★ ご相談予約をお待ちしております。

離婚までの流れは?離婚の種類と手続きの順序、進め方の注意点を解説

離婚を考え始めたときに悩むのが「どのような手続きで進めればよいのか」という点です。

離婚の方法は主に、協議離婚・調停離婚・裁判離婚の3種類があり、原則として協議、調停、裁判という順序で進んでいきます。

夫婦の話し合いによって成立する協議離婚が大半を占めますが、離婚条件について争いがあったり、相手が離婚に強硬に反対していたりすると、円滑な解決は難しくなります。協議離婚は双方の合意が前提となるため、同意が得られない場合は、離婚調停や離婚裁判(離婚訴訟)といった法的手続きを利用しなければ離婚は成立しません。

争いのあるケースでは、離婚成立までの手続きの流れや特徴、注意点を理解しておかないと、思わぬ不利益を被るおそれがあります。

今回は、離婚の種類ごとの特徴を整理した上で、離婚が成立するまでの具体的な手続きの流れについて、順序に沿って解説します。

この解説のポイント
  • 離婚の種類は主に、協議離婚・調停離婚・裁判離婚の3つが基本
  • 調停前置主義により、離婚裁判の前に調停を申し立てる必要がある
  • 離婚成立までの流れを理解し、状況に適した方法を選ぶのが、早期離婚の鍵

\ 「今すぐ」相談予約はコチラ /

目次(クリックで移動)
解説の執筆者

弁護士 浅野英之

弁護士法人浅野総合法律事務所 代表弁護士(第一東京弁護士会所属、登録番号44844)。東京大学法学部卒、東京大学法科大学院修了。

「迅速対応、確かな解決」を理念として、依頼者が正しいサポートを選ぶための知識を与えることを心がけています。

豊富な知識・経験に基づき、戦略的なリーガルサービスを提供するため、専門分野の異なる弁護士がチームを組んで対応できるのが当事務所の強みです。

\相談ご予約受付中です/

法律トラブルの相談は、弁護士が詳しくお聞きします。

ご相談の予約は、お気軽にお問い合わせください。

離婚の種類とそれぞれの特徴

離婚の進め方は、大きく分けて協議離婚・調停離婚・裁判離婚の3種類があります。

それぞれの特徴とメリット・デメリットを理解しておくことで、自身の状況に適した離婚方法を選択することができます。

なお、厚生労働省の人口動態調査及び最高裁判所の司法統計年報によると、日本の離婚の大半(約9割)は協議離婚によって成立しており、家庭裁判所を通じた調停離婚や裁判離婚、審判離婚は全体の1割未満にとどまっています。

協議離婚

協議離婚とは、夫婦が話し合いによって離婚に合意する方法です。

日本で最も多く利用される離婚の方法であり、夫婦双方が同意すれば、離婚届を提出するだけで離婚が成立します。裁判所を利用しないため費用はほとんどかからず、離婚成立までの期間も比較的短く済む点が特徴です。

協議離婚では、養育費や財産分与、親権などの離婚条件を当事者間で取り決める必要があります。条件を明確にしないまま離婚すると、後でトラブルに発展するおそれがあり、合意内容は離婚協議書として書面にまとめ、可能な限り公正証書にして、約束の履行を確実なものにしておくべきです。

【協議離婚のメリット】

  • 手続きが簡単で、費用負担が少ない。
  • 離婚成立までに時間がかからない。
  • 事情に応じて柔軟に条件を決められる。
  • 相手を刺激せず、対立が深刻化しにくい。

【協議離婚のデメリット】

  • 有利な条件で離婚するためには、法律知識が必要となる。
  • 不利な条件で合意させられてしまうリスクがある。
  • 話し合いがまとまらなければ離婚が成立しない。
  • DV・モラハラ気質の相手とは、話し合い自体に危険がある。

以上のメリット・デメリットから、協議離婚は、夫婦間の対立が小さく、求める離婚条件に大きな差がないケースに向いています。紛争が激化しなければ、必ずしも弁護士に依頼しなくても離婚を成立させることが可能です。

一方で、弁護士に相談せずに安易に協議離婚を選択し、後から問題が生じるケースは少なくありません。本来得られるはずだった財産分与を取り逃がしたり、離婚協議書を作成しなかったために約束した養育費の支払いが滞ってしまったりする相談例はよく見られます。

協議離婚の進め方」の解説

調停離婚

調停離婚とは、家庭裁判所で行われる離婚調停を利用して離婚する方法です。

夫婦間の協議では離婚条件について合意できない場合、家庭裁判所に離婚調停を申し立て、第三者である調停委員を交えて話し合いを進めます。調停では、調停委員が双方の意見を整理しながら調整を行い、合意に至ることを目指します。

夫婦が合意に達すると調停成立となり、調停調書が作成されます。調停調書は確定判決と同一の効力を持つため、事後的に未払いが生じても強制執行を行うことが可能です。

【離婚調停のメリット】

  • 調停委員に間に入ってもらい、双方の主張を調整してもらえる。
  • 中立かつ公平な立場からの意見を聞くことができる。
  • 感情的な対立を避けやすい。
  • 原則として別室で進行するため、直接対面せずに済む。

【離婚調停のデメリット】

  • 手続きに一定の時間がかかる。
  • 複数回、家庭裁判所に出向く必要がある。
  • 法的な手続きに手間や負担を感じる。
  • 精神的な負担を感じることが多い。

離婚調停では、裁判官や調停委員といった第三者が、中立・公平な立場で関与します。そのため、相手が相場とかけ離れた解決に固執する場合でも、説得や調整により、妥当な解決に至る可能性があります。また、裁判と比べて柔軟な解決が可能なので、必ずしも法律上の結論通りでなくても、夫婦双方が納得すれば離婚が成立します。直接対面を避けられ、精神的な負担を軽減できる点も大きなメリットとなるでしょう。

一方で、離婚調停はあくまで話し合いの手続きであるため、相手が譲歩しない場合には調停不成立となります。親権のように金銭で代替できない重要な条件について合意が整わないケースは、調停離婚での解決には向いていません。

離婚調停の流れと進め方」の解説

審判離婚

審判離婚とは、調停が不成立となった際、家庭裁判所の職権で離婚やその条件を判断する手続きです(実務では「調停に代わる審判」と呼ばれます)。当事者間でほぼ合意したものの細部に争いが残るケース、夫婦の一方が病気や遠方に居住しているなどの理由で調停期日に出席できないケースなど、例外的な場面で利用されます。

なお、審判の内容に不服がある場合は、審判書の送達を受けた日から2週間以内であれば、異議申立てを行うことができます。

裁判離婚

裁判離婚とは、夫婦間の協議や調停が成立しなかった場合に、家庭裁判所に離婚裁判(離婚訴訟)を提起し、裁判所の判決によって離婚を認めてもらう方法です。

裁判離婚では、配偶者が離婚に強く反対している場合でも、勝訴すれば判決によって強制的に離婚が成立します。また、養育費や財産分与、慰謝料など、争いのある離婚条件についても、裁判所に法的な判断を委ねることができます。協議や調停の段階とは異なり、裁判では、相手が同意しなくても、裁判所に離婚することが可能です。

ただし、離婚訴訟で離婚が認められるには、法律で定められた離婚原因、いわゆる「法定離婚事由」が必要です。例えば、不貞行為やDV、悪意の遺棄などが典型例ですが、性格の不一致など、どちらか一方の責任とは評価しにくい事情のみでは、離婚は認められません。

【裁判離婚のメリット】

  • 法的拘束力のある判決によって紛争を終局的に解決できる。
  • 相手が強硬に反対していても離婚が成立する。
  • 裁判所による法的に適正な判断を受けられる。

【裁判離婚のデメリット】

  • 調停に比べて訴訟費用や弁護士費用が高額になりやすい。
  • 手続きが長期化する傾向がある。
  • 裁判所で主張や証拠の提出など、専門的な対応が求められる。

離婚裁判は、法律上の要件を満たしていれば、裁判所の判断によって離婚が認められる一方で、要件を満たさなければ敗訴となり、離婚することができません。離婚するために必要とされる事情は、「法定離婚事由」(民法770条)と呼ばれ、当事者の意思に反しても離婚を認めるに足る、重大な事由が必要であると考えられています。

なお、判決に至らず、訴訟の途中で離婚が成立するケースもあります。裁判所が判決により離婚を認める「判決離婚」に対し、被告が原告の離婚請求を争わずに認めた場合は「認諾離婚」、和解に至った場合は「和解離婚」と呼ばれます。

法定離婚事由」の解説

離婚成立までの流れと、種類別に必要な手続き

次に、離婚成立に至るまでの具体的な流れと手続きについて解説します。

離婚の手続きは、選択する離婚の種類によって進め方が異なります。協議離婚・調停離婚・裁判離婚にはそれぞれ特徴があり、離婚成立までの流れや必要な手続きを理解しておく必要があります。

協議離婚の流れと手続き

協議離婚は、夫婦間の話し合いによって離婚条件を決め、離婚を成立させる流れで進みます。

裁判所を利用しない最も簡易な離婚方法ですが、後のトラブルを防ぐためには、重要な離婚条件を事前に取り決め、離婚協議書として書面に残す必要があります。

協議離婚の流れは、次の順番で進めるようにしてください。

STEP

離婚の意思を伝える

まずは、配偶者に対して離婚の意思を伝えることから始まります。

相手が離婚に同意するか、それとも離婚を拒否するか(復縁を求めるか)によって、その後の進め方や争いの難易度は大きく異なります。この段階で相手の反応を見極めることが、今後の方針を決める際の重要なポイントとなります。

STEP

離婚条件について話し合う

離婚に向けた協議が可能な場合には、具体的な離婚条件について話し合います。

主に検討すべき事項として、財産分与、慰謝料、年金分割、養育費、親権、面会交流などがあります(詳細は「離婚を考えた際に整理しておくべき条件」参照)。

早く離婚したいからといって、条件を決めずに先に離婚を成立させるのはおすすめできません。離婚条件を決めないまま協議離婚をすると、後から紛争が生じるおそれがあり、問題を先送りするだけになってしまいます。

STEP

離婚協議書を作成する

夫婦間で合意に至った内容は、必ず書面として残すようにしましょう。

離婚協議書を作成しておくことで、合意内容を証拠化することができます。口約束のまま離婚しては、「言った・言わない」の水掛け論に発展しかねません。さらに、合意内容を公証役場で公正証書にしておけば、養育費の支払いが滞った場合などに、裁判を経ずに強制執行を行うことができます。

離婚協議書の書き方」「離婚協議書を公正証書にする方法」の解説

STEP

離婚届を提出する

離婚条件の合意と書面の締結が完了したら、離婚届を提出して協議離婚を成立させます。なお、協議中に相手から一方的に離婚届を提出される事態を防ぐため、必要に応じて「離婚届不受理申出」を行っておくことも検討してください。

STEP

協議離婚が成立しない場合は調停を検討する

相手が離婚を拒否している場合や、離婚条件で折り合いがつかない場合、協議離婚は成立しません。納得できない条件で離婚に応じると、交渉の余地を失い、不利な解決となってしまいます。

また、話し合いが平行線のまま続けても、時間と労力を消耗するだけです。

したがって、協議離婚が難しいと判断する場合、次の段階として家庭裁判所に離婚調停を申し立て、調停手続による離婚を目指すこととなります。なお、調停前置主義により、原則として、離婚調停を経ずに離婚裁判(離婚訴訟)を提起することはできません。

調停離婚の流れと手続き

調停離婚は、家庭裁判所に離婚調停を申し立て、調停期日における調整を通じて合意を目指し、調停成立によって離婚を成立させるという流れで進みます。協議では折り合いが付かない場合のほか、配偶者が冷静な話し合いに応じない場合や、DV・モラハラなどにより直接交渉が難しい場合にも、早期に交渉を切り上げて調停を申し立てるのが有効です。

調停離婚の流れは、次の手順で進めるようにしてください。

STEP

離婚調停を申し立てる

まず、家庭裁判所に対して離婚調停を申し立てます。

調停申立書と必要書類を提出することで、調停手続きが開始されます。

できるだけ早期の離婚を目指すためには、申立書に離婚理由や希望する離婚条件を具体的に記載しておくのが有効です。調停には、申立手数料や郵便切手代などの費用がかかりますが、離婚訴訟と比べると低額に抑えられます。

STEP

離婚調停の期日に対応する

指定された調停期日に家庭裁判所へ出向き、調停委員を介した話し合いを行います。

調停は非公開で進められ、原則として当事者同士が直接顔を合わせることはありません。調停委員はいずれかの当事者の味方ではなく、強制的な判断を下すことはありません。中立・公平な立場で意見を整理し、合意形成をサポートする役割を担います。

調停は1回で終了することは少なく、数回にわたって行われるのが通常です。期間の目安は3ヶ月〜6ヶ月ですが、長期化するケースでは1年以上かかることもあります。

調停委員を味方につけるには?」の解説

STEP

調停が成立した場合は離婚届を提出する

話し合いがまとまり、調停が成立すると、調停調書が作成されます。

調停成立によって離婚となり、10日以内に離婚届を提出する必要があります。申立人が離婚届を提出するのが基本であり、相手方や証人の署名は不要です。調停調書には確定判決と同等の効力があるため、合意内容に基づく履行が確保されます。

離婚調停の成立後にすべき手続き」の解説

STEP

調停が成立しない場合は訴訟を検討する

夫婦が合意に至らないときは、調停不成立として手続きが終了します。

調停不成立となっても、自動的に離婚裁判(離婚訴訟)に移行するわけではなく、離婚を求める側が改めて裁判を提起する必要があります。

ただし、有責配偶者である場合など、離婚訴訟での勝訴が難しいと見込まれるケースでは、調停不成立となった後しばらく訴訟を提起せず、様子を見る方針もあります。

調停不成立とその後の流れ」の解説

審判離婚の流れと手続き

離婚調停が不成立となっても、例外的に家庭裁判所の審判によって離婚が成立することがあります。当事者双方の出席や明確な合意が得られない場合でも、実質的に離婚条件について合意ができていると認められるときに、裁判所が職権で審判を下し、離婚を認める場合です。

審判が確定したら、審判書に基づいて離婚届を提出します。ただし、審判の内容に不服がある当事者は、審判書の送達を受けた日から2週間以内に異議申立てを行うことができ、異議が出された場合には審判は効力を失います。

裁判離婚の流れと手続き

調停によっても離婚が成立しなかった場合は、訴えを起こして裁判で争います。

調停前置主義から、原則として、離婚裁判(離婚訴訟)の前に離婚調停を経る必要があります。ただし、相手方の行方が分からない場合や、DVがあるなど緊急性が高い場合は、例外的に、調停を経ずに訴訟提起することが認められる事例もあります。

裁判で離婚する手順は、次のように進めてください。

STEP

証拠を収集する

離婚裁判(離婚訴訟)では、裁判所の強制的な判断を求めるため、証拠が非常に重要な役割を果たします。法定離婚事由に該当する事実は、離婚を求める側が立証しなければならず、証拠がなければ離婚が認められないおそれがあります。

具体的には、不貞行為、DV、悪意の遺棄、生活費の不払いといった事情を裏付ける証拠を収集し、主張と対応させて整理しておく必要があります。

STEP

離婚裁判(離婚訴訟)を提起する

準備が整ったら、訴状と必要書類、証拠を家庭裁判所に提出し、訴えを提起します。裁判手続は専門的で複雑なため、協議や調停を本人のみで進めてきた場合であっても、この段階で弁護士に依頼するのがおすすめです。

STEP

裁判期日に対応する

裁判期日では、原告・被告双方が、訴状・答弁書・準備書面によって法的主張を行い、それを裏付ける証拠を提出しながら審理を進めます。必要に応じて本人尋問や証人尋問が行われることもあります。

また、審理の途中で、裁判所から和解を勧告されることもあり、合意に至った場合には、判決に至らず和解離婚として解決します。

裁判の回数に上限はなく、1年を超える長期間となることも少なくありません。精神的な負担が非常に大きいため、弁護士に代理を依頼するのが通例です。

STEP

判決により離婚が成立する

裁判所が離婚を認める判決を下すと、相手の意思にかかわらず離婚が成立します。

ただし、判決に不服がある場合には、控訴・上告によって争いを継続することも可能です。また、判決で認められた権利について相手が任意に履行しない場合には、強制執行によって権利の実現を図る必要があります。

STEP

敗訴した場合の考え方

法定離婚事由が認められずに敗訴すると、裁判離婚は成立しません。

相手に明確な非がない場合や、自分が不貞行為やDVなどの離婚原因を作った「有責配偶者」である場合には、敗訴するリスクがあります。

とはいえ、一度敗訴したからといって、将来にわたって離婚が不可能になるわけではありません。別居期間を重ねるなどして事情が変化すれば、再び訴訟を提起して離婚を認めてもらえる可能性もあります。

有責配偶者でない場合には3年〜5年、有責配偶者の場合には8年〜10年の別居期間を経ることで、裁判離婚が成立しやすくなる傾向があります。

離婚裁判の流れ」の解説

離婚を考えた際に整理しておくべき条件

離婚を検討する段階では、すぐに手続きを進める前に、離婚条件を整理しておきましょう。

あらかじめ準備しておかないと、話し合いや手続きが難航したり、相手の言い分に流されて不利な条件で合意したりするおそれがあります。事前準備の大切さは、協議離婚・調停離婚・裁判離婚のいずれを選択する場合でも共通して当てはまります。

以下では、離婚を考えた際に検討しておくべき主なポイントを解説します。

離婚の理由や責任について

まず、どのような理由で離婚を希望するのかについて整理します。

夫婦間の協議で離婚することができれば、離婚理由は必ずしも問われませんが、相手が離婚を拒否するなどして調停や裁判に発展するケースでは注意が必要です。特に、離婚裁判(離婚訴訟)では、法定離婚事由がなければ離婚を認めてもらえません(「裁判離婚」参照)。

したがって、次のポイントについて整理して準備しましょう。

  • 不貞行為やDV、悪意の遺棄など、法律上の離婚原因があるか。
  • 不貞や暴力を主張する場合、それを裏付ける証拠があるか。
  • 離婚の責任について、慰謝料の支払いを求めるか。

離婚の理由や責任が相手にあると考える場合には、離婚と共に慰謝料を請求することも可能です。この場合、どのような証拠が活用できるかを把握し、事前に収集しておかなければなりません。不利な解決とならないよう、慰謝料の相場も理解しておきましょう。

有責配偶者の離婚」の解説

財産分与・年金分割・生活費などの経済面について

離婚後の生活を安定させるには、経済面の整理が欠かせません。

離婚をどのような手続き、方法で進めるかにかかわらず、離婚後の生活が困窮しないよう、早い段階から具体的に検討しておく必要があります。次のような準備を進めてください。

  • 離婚後の生活費をどのように確保するかを検討する。
  • 離婚後の収入や生活設計をシミュレーションする。
  • 現在の収入と支出のバランスを見直す。
  • 財産分与に備え、夫婦の共有財産や負債の内容を調査する。

特に、財産分与や年金分割については、夫婦間の対立が加速すると、必要な資料や記録を入手するのが困難になる場合があります。婚姻期間中の財産状況や年金記録については、早めに確認し、整理しておくことが重要です。

離婚に伴うお金の問題」の解説

親権・養育費・面会交流など子供に関する条件について

未成年の子供がいる場合、子供に関する条件が特に重要な検討事項となります。

子供に関する問題は、金銭で代替することが難しく、将来にわたって大きな影響を及ぼすため、離婚条件の中でも慎重な判断が求められます。そのため、離婚を考えた段階で、次のような点について整理しておくことが大切です。

  • 親権をどちらの親が取得するか。
  • 養育費の金額や支払方法、期間をどのように定めるか。
  • 医療費や進学費用などの特別な支出をどのように分担するか。
  • 面会交流の方法や頻度、実施のルールをどのように定めるか。

これらの点は、夫婦間で価値観や考え方が異なることも多く、感情的な対立が生じやすい場面です。そのため、当事者の意向だけでなく、子供の利益を第一に考えた視点で、冷静に準備を進めることが重要です。

子供がいる夫婦の離婚」の解説

弁護士への相談と依頼の検討について

離婚を有利に進めるには、法律知識や裁判所の手続きについての理解が欠かせません。

離婚条件をめぐる紛争が複雑になるほど、当事者だけで対応するのは精神的に大きな負担となります。特に、相手が強硬に反発し、争いが激化するおそれがある場合は、早い段階で弁護士に相談しておくのが安心です。

事前に弁護士へ相談することで、法的な見通しを踏まえた準備を進められるほか、話し合いが行き詰まった場合にも、速やかに依頼へ移行することが可能です。

離婚の弁護士費用の相場」の解説

弁護士に相談して最適な離婚手続きを選択する

説明する男性

離婚の手続きについて、協議・調停・裁判と進む過程で、柔軟に判断しましょう。

どの段階で、どのような条件で離婚を成立させるべきかは、夫婦双方の希望や交渉の経緯、争点の内容などを踏まえて、慎重に決めなければなりません。この判断では、離婚トラブルの解決実績や経験を踏まえて将来の見通しを予測し、戦略的に考えることが不可欠です。

離婚の検討を始めたら、早い段階で弁護士に法律相談をすべきです。以下では、離婚の争いを多く扱ってきた当事務所の考える「戦略」について解説します。

離婚の流れは重要な判断の連続

離婚成立までの流れと、種類別に必要な手続き」の通り、離婚手続きの流れの中では、重要な分岐点があります。その代表例が「協議を続けるか、調停に進むか」「調停を続けるか、裁判に移行するか」といった判断です。

表向きは順調に話し合いが進んでいるように見えて、実は決定的な対立が潜んでいるケースもあります。一方、夫婦の求める条件が大きく乖離し、交渉が進まないケースもあります。法律知識が不足していたり、将来の見通しを知らなかったりする状態では、その手続きを続けるにせよ、相手の条件を受け入れるにせよ、予想外の不利益を被るおそれがあります。

感情的になって判断してしまうのも失敗の原因となりやすいので、弁護士に相談して冷静に見極めるべきタイミングだといえます。

協議を続けるか、調停を申し立てるか

話し合いが一見順調に見えても、財産分与や養育費といった金銭交渉に入ると、思わぬ対立が表面化することがあります。実際の相談例でも、「相手も離婚には同意しているから」と楽観視した結果、見込みのない協議を漫然と続け、引くに引けなくなっている人を目にします。

円満に解決できるのは理想的ですが、協議に固執しすぎて調停への移行が遅れると、解決までの時間を無駄にしてしまうおそれがあります。DVやモラハラ傾向のある相手と協議を続けることは、精神的な負担が大きく、かえって状況を悪化させることもあります。

ケースにもよりますが、1ヶ月〜3ヶ月程度協議を続けても前進が見られない場合には、調停への移行を選択した方がよい場面と考えられます。

調停を続けるか、訴訟を提起するか

調停期日を重ねても合意が見込めない場合、訴訟に移行するかの判断が必要です。

調停が進まない理由が、相手の不誠実な態度、相場を大きく超える要求などにある場合には、調停を不成立として訴訟に移行した方が、妥当な解決が得られることも多いものです。訴訟は最終手段ですが、公平な判断を得るために必要な選択肢でもあります。弁護士と相談し、「訴訟でなければ解決できない」と判断される段階では、ためらわず裁判を視野に入れることが重要です。

目安として、6ヶ月以上調停を続けても進展がない場合には、裁判への移行を前提とした準備を開始することが多いと考えます。

離婚の進め方を弁護士に相談するメリット

夫婦間の話し合いだけで、円満に離婚が成立するケースも確かにあります。

しかし、双方が自身の希望を強く主張する状況では、譲歩が難しいことも少なくありません。弁護士に相談し、相談者の気持ちや状況を丁寧に聞き取り、どの手続きを選ぶべきか、どのタイミングで方針を切り替えるべきかなど、法的な見通しを聞くことが役立ちます。

誠実な弁護士であれば、「離婚すべき」「この条件が当然」といった意見を押し付けるのではなく、相談者の意向を重視して、離婚に向けた選択肢を増やすサポートが可能です。

離婚の進め方に迷ったときこそ、一人で抱え込まず、専門家とともに状況を整理し、将来に向けた最適な選択肢を検討することが重要です。

離婚に強い弁護士とは」の解説

離婚の流れについてのよくある質問

最後に、離婚成立までの流れについて、よくある質問に回答しておきます。

離婚までの流れと期間の目安は?

協議・調停・裁判と進む中で、協議離婚であれば数週間〜3ヶ月、調停離婚であれば3ヶ月〜6ヶ月、裁判離婚であれば1年程度が期間の目安となります。

協議離婚は夫婦の合意のみで成立するため比較的早く進みますが、話し合いがまとまらない場合、家庭裁判所で調停を行い、1ヶ月〜2ヶ月ごとに期日を重ねていきます。さらに裁判に進むと、主張の整理や証拠調べに長期間を要します。

なお、争点の多さや相手の対応によっても期間は大きく変わりますし、逆に、少しでも短縮したいと考えるなら、こちらが一定の譲歩を検討することで早く終えられる可能性もあります。

協議離婚から離婚調停に移る最適なタイミングは?

協議離婚から離婚調停に移るべきタイミングは、ケースごとに異なるため、一律の判断はできません。ただ、一定期間協議を続けても合意に至らない場合、どこで見切りをつけるかを見極めるべきです。

調停に移る判断が早すぎると、「もう少し話し合えば合意できたのでは」という後悔が残ることがあります。調停申立てが相手を刺激し、かえって対立が深まるケースもあります。一方で、調停への移行が遅すぎると、成果の見込めない協議に時間を費やすことになり、解決が長期化するおそれがあります。

実務的には、協議が平行線をたどり、離婚条件についての歩み寄りがなくなった段階が、調停への移行を検討する一つの判断基準であると考えます。

離婚調停から離婚裁判に移る最適なタイミングは?

離婚調停では、合意がまとまらなければ調停不成立として終了します。

調停成立の可能性が皆無だと判断されれば、調停委員が「不成立」と判断するため、譲歩する気持ちがないことを強く示せば、不成立のタイミングを早めることが可能です。

裁判に進むべきかどうかは、法定離婚事由の有無、証拠の状況、相手の交渉態度などを踏まえた判断が必要です。裁判は時間と費用がかかりますが、調停が難航するなら、長引かせるよりも、不成立として訴訟に移行する方が早期解決となることもあります。

離婚の流れの中で弁護士にはいつ相談・依頼すべき?

離婚をどの方法で進める場合でも、弁護士への相談は早い段階で行うべきです。

特に、相手との交渉が難航しそうな場合や、調停や裁判を視野に入れている場合には、離婚を切り出す前に法的なアドバイスを受けておくことが有効です。

弁護士への相談・依頼のメリットが大きいタイミングは、次の通りです。

  • 離婚を切り出す前
    相手の反応や想定される争点を予想して、戦略的に進め方を検討することができます。
  • 協議がまとまりそうな段階
    離婚協議書の作成や公正証書化をサポートを受けたり、合意内容に不利な条件が含まれていないかをチェックしたりすることができます。
  • 調停や訴訟を起こすとき
    手続きの理解、主張・証拠の整理が重要となるため、弁護士に任せるメリットが特に大きい場面です。

子供ありと子供なしの場合で、離婚の流れや手続きは異なる?

離婚の手続きや流れについて、子供の有無によって変わらないのが基本です。

ただし、子供がいる場合、親権や養育費、面会交流など、決めるべき事項が増えるため、手続きに時間がかかる傾向があります。特に親権は、離婚時に必ず定めなければなりませんが、夫婦のいずれも譲歩できず、離婚の合意形成が難航する大きな要因になりがちです。

一方、子供がいない場合は主に財産分与や慰謝料といった金銭の問題が中心となるので、金額について妥協ができるなら、比較的短期で終了する可能性があります。

親権争いは母親が有利?」の解説

まとめ

弁護士法人浅野総合法律事務所
弁護士法人浅野総合法律事務所

今回は、離婚の種類と、離婚が成立するまでの基本的な流れについて解説しました。

離婚の手続きには、協議離婚・調停離婚・裁判離婚の3つがあり、原則として協議、調停、裁判の順に進みます。各手続きの内容や特徴、進め方、メリット・デメリットが異なるため、自身の状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。夫婦間の話し合いで円満に解決し、協議離婚できるのが理想ですが、争いがある場合には、調停や裁判といった第三者を交えた手続きを利用した方が、結果として早期かつ納得のいく解決につながることも多いものです。

「離婚したい」とどれほど強く望んでも、配偶者の合意なしに協議離婚は成立せず、調停離婚や裁判離婚による解決を目指すしかありません。離婚問題が難航するほど、精神的な負担に加え、時間や費用も増大しがちです。離婚をできるだけ円滑に進めるには、早い段階から専門家である弁護士に相談し、適切なサポートを受けることが有効です。

この解説のポイント
  • 離婚の種類は主に、協議離婚・調停離婚・裁判離婚の3つが基本
  • 調停前置主義により、離婚裁判の前に調停を申し立てる必要がある
  • 離婚成立までの流れを理解し、状況に適した方法を選ぶのが、早期離婚の鍵

\ 「今すぐ」相談予約はコチラ /

参考解説

離婚調停を有利に進めるには、財産分与や親権、養育費、不貞行為の慰謝料請求など、状況に応じた法律知識が必要です。お悩みの状況にあわせて、下記の解説もぜひ参考にしてください。

複数の解説を読むことで、幅広い視点から問題を整理し、適切な解決策を見つける一助となります。

目次(クリックで移動)