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逆DV・逆モラハラへの対処法7つ!離婚を切り出す方法も解説

DVと聞くと「夫から妻に対する」暴力や暴言をイメージすることが多いでしょう。しかし、「妻から夫に対する」暴力や暴言もまた、DV・モラハラ問題の一つです。

これが、いわゆる「逆DV」「逆モラハラ」と呼ばれるトラブルです。つまり、「妻から夫に対する」暴力や暴言は、一般的なDV・モラハラのイメージとは「逆」であり、その意味で、「逆DV」「逆モラハラ」と名付けられたのです。

妻から夫への暴力や暴言は、殴る、蹴る、物を投げるといった物理的な行為にとどまりません。男女の力の差を、包丁などの凶器で補ったり、精神的なモラハラが加わったり、小遣い制にして生活費を渡さないといった経済的なモラハラ、性行為の強要などの性的モラハラといったように、様々な類型が組み合わさった複雑な問題です。

今回は、逆DV・逆モラハラの特徴と、離婚を切り出す方法について解説します。

この解説のポイント
  • DVやモラハラは「女性が被害者(男性が加害者)」とは限らない
  • 逆DV・逆モラハラは、証拠を収集し、周囲に早めに相談して理解を得る
  • 逆DV・逆モラハラを理由に離婚したいなら、法定離婚事由の証拠を集める

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解説の執筆者

弁護士 浅野英之

弁護士法人浅野総合法律事務所 代表弁護士(第一東京弁護士会所属、登録番号44844)。東京大学法学部卒、東京大学法科大学院修了。

「迅速対応、確かな解決」を理念として、依頼者が正しいサポートを選ぶための知識を与えることを心がけています。

豊富な知識・経験に基づき、戦略的なリーガルサービスを提供するため、専門分野の異なる弁護士がチームを組んで対応できるのが当事務所の強みです。

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逆DV・逆モラハラとは

逆DV・逆モラハラとは、DV・モラハラ行為のうち、妻が夫に対してする暴力・暴言のことです。「DV」とは「ドメスティックバイオレンス(家庭内暴力)」の略称です。つまり、逆DVとは妻から夫へのDV、逆モラハラとは妻から夫へのモラハラのことです。

身体的には男性の方が強い夫婦が多いでしょう。しかし、力の差があるからといって、必ずしも夫(男性)が加害者、妻(女性)が被害者とは限りません。

DV・モラハラの典型的なイメージは、「夫が妻を殴る」というケースなので、それと真逆の妻からの暴力・暴言を逆DV・逆モラハラと呼びます。ただ、「逆」とは付いていますが、逆DV・逆モラハラもまたDV・モラハラの一種であり、通常のDV・モラハラと同じく違法な行為です。

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男性がDV・モラハラの被害者になる理由

一般に夫側(男性側)の方が肉体的には強い家庭が多いでしょう。逆DV・逆モラハラの被害に遭ったことのない人は、次のように考えるかもしれません。

女性の暴力では、男性にダメージはないのでは?

男性側もやられっぱなしではなく抵抗すべきだ!

しかし、逆DV・逆モラハラで加えられる暴力は、単純な「殴る」「蹴る」といったものだけではなく、物を投げつけたり包丁を振り回したりといった道具を使った暴力も含まれます。そのため、非力な女性であっても、男性に危害を加えることが十分可能です。

道具を使った態様、頻度、悪質性の観点から、たとえ体格の良い男性でも、逆DV・逆モラハラの被害者側になり得るのです。また、たとえ1回の暴力による肉体的なダメージが小さくても、逆DV・逆モラハラが日常的に、頻繁に繰り返されると、精神的なストレスが積み重なり、心理的なダメージが大きくなります。

逆DV・逆モラハラの割合

逆DV・逆モラハラの被害者となると、「男なのに情けない」などと自分を責め、引け目を感じる人もいます。男性のプライドが邪魔して、打ち明けづらくて抱え込んでしまう人もいます。なかなか第三者に相談しづらいことが、被害を加速させる一因となっています。

しかし実際は、逆DV・逆モラハラの問題は、多く起こっています。

内閣府の調査によると、女性は3人に1人が「暴力の被害があった」と回答していますが、男性もまた5人に1人の割合で暴力被害を受けた経験があります(そして、男性が被害者の場合にも、「身体的暴力」最も多いという結果となっています)。

DVの現状等について(内閣府男女共同参画局)

妻から「役立たず」「甲斐性無し」などと中傷されると、心に刺さり、外部への相談をストップしがちです。上記の調査でも、女性の約4割、男性の約7割が「どこにも相談していない」と回答しており、DV・モラハラを相談せず我慢してしまう傾向は、特に男性に顕著です。

女性の方が「被害を受けた」と回答する割合は多いものの、男性の方が相談せずに我慢している傾向にあるのが分かります。その背景には、自分が妻よりも体格が良いと、「逆DV・逆モラハラを受けたと相談しても真に受けてもらえないのではないか」「弁護士や裁判所にも信じてもらえないのではないか」という不安があります。

しかし、逆DV・逆モラハラの被害は急増し、社会問題化しています。女性が加害者、男性が被害者となる暴力・暴言はもはや決して珍しくありません。悩んでいるのが自分だけではないことを理解し、被害に遭ったら早めに相談してください。

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よくある逆DV・逆モラハラの例

殴る、蹴る、物を投げるなど、物理的な暴力はもちろんですが、精神的暴力、性的暴力などもDVに該当します。身体的には男性側(夫側)の方が強いとき、逆DV・逆モラハラでは、身体的な接触を伴わない陰湿な加害行為が多く見られます。

逆DV・逆モラハラの裏には「男は強くあるべき、女は家庭を守るべき」といった古い慣習があります。このような誤った考え方により、被害が隠されてしまうのです。逆DV・逆モラハラは新しい概念であり、被害に遭った夫自身ですらDV・モラハラなのか判断しづらいこともあります。そのため、逆DV・逆モラハラの種類や、よくある被害内容を知る必要があります。

以下では、よくある逆DV・逆モラハラの例について解説します。

身体的な逆DV・逆モラハラ

逆DV・逆モラハラの1つ目が、身体的な暴行によるものです。殴る、蹴るはもちろん、非力な女性でも、道具を使用した逆DV・逆モラハラで大きな被害を与えられます。

夫婦喧嘩のときの、ひっかく、かきむしる、叩くといった行為は、女性の力だからといって馬鹿にはできません。妻からの暴力でケガをして、警察沙汰になってしまうケースもしばしばあります。

例えば、次の行為が、身体的な逆DV・逆モラハラにあたります。

  • 夫を殴る、蹴る
  • 物を投げつける、物にあたる
  • ガラスを割る
  • バットを振り回す
  • 近距離で包丁を振り回す
  • 爪でひっかく、かきむしる、かみつく

精神的な逆DV・逆モラハラ

逆DV・逆モラハラの2つ目は、精神的なダメージを増幅させる行為です。

相手を無視したり、夫婦として必要なコミュニケーションを取らなかったりといった行為は、精神的な加害です。身体的な暴行を伴わなくても、罵声や誹謗中傷、侮辱、人格否定によっても、精神的なダメージを与えられます。これらの行為は、日常的、継続的に繰り返されると、物理的な攻撃以上のダメージを負わせることもあります。

例えば、次の行為は、精神的な逆DV・逆モラハラにあたります。

  • 夫の仕事をバカにする、夫の給与が低いことをなじる
  • 他の異性と比べて劣っているとけなす
  • 夫の気にしている欠点を執拗に追及する
  • 結論の出ない話で責め続ける
  • 夫の人格を否定する発言を繰り返し、プライドを傷つける

「稼ぎの少ないくせに文句を言うな」と罵られても我慢をしてしまう夫は多くいます。特に、精神的な逆DV・逆モラハラの発言を子供の前で行うことで、夫としての威厳を失わせ、家に居づらくさせるようになると、被害は更に拡大します。

経済的な逆DV・逆モラハラ

逆DV・逆モラハラの3つ目は、経済的な虐待行為です。

将来の貯金や子供の教育資金のため、「小遣い制」とする家庭は多くあります。しかし、必要な金銭すら与えず、昼食代にすら事欠く状況は、経済的な逆DV・逆モラハラといって良いでしょう。

例えば、次の行為が、経済的な逆DV・逆モラハラに該当します。

  • 夫の給与を全て取り上げ、妻が管理する
  • 小遣い制としているが少額すぎる(または小遣いを与えない)
  • 必要最低限の服すら買い揃えられず、穴の空いた下着・靴下を着用している
  • 食事代として渡されるお金が少額すぎる
  • 仕事にいくための交通費すら渡さない

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社会的な逆DV・逆モラハラ

逆DV・逆モラハラの4つ目は、社会的な阻害などの問題行為です。

人は、社会との絆や繋がりをもって生きています。どれほど家庭が大切でも、外部との繋がりなしには精神的な充足を得ることができません。社会的な逆DV・逆モラハラは、夫の社会生活に支障を生じさせることで、精神的な苦痛を与えます。

例えば、次の行為が、社会的な逆DV・逆モラハラにあたります。

  • 携帯やPCの中身を見せるよう強要する
  • 非常識なほどに束縛し、頻繁に報告・連絡を要求する
  • 友人への連絡を禁止する、友人との交流をさせない
  • 仕事に行かせない

性的な逆DV・逆モラハラ

逆DV・逆モラハラの5つ目が、性的な虐待行為です。

夫が妻に対して性行為を強要することはDV・モラハラと評価されますが、その逆に妻が夫に対して性行為を強要することもまた、DV・モラハラに該当します。

例えば、次の行為が、性的な逆DV・逆モラハラにあたります。

  • 仕事で夜遅くに疲れて帰ってきても、必ず毎日のように性行為を強要される
  • マニアックなプレイを強要される
  • 性的特徴、身体的特徴をけなされる

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逆DV・逆モラハラ被害を受けた場合の対処法

説明する男性

次に、逆DV・逆モラハラを受けてしまったときの対応方法を解説します。

逆DV・逆モラハラを受けたなら、最もお勧めの対応は「離婚を切り出すこと」です。また、逆DV・逆モラハラが強度なら、あわせて慰謝料請求も行うべきです。

男性側(夫側)の被害者の中には、強い対応をする覚悟がなかなか決まらない人もいます。しかし、男性であろうと女性であろうと、同じDV・モラハラ事案として毅然とした対応が重要です。

事前に周囲に相談しておく

自分の状況を客観的に見るのはなかなか難しいので、第三者に悩みを打ち明けられることで、客観的に状況を評価してもらうのが効果的です。逆DV・逆モラハラは、一般のDV・モラハラのイメージとは異なるので、被害者にもその自覚がないことも少なくありません。

妻に罵倒され、否定を繰り返されて我慢し続けると、感覚が麻痺してきます。逆DV・逆モラハラの問題であるいと早く気付き、一人で抱えこまない方がよいでしょう。

公的機関へ相談する

周囲に適切な相談相手がいない場合、公的機関への相談が有効です。

逆DV・逆モラハラの適切な公的機関には、DV相談ナビ(男女共同参画局)配偶者暴力相談支援センター(男女共同参画局)インターネット人権相談受付窓口(法務省)などがあります。

弁護士に相談する

逆DV・逆モラハラは、十分に離婚の原因になります。将来の離婚を検討しているなら、早めに弁護士に相談するのが賢明です。

離婚問題に精通した弁護士なら、逆DV・逆モラハラの問題を有利な材料として、 離婚に向けた最短ルートを教えてくれます。離婚の際は、慰謝料や親権、財産分与なども問題となりますが、弁護士に相談しておけば、逆DV・逆モラハラの被害者がこれらの問題で不利にならないよう配慮しながら、適切なアドバイスをすることができます。

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警察に相談する

逆DV・逆モラハラの中でも、暴力を伴う悪質性、危険性の高い事案は、警察にも相談しておくべきです。事前に相談しておけば、見回りを強化し、通報したらすぐに動いてくれます。

たとえ女性から男性への暴力でも、生命の危機を感じることもあります。このようなケースは、身の安全を最優先にして行動しなければなりません。

誓約書を書かせる

逆DV・逆モラハラが強度だと、もはや同居を続けられません。一方で、まだ軽度なら、夫婦生活を継続し、やり直そうと考える家庭もあります。このとき、逆DV・逆モラハラという相手の問題点を指摘し、理解してもらう必要があります。

逆DV・逆モラハラをする加害者は、時間が経つと都合の悪いことを忘れてしまったり、一時的な感情で暴力を振るっても怒りが過ぎると優しくなったりするケースがあります。また、解離性人格障害などの病気が原因の可能性もあります。

そのため、相手がきちんと逆DV・逆モラハラを認めて反省し、今後行わないと誓ったなら、そのことを誓約書に書かせて証拠化してください。逆DV・逆モラハラを理由に別居するなら、責任の所在が明らかになるよう別居の合意書を作りましょう。

別居の合意書」の解説

逆DV・逆モラハラの証拠を収集する

逆DV・逆モラハラの被害に苦しむとき、裁判所に離婚を認めてもらったり、慰謝料の支払いを命じてもらったりするには「証拠」が必要です。

身体的な暴力を伴わないことも多い逆DV・逆モラハラは、証拠が取りづらいですが、限界が来て逃げるように別居せざるを得なくなる前に、しっかりと証拠を確保してください。

逆DV・逆モラハラの証拠には、次のものがあります。

  • 暴力を受けたときの傷跡の写真
  • 医師の診断書・カルテ
  • 逆DV・逆モラハラを受けたときの録音・録画
  • 逆DV・逆モラハラとなる電話・メール・LINEの履歴
  • 同居する家族の証言
  • 相談を受けた家族や友人の証言
  • 逆DV・逆モラハラの被害態様について毎日つけている日記・SNS
  • 警察の相談記録、110番通報の出動記録
  • 相手方が逆DV・逆モラハラを行ったことを認める合意書・誓約書・反省文

逆DV・逆モラハラでも通常のDV・モラハラでも、証拠が重要なのは変わりありません。ただ、より証拠に残りづらい陰湿な態様の逆DV・逆モラハラでは、被害状況を裁判できちんと認めてもらうため、被害者側の証拠収集は一層徹底しなければなりません。

モラハラの証拠」の解説

別居する

逆DV・逆モラハラが強度なケースでは、「一時的なストレス」「ヒステリー」「男が我慢すればよい」といった考えは禁物です。我慢すれば増長し、被害を拡大させかねず、男性側の我慢が、逆DV・逆モラハラをいっそう増長させてしまう事例も多いのです。

「離婚するかどうか」はすぐには決断できなくても、逆DV・逆モラハラから逃れて冷静になって考えなければ適切な判断はできません。そのため、速やかに別居するのがお勧めの対処法です。逆DV・逆モラハラだけでなく、子供の虐待を伴うなら、「子連れ別居」が必要です。

モラハラやDVから逃げるための別居」の解説

逆DV・逆モラハラを理由に離婚できる

次に、逆DV・逆モラハラで離婚を切り出す方法について解説します。

妻からの暴力・暴言に耐えきれない方は、逆DV・逆モラハラを理由に離婚を検討してください。逆DV・逆モラハラする妻だと、夫から離婚を言い出しても拒絶されるケースも少なくありません。離婚に同意してもらえないなら協議や調停は難しく、裁判離婚しかありません。

裁判で離婚を認められるには、民法770条1項の定める「法定離婚事由」(①不貞行為、②悪意の遺棄、③三年以上の生死不明、④強度の精神病、⑤婚姻を継続し難い重大な事由)が必要です。

逆DVが法定離婚原因にあたるケース

逆DV(家庭内暴力)で身体的な暴行のある場合、法定離婚事由に該当します。具体的には「悪意の遺棄」(民法770条1項2号)もしくは「婚姻を継続し難い重大な事由」(同5号)。です。

したがって、身体的な暴行を伴う逆DVの証拠があれば、離婚裁判(離婚訴訟)で、妻の同意がなくても離婚を勝ち取ることができます。裁判で離婚できるわけなので、その前段階の協議や調停でも、逆DVの明らかな証拠を示せば、妻の同意を得やすくなります。

妻からの暴力・暴言は存在する逆DV・逆モラハラ事例の中には、夫から妻に対しても暴力・暴言が存在するケースもあります。この場合、たとえ妻が暴力を振るっても、男性の方が女性より肉体的に強いと評価され、離婚原因を裁判所に認めてもらえないリスクがあります。

お互いにモラハラを主張するときの対応」の解説

逆モラハラが法定離婚原因にあたるケース

身体的暴力にまでは至らずとも、罵詈雑言、誹謗中傷などの手段による「逆モラハラ」や、性的行為の強要といったケースは、離婚原因があるかどうか、微妙な判断となります。逆モラハラのケースで、裁判で離婚することが認められるかどうかは、以下の事情で左右されます。

  • 逆モラハラの内容・程度
  • 逆モラハラの回数・頻度
  • 逆モラハラの悪質性

逆モラハラを受けている夫側の立場では、妻の悪質性を証明するには、証拠収集が重要です。十分な証拠を集め、もはや夫婦関係を継続できないほどの被害があると示すべきです。

逆DV・逆モラハラで離婚を切り出す方法

逆DV・逆モラハラでは、相手がDV・モラハラ気質のため、離婚の切り出し方に注意が必要です。

早めに同居を中止し、別居を始めましょう。身の安全、心の健康を守る必要があります。継続的に繰り返される逆DV・逆モラハラからは、早めに逃れるべきです。あわせて、事前に両親や親族、友人など周囲に相談して理解を得ておいてください。世間的なイメージと「逆」なために、単に別居するだけだと、妻の話を周囲が信じ、夫が悪者にされるケースが多いからです。

妻が逆DV・逆モラハラの事実を隠すケースでは、周囲に理解されづらいという問題点を避けるため、証拠を収集すると共に、頻繁に相談して被害状況を伝え続けるのが重要なポイントです。

離婚前の別居の注意点」の解説

逆DV・逆モラハラに関する注意点

最後に、逆DV・逆モラハラへの対応で、注意すべきポイントを解説します。

夫側から離婚を切り出しても必ずしも不利ではない

逆DV・逆モラハラの被害者には、「男性側から離婚を切り出すと不利になる」という誤解もありますが、実際はそのようなことはありません。もしかしたら、逆DV・逆モラハラをする妻から、そう吹き込まれているのかもしれません。

確かに、夫側(男性側)から離婚を切り出した結果、不利になっているケースは存在します。しかしそれは、夫側にDVやモラハラ、不倫・浮気などの離婚原因があり、いずれにせよ夫側(男性側)に不利とならざるを得ないケースです。

一般には、夫から妻への不倫や暴力の被害件数の方が多いため、「男性が離婚を切り出すと不利」という誤解が広まりがちです。しかし、男性側が被害者のとき、この理屈はあてはまりません。もちろん、夫側(男性側)が家を出て別居をスタートすることも問題ありません。

勝手に別居すると不利?」の解説

親権獲得は子供に暴力を振るったかが鍵となる

逆DV・逆モラハラがあると、「問題ある妻には子育ては無理だ」と感じるでしょう。しかし、逆DV・逆モラハラがあるだけでは、離婚時に必ず親権をとれるとは限りません。夫に暴力を振るっても、母の役割を適切に果たしているなら親権判断には影響しないこともあります。

男性側(父親側)で親権を獲得するのに重要なのは、「妻から子供への虐待があるかどうか」という点です。逆DV・逆モラハラだけでなく、子供に手を挙げているなら、夫が親権を勝ち取れる可能性は高まります。

親権にとって有利な事情があるなら、子供を守るためにもきちんと証拠を集めておきましょう。どれほどの暴力や虐待があったのか、証拠によって証明しなければなりません。あわせて、通常の離婚ケースにおける親権と同じく、これまでの監護実績、今後育てていけるだけの経済力があるかも、親権を勝ち取る重要な判断要素となります。

父親が親権を取る方法」の解説

離婚問題に強い弁護士に相談する

逆DV・逆モラハラの問題は、女性が被害者となるDV・モラハラと全く変わりません。しかし、世間体やイメージ、行為の特殊性といった点から、特有の注意点があります。

そのため、逆DV・逆モラハラを、よく相談される弁護士にアドバイスを求めるのが有効です。そのような相談をあまり受けていない弁護士だと、「男性なのに」「女性からの暴力を受けることはないだろう」といった偏見で見られるおそれがあります。

逆DV・逆モラハラで有利な離婚条件を勝ち取りたい方、慰謝料請求を行いたい方は、男性側の離婚問題も数多く扱う弁護士に相談しなければなりません。

離婚の弁護士費用の相場」の解説

まとめ

弁護士法人浅野総合法律事務所

今回は、逆DV・逆モラハラについて、男性側の視点から解説しました。

逆DV・逆モラハラは、妻の夫に対する強い支配欲の表れといえるでしょう。家庭内の暴力や暴言は、夫婦のどちらが加害者、被害者なのか、性別のみによって決め付けるのは不適切です。

逆DV・逆モラハラは、法定離婚事由に該当し、妻の承諾なしに裁判で離婚できるケースもあります。とはいえ、一般的なDV・モラハラのイメージと異なるので、離婚や慰謝料を請求したい場合、周囲や裁判所の理解を得るため、証拠収集をはじめ、万全の事前準備を要します。

逆DV・逆モラハラが争いになるケースでは、弁護士を間に入れて交渉するのがお勧めです。特に、男性側の離婚相談を多く受けている弁護士に相談してみてください。

この解説のポイント
  • DVやモラハラは「女性が被害者(男性が加害者)」とは限らない
  • 逆DV・逆モラハラは、証拠を収集し、周囲に早めに相談して理解を得る
  • 逆DV・逆モラハラを理由に離婚したいなら、法定離婚事由の証拠を集める

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参考解説

離婚を検討する際、男性に特有の課題や悩みを理解してください。離婚は男女いずれにとっても重要ですが、特に不利な状況に陥りやすい男性側では、早めの準備が欠かせません。

男性側の離婚について、具体的な解決策を知りたい方は、「男性側の離婚」に関する解説を参考にしてください。

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