離婚をするとき、子どものため事前に準備すべき4つのこと

離婚をするときに、子どもがいる場合には、子どもの将来をどのように考えるかが、離婚条件の中でも特に重要となってきます。

すなわち、このとき離婚に関する「子ども」の問題として考えなければならないのが、「親権」と「養育費」の問題です。

しかし、「親権」と「養育費」だけ考えておけばよいのではなく、離婚をするとき未成年の子どもがいる場合には、総合的な事前準備が重要となります。子どもにとって、夫婦が離婚しても安定して生活できることが必須だからです。

そこで今回は、離婚をするときに未成年の子どもがいるとき、事前に準備すべきポイントを、離婚問題を得意とする弁護士が解説します。

1. 親権の基本的な考え方

未成年の子どもがいる夫婦が、離婚をするというときには、どちらが親権を持つかを、離婚時に決めておかなければなりません。

親権を決めなければ子どもの生活が不安定になりかねませんから、親権を夫婦のうちどちらが持つかを決めなければ離婚はできないこととされています。

そして、「親権」について夫婦間での協議によって決定することができない場合には、家庭裁判所における調停で争うこととなりますが、この際、「母性優先の原則」とともに、「現状維持の原則」がはたらきます。

そのため、離婚を考えている段階でも、親権についての基本的な準備事項として、子どもから離れないように注意しなければなりません。

 POINT!

特に、離婚に先立って夫婦が別居をするときには、「親権をとりたい。」と考えるのであれば、子どもと一緒に行動する必要があります。

つまり、自分が別居をするときは、子どもを連れて出ていく必要がありますし、相手が別居をするときには、子どもを連れていかれないように注意しなければなりません。

いったん生活環境が変わってしまった子どもを、強引に取り返そうとすることは、犯罪にもなりかねない危険な行為であることから、いったん子どもと離れてしまうと、親権を取得する難易度が上がってしまいます。

2. 養育費の基本的な考え方

夫婦が離婚をしたとしても、子どもが、その夫婦の子どもであることには変わりありません。そのため、子どもの生活は、離婚後も、経済的に安定していなければなりません。

この生活の経済的な安定、という観点で重要となるのが養育費です。

養育費は、夫婦の協議(話し合い)によって決め、もし決まらない場合には、家庭裁判所において調停で決めることとなります。この際には、子どもの人数と年齢、夫婦それぞれの収入によって、算定表にしたがって決めるのが一般的です。

「養育費」の話し合いをはじめる前に、事前の準備として、パートナーの収入をしっかり把握しておく必要があります。

 CHECK!

離婚後に、未成年の子どもに経済的な不自由をさせないための金銭が「養育費」ですが、とはいえ、養育費だけに頼っていては、離婚後のライフプランはうまく設計できません。

特に、これまで主婦であった女性は、離婚後は、就職やキャリアアップを検討する必要が出てきます。

また、親権を取得した後は、各都道府県のひとり親への手当・支援を活用することも検討できます。

3. 離婚後の子どものための4つの準備

「親権」「養育費」という、離婚について子どものために問題となる2つの重要なテーマの基本を理解していただけましたでしょうか。

そこで次に、離婚後の子どものために、離婚を考えるようになったら事前に準備しておきたいことについて、4つにまとめて弁護士が解説します。

3.1. 養育費のための準備

さきほど解説しましたとおり、養育費は、一般的に、子どもの年齢と人数、夫婦それぞれの収入によって決定されます。

そのため、離婚をする前に、離婚後の生活設計を立てるため、養育費の目安を確認するためには、パートナーの年収を確認しておく必要があります。

年収は、会社員(サラリーマン)であれば、会社から発行される源泉徴収票や給与明細、自営業者なら確定申告書や納税証明書などの資料によって確認することができます。

ただし、実際に養育費をいくらとするかは、夫婦の話し合いによって決まるためケースバイケースであり、夫婦間で、子どもに関する特に大きな出費を予定しているときは、事前に話し合いをしておく必要があります。

3.2. 親権のための準備

離婚するときに、親権をとりたいと考えるのであれば、子どもを育てていくのにふさわしい環境を整えていく必要があります。調停などで争うとき、家庭裁判所の判断は、「子の福祉」を優先して判断するからです。

親権をとった場合の具体的な養育方針を定め、もし日中に仕事をしている場合には、その間子どもの世話を手助けしてくれる親族などを準備しておくのがよいでしょう。

また、親権を取得できるかどうかは、最初は相手との話し合いによって決めますから、子どもに対する強い愛情と、親権を取得したい理由を説得的に説明する必要があります。

逆に、相手に、子どもを育てることのできない重大な問題点(子に対するDVなど)がある場合には、証拠によってきちんと証明できるよう、証拠収集をしておきましょう。

3.3. 離婚後の経済面のための準備

離婚をして、親権を取得できた場合であっても、その先の生活設計について、養育費だけをあてにしていくことはできません。

養育費は、自分と子どもとが満足に生活できるほどの金額となることは稀ですし、自分の収入を増やす努力をしなければなりません。

各都道府県や市町村で、子どもやひとり親に対して支援を行っていることがありますので、利用できる制度を、あらかじめ調査しておいてください。市区町村役場に聞きに行くのもよいでしょう。

離婚をした後は実家などに転居を予定している場合には、転居予定の自治体での支援制度、手当の有無についても調べておきましょう。

3.4. 離婚後の安定した生活の準備

離婚後、子どもが少しでも不安なく、安定した生活を送れるようにするための準備も不可欠です。また、離婚の理由についてどのような説明をするかについて、子どもの年齢や性格に応じて、事前に考えておいてください。

夫婦の間に幼い子どもがいる離婚の場合には、保育園などの預け先が必要となるケースが少なくありません。離婚後の転居先が、待機児童が多い地域である場合、特に事前準備が重要となります。

急病、仕事などのとっさのときに、手助けをしてくれる親族が近くにいるととても心強いでしょう。

4. まとめ

今回は、離婚をお考えになった方に対して、できるだけ早く準備しておきたい「子ども」に関する準備事項について、弁護士が解説しました。

未成年の子どもがいる夫婦の場合には、親権について決めなければ離婚できず、また、離婚後の安定した生活のためには養育費が不可欠となりますが、子どものために考えなければならないことは、この2つに限りません。

未成年の子どもがいらっしゃって、離婚をするかどうかお悩みの方は、離婚問題を得意とする銀座(東京都中央区)の弁護士法人浅野総合法律事務所まで、お気軽に法律相談ください。

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