回は、別居後に、離婚の相手方が依頼した弁護士から突然連絡がきたケースを想定して、適切な対処法について、弁護士が解説しました。

弁護士から直接連絡が来る、しかも、内容証明郵便という特別な郵便形式で書面が送られてくることは、日常的によくあることではなく、焦って冷静な対応ができない方も少なくありません。

まずは弁護士に相談してから回答することがお勧めですが、期限まで時間がなかったり、早急な回答を求められていたりする場合には、今回の解説を参考にしてみてください。

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