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離婚の弁護士費用の相場はいくら?内訳と安く抑える方法を解説

離婚を考えたとき、多くの人が心配になるのが弁護士費用でしょう。

「高額な費用を請求されるのでは」「最後まで支払いきれるだろうか」と悩み、弁護士への相談自体をためらう方も少なくありません。一方で、コストだけを重視して弁護士を選ぶと、専門的なサポートを受けられず、離婚条件で不利になったり、問題が長期化したりして、結果的に費用もかさんでしまうおそれがあります。

弁護士に依頼すれば、法律知識と経験を活かしたアドバイスを受け、今後の見通しを立てることができます。そして、弁護士費用の不安についても、相場や内訳を正しく理解すれば、出費をできるだけ抑えることが可能です。

今回は、離婚にかかる弁護士費用の相場や内訳について解説すると共に、費用をできるだけ安く抑えるための具体的な方法を紹介します。限られた予算の中で、納得のいく離婚を目指すために、ぜひ参考にしてください。

この解説のポイント
  • 費用の内訳(相談料・着手金・報酬金)の意味と、それぞれの相場を確認する
  • ケース別(協議協議・離婚調停・離婚裁判)の相場と、成果の見込みを比較する
  • 費用だけでなく、納得のいく提案をしてくれる弁護士を選ぶことが大切

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解説の執筆者

弁護士 浅野英之

弁護士法人浅野総合法律事務所 代表弁護士(第一東京弁護士会所属、登録番号44844)。東京大学法学部卒、東京大学法科大学院修了。

「迅速対応、確かな解決」を理念として、依頼者が正しいサポートを選ぶための知識を与えることを心がけています。

豊富な知識・経験に基づき、戦略的なリーガルサービスを提供するため、専門分野の異なる弁護士がチームを組んで対応できるのが当事務所の強みです。

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離婚の弁護士費用の相場は60万円~120万円程度

離婚の弁護士費用の相場は、総額で60万円〜120万円程度が目安です。

この金額は、弁護士に依頼した際に支払う、着手金や報酬金、日当などの弁護士費用を全て合算したものであり、手続きが協議・調停・裁判と先に進むにつれて高くなる傾向があります。多くのケースでは、最初に支払う着手金は、30万円程度あれば足り、その後無事に解決した際に支払う報酬金(成功報酬)も、同程度の金額が発生します。

どれくらいの費用がかかるかは、離婚の成否だけでなく、養育費や慰謝料、財産分与といった金銭請求がどこまで認められるかによっても大きく変動します。

例えば、婚姻期間3年で離婚し、相手方に請求する金額が100万円のケースと、長年連れ添った熟年離婚で、財産分与が億単位で発生しそうなケースとでは、獲得した経済的利益に連動した報酬金が加算される分、総額の費用は大きく異なります。

したがって、離婚トラブルの深刻さ、解決までに要する期間、どの手続きで解決するかなどによって、冒頭で解説した相場は増減します。自身の状況に合った総額を把握するため、本解説を参考に、弁護士に見積もりを依頼することが重要です。

離婚の弁護士費用の内訳とそれぞれの相場

次に、離婚の弁護士費用について、内訳とそれぞれの相場を解説します。

離婚を弁護士に依頼する際は、複数の費目が発生し、それぞれに相場が存在します。その合計額が離婚の弁護士費用の総額となりますが、法律事務所の料金体系によっても設定が異なります。以前は(旧)日弁連報酬規定という一律の基準がありましたが、現在は自由化され、各事務所の考え方が反映された設定となっていることが多いです。

具体的にどのような名目で、いつ、いくら支払う必要があるのかを把握するために、各費用の意味と相場を正しく理解してください。

相談料:初回相談無料も多い

弁護士へ離婚の悩みを打ち明ける際に、まず発生するのが相談料です。

相談料の相場は「30分5,000円」「1時間1万円」程度が目安です。しかし、近年は初回相談を無料とする法律事務所が増えており、30分から1時間程度の範囲であれば、費用を気にせずアドバイスを受けられます。支払いのタイミングは、相談当日に現金で清算する例が多いですが、事前振込やクレジットカード払いが可能な事務所もあります。

初回相談は、単なる状況説明の場ではなく、弁護士の専門性や相性を見極める非常に大切な機会です。離婚問題はセンシティブな話題を扱うので、担当弁護士が親身に聞いてくれるか、状況に合った解決策を提示してくれるかをよく確認してください。

法律相談で、離婚に向けた法的な見通しやリスク、必要な準備が明確になれば、依頼前の段階でも大きな納得感を得られます。信頼できる専門家を早期に見つけることが、結果としてトラブルの迅速な解決に繋がります。

離婚に強い弁護士とは」の解説

着手金:30万円〜50万円

着手金は、弁護士に案件を依頼する際に支払う費用で、結果にかかわらず発生します。

離婚手続きにおける着手金の相場は30万円〜50万円程度ですが、手続きがどの段階にあるかによって変動します。具体的には、次の通りです。

  • 協議離婚:20万円〜30万円
  • 離婚調停:30万円〜40万円
  • 離婚訴訟:40万円〜60万円

着手金は、弁護活動に着手する際の対価で、希望通りの解決にならなかった場合や中途解約した場合も、原則として返金されません。また、支払いが遅れると弁護活動が進まないおそれがあります。

初動にかかる費用は大きな負担となりやすいので、契約前に明確にしておくことが重要です。依頼内容や状況によっては、着手金の分割払いや後払いに柔軟に対応してくれる事務所もあるので、一括払いが難しいときには弁護士に相談してみるとよいでしょう。

離婚・男女問題の弁護士費用」の解説

報酬金(成功報酬):30万円〜70万円

報酬金は、依頼した案件が解決した場合に、その結果の程度に応じて発生する費用です。成功報酬とも呼ばれ、離婚が成立した段階ごとの固定報酬に加え、相手から獲得した経済的利益に応じた一定割合が加算される仕組みになっています。

報酬金の相場は30万円〜70万円程度であり、解決に至った手続きの段階によって変動します。

  • 協議離婚:30万円+経済的利益の10%
  • 離婚調停:40万円+経済的利益の10%
  • 離婚訴訟:50万円+経済的利益の10%

例えば、交渉の結果として協議離婚し、慰謝料300万円を獲得した場合の報酬金は60万円(30万円+300万円×10%)となります。

財産分与や慰謝料などの金銭を受け取ったた場合、その分だけ報酬金が加算されるため、弁護士と依頼者が同じ方向を向いて事案の解決を進めることができます。

養育費などの将来受け取る金額は、その3年〜7年分を経済的利益としたり、親権獲得や面会交流の実現といった金銭に換算しにくい成果に報酬を定めたりする例があります。そのため、「成功」をどのように定義し、いくらの費用が発生するのか、契約前に細かく確認しておくことが大切です。

報酬金の支払いタイミングは、依頼事項の終了時、もしくは、経済的利益の生じた時点の早い方とされるのが通例です。

日当:2万円〜5万円

日当は、弁護士が事務所以外の場所に赴き、業務を遂行した際に発生する手当のことです。離婚問題において日当が発生しやすいのは、家庭裁判所で行われる調停・裁判への出廷です。

出廷時の日当は2万円〜5万円程度が相場ですが、事務所から裁判所までの距離や移動にかかる拘束時間によっても変動します。

離婚の手続きが調停や裁判へ移行すると、解決までの期間が長引く傾向にあり、それに伴って出廷回数も増えていきます。調停は通常1ヶ月から2ヶ月に1回のペースで開かれ、成立までに半年から1年以上かかるケースも少なくありません。仮に10回の出廷を要した場合、日当だけで20万円から50万円に達することもあります。

実費:手続きに直接かかる諸経費

実費とは、弁護士が業務を遂行する際にかかる諸経費のことで、弁護士を介さずに自身で離婚を進める場合でも、同様の実費が発生します。

具体的な内訳としては、次のものが含まれます。

  • 調停・訴訟の申立手数料(収入印紙代)
  • 書類などの郵送代
  • 公的書類(戸籍謄本や住民票、固定資産評価証明書など)の発行手数料
  • 裁判所までの交通費や宿泊費など

実費について、依頼時に数万円程度の「予納金」を預け入れ、事件終了後に清算する形とする事務所が多いです。総額の目安は、協議離婚であれば数千円から1万円程度、調停や裁判に移行した場合は2万円から5万円程度となるケースが多いですが、予想外に高額とならないよう、契約時に概算してもらうことでトラブルを防げます。

離婚裁判の費用はいくら?」の解説

【ケース別】離婚手続きごとの弁護士費用シミュレーション

計算

次に、離婚の弁護士費用の相場について、ケース別のシミュレーションで整理します。

離婚の流れは、協議・調停・裁判の順に進みますが、問題が複雑化し、手続きが先に進むほど、弁護士費用が高くなる傾向にあります。前段階で希望通りの解決とならないとき、次の段階に進んで争いを継続するかどうかも、かかる費用と比較して判断する必要があります。

協議離婚で解決した場合の費用相場

協議離婚は、夫婦間の話し合いによって離婚条件を決定し、離婚届を提出する手続きです。弁護士に依頼すれば、本人の代理人として相手方と交渉できるため、感情的になりやすい夫婦間の調整を任せて円満離婚を目指せるメリットがあります。

この段階での費用相場は、着手金と報酬金を合わせて60万円〜80万円程度が目安となります。当事務所の弁護士費用の例は、次の通りです。

着手金33万円
報酬金33万円+経済的利益の11%

この弁護士費用には、交渉の代理から書面作成、終了時の離婚協議書の作成などが含まれます。協議で解決できれば、調停や訴訟に移行するよりも費用を抑えることができます。

また、後々のトラブルを防ぐために、合意内容を公正証書にまとめることをお勧めします。弁護士に依頼すれば、専門的な知見から漏れのない公正証書作成のサポートも受けられます。

協議離婚の進め方」の解説

離婚調停を申し立てた場合の費用相場

離婚調停は、夫婦間の話し合いがまとまらない場合に、家庭裁判所において調停委員を介して解決を目指す手続きです。この段階で弁護士に依頼すると、申立書の作成から期日への同席、有利な条件を引き出すための主張立証のサポートを受けられます。

離婚調停における弁護士費用の相場は、着手金と報酬金を合わせて80万円から100万円程度となります。当事務所の弁護士費用の例は、次の通りです。

着手金44万円
報酬金44万円+経済的利益の11%

離婚協議に引き続き依頼するときは、着手金を50%程度に割引するのが通例です。そのため、協議と同じ弁護士に依頼するなら、調停の着手金の相場は20万円程度です。裁判所の手続きであるため、解決までに時間を要することも多く、協議離婚よりも費用は増加する傾向があります。

弁護士が調停での意見や証拠の整理を行えば、有利な離婚を実現しやすくなります。ただし、調停手続きは1回の期日では終わらないことが多く、回数に応じて実費や出廷日当が生じる定めとなっている場合には注意が必要です。

離婚調停にかかる費用」「離婚調停の流れと進め方」「離婚調停を弁護士に依頼するメリット」の解説

離婚裁判に発展した場合の費用相場

離婚裁判は、家庭裁判所の調停が不成立となった場合に、最終的な解決を求めて行う訴訟手続きです。協議や調停とは異なり、裁判官が証拠に基づいて判決を下すため、弁護士のサポートが特に結果を左右します。

離婚裁判の弁護士費用の相場は、着手金と報酬金を合わせて100万円〜120万円程度です。当事務所の弁護士費用の例は、次の通りです。

着手金55万円
報酬金55万円+経済的利益の11%

訴訟は解決までに1年以上の長期間を要することが多く、準備書面や証拠の収集にも労力がかかるため、他の手続きに比べて高額の費用となる傾向があります。協議や調停など、前段階から継続して依頼しているときは、着手金を50%程度割引するのが通例です。一方で、裁判が始まると出廷回数が増えるため、日当や実費の負担も重なる点に注意が必要です。

離婚裁判の流れ」の解説

離婚の弁護士費用は誰が払う?相手への請求は原則できない

お金

弁護士費用について「誰が払うのか」が争点となることがあります。

離婚についての責任が相手(夫や妻)にあると考える側から、「弁護士費用の支払いを相手に請求できないか」と相談されることがあります。しかし、日本の司法制度上、離婚にかかる弁護士費用は依頼した本人が負担するのが原則です。相手の不貞行為(不倫や浮気)、DVなどの問題行為が原因で離婚に至るケースでも、当然に全額を相手に支払わせることはできません。

この理由は、弁護士への依頼が「依頼者と弁護士」の間で交わされる委任契約だからです。夫婦という関係でも、一方が弁護士をつけることを選んだからといって、その対価をもう一方に負担させる法的根拠はありません。例えば、夫の行動で離婚を決意した妻が弁護士を立てた場合、その着手金や報酬金は妻自身が用意し、支払う必要があります。

ただし、例外的に相手方へ費用の一部を請求できるケースも存在します。

それは、不貞行為やDVが不法行為(民法709条)に当たると認められて、慰謝料請求訴訟で勝訴した場合です。この際、裁判所は損害額の1割程度を弁護士費用相当額として認め、相手方に支払いを命じることがあります。

なお、認められるのはあくまで慰謝料額の10%程度であり、実際に発生した弁護士費用の全額をカバーできるわけではありません。また、調停や協議による解決では、2人の合意がない限り弁護士費用を払わせることは認められません。

離婚を有利に進めるためのコストは、自身の将来への投資として自己負担することを前提に準備を進めるのが現実的です。

弁護士費用が払えないとき、費用を抑えるための対処法

次に、離婚の弁護士費用が払えない人に向けて、費用を抑える方法を解説します。

離婚の弁護士費用は、協議や調停、訴訟と手続きが進むごとに加算される傾向があるので、まとまった資金を用意できない方の中には、不安から途中で妥協してしまう方もいます。しかし、将来後悔しないためにも、手持ちの資金が限られていても、依頼を諦めないでください。

初回の無料相談を活用する

離婚の弁護士費用を抑えたいと考えるなら、無料相談を有効活用しましょう。

通常、弁護士への相談は、30分5,000円程度の相談料がかかりますが、現在は多くの法律事務所が離婚に関する初回相談を無料としています。無料相談なら、現在の自分の状況に適した解決策、法的な見通しやリスクを費用負担なく把握できます。自治体や弁護士会、法テラスが提供するサービスの中には、離婚問題について無料で専門家のアドバイスを受けられる機会があります。

無料相談のメリットとして、複数の弁護士に相談して、比較検討できる点も重要です。

法テラスの民事法律扶助を利用する

法テラスを利用して経済的な負担を軽減することもできます。

法テラスの民事法律扶助なら、収入や資産が一定の基準以下であれば、弁護士費用の立替払いを受け、初期費用の負担なく弁護士に依頼することができます。後日償還する必要がありますが、1ヶ月1万円程度の少額の分割返済が原則とされます。

なお、資力要件を満たさなければ利用できず、法テラスの相談では担当する弁護士を選べない形となるので、担当弁護士の専門性や経験について依頼前に確認しておきましょう。

複数の法律事務所から費用の見積もりを取って比較する

離婚の弁護士費用を抑えるには、契約前に費用を確認し、比較することが大切です。

見積書の作成を依頼するなどして、事前に明確にしておきましょう。費用が曖昧なまま依頼すると、手続きが進んだ後に想定外の支出が発生するおそれがあるので、料金体系や報酬の考え方を具体的に説明してくれる透明性の高い弁護士に依頼すべきです。不明点があれば、、相談時に遠慮なく質問し、疑問を解消してから契約に進んでください。

離婚の弁護士費用を比較する際、特に重要なのが報酬金の扱いです。離婚事件は、単なる金銭請求だけでなく、親権や面会交流など、金銭に換算しにくい争点も少なくありません。そのため、経済的利益の一定割合とは別に、解決内容に応じた報酬金が設定されていることがあります。

「どのような解決になったら、最終的な費用はいくらになるのか」を具体的にシミュレーションしながら比較検討することが、費用面で納得できる弁護士選びのポイントです。

弁護士に依頼する業務の範囲を限定する

依頼する範囲を限定すれば、費用を大幅に抑えることができます。

例えば、協議で解決できる可能性があるうちは自分で対応し、調停や裁判に移行した際に弁護士を依頼するといったケースです。また、交渉や調停で「後方支援」のみを依頼したり、合意後の離婚協議書の確認のみサポートを依頼したりといったことも可能です。

ただし、協議から調停、裁判へと段階を進むごとに、解決までの期間は長期化し、相手の態度も硬化するおそれがあります。節約を優先して不利な解決になってしまうのは元も子もないので、依頼の範囲をどのように限定するかも、無料相談で弁護士と相談しながら決めるのが良いでしょう。

離婚裁判は弁護士なしでもできる?」の解説

分割払いや後払いに対応している事務所を探す

離婚の弁護士費用を一度に用意できない場合、分割払いや後払いも検討しましょう。

離婚は、手元にまとまった貯蓄のない専業主婦(主夫)、急な別居で生活に困窮している方からも相談のある案件なので、個別の事情に合わせて柔軟な支払い方法を提案する事務所も増えています。特に、相手に十分な資産があることが判明しており、将来的に財産分与や慰謝料などの確実な支払いが見込めるケースは、後払いに適しています。

無料相談の場で具体的な支払い計画について相談してみてください。後から支払いが滞らないよう、自身の収支に見合った現実的なプランを協議する必要があります。

着手金が無料の料金プランを検討する

弁護士費用の中でも、依頼時の着手金は数十万円単位となり、負担が大きいものです。

この負担を軽減するために、着手金無料、もしくは極めて低額に設定された「成功報酬制」の料金プランを採用する法律事務所を選ぶ手もあります(中でも、着手金無料の場合を「完全成功報酬制」と呼ぶことがあります)。このような料金体系は、初期費用を抑える代わりに、報酬金にその分を上乗せする仕組みとなっていることが多いです。

手元にまとまった資金がなくてもすぐに弁護士に動いてもらえるメリットがあり、DVやモラハラから急いで避難する必要があったり、相手が家計を握っていて当面の生活費も得られなかったりといった状況の方にとって、選択肢の一つとなります。

ただし、報酬金が通常の相場より高く設定されていることが多いため、目先の安さだけに釣られず、総額でいくらかかるのかをシミュレーションしておきましょう。

財産分与や慰謝料を請求して経済的利益を得る

弁護士費用がかかっても、それに見合った経済的利益を得られれば負担は減ります。

そのため、財産分与や慰謝料といった金銭請求について、自身に有利な見通しを示してくれる弁護士に依頼することで、結果的に弁護士費用を抑えたのと同じ結果を得ることができます。

得られた経済的利益が高くなるほど、それにかかる報酬金も増額されますが、弁護士費用はあくまで一定割合に限られるため、より大きな利益を実現できるに越したことはありません。特に、相手が多くの資産を有していて、高額な財産分与が予想されるケースでは、専門性の高い弁護士に依頼することでより多くの金額の獲得を目指すべきです。

費用対効果を意識することが大切であり、離婚問題の経験が豊富な弁護士なら、個別の事案ごとに、弁護士費用の負担を上回る利益があるかどうかをアドバイスできます。

離婚時の財産分与」の解説

弁護士依頼で失敗しないための費用に関する注意点

相談する男性

次に、離婚について依頼する弁護士を選ぶ際に、費用面で注意すべきポイントを解説します。

早期に信頼できる弁護士に依頼する

早期に、信頼できる弁護士に依頼することは、費用面でも重要となります。

当人同士の協議で解決できるに越したことはありませんが、話し合いがまとまらずに調停や裁判へ発展し、その時点で初めて弁護士を依頼すると、結果的に費用が高額になります。法的手続きが進むほど弁護士の業務量は増え、着手金や報酬金も高く設定される傾向があるためです。

離婚問題は、早期の段階ほど解決に向けた選択肢が多く、紛争の拡大を防ぎやすい側面があります。少なくとも、早い段階で一度法律相談を受け、どのような解決があり得るか、弁護士のアドバイスを受けておくのが有益です。

あわせて重要なのが、最初から信頼できる弁護士を選ぶことです。費用の安さだけで弁護士を選び、途中で依頼先を変更すると、その都度新たな着手金が発生し、かえって費用が嵩みます。信頼できる弁護士かどうかは、単に費用が安いことだけでなく、離婚問題の解決実績や評判、初回相談で質問に真摯に答えてくれたかといった点で判断しましょう。

離婚までの流れと離婚の種類」の解説

成果の見込みを確認して費用倒れを防ぐ

弁護士に離婚問題を依頼する際、最も注意すべきリスクの一つが費用倒れです。

弁護士費用の総額が、相手から獲得した慰謝料や財産分与などの金額を上回ると、解決したとしても手元に残るお金がマイナスになってしまい、本末転倒です。

この事態を避けるためには、依頼前の相談で弁護士に成果の見込みを確認することが欠かせません。例えば、夫に請求できる慰謝料の相場が50万円程度のケースでは、着手金40万円を支払って調停を申しててるのは赤字になる可能性があります(金銭のみでなく、離婚の成否について争う目的があるなら、そのような選択もあります)。

誠実な弁護士なら、過去の裁判例や自身の経験に基づいて、依頼する意義があるかを丁寧に説明し、利益が少ないと見込まれる場合にはそのリスクを正直に伝え、「弁護士費用が払えないとき、費用を抑えるための対処法」や自身で進める際のアドバイスを提示してくれます。

離婚相談の準備とメモ」の解説

夫婦の共有財産から弁護士費用を支払わない

離婚を進める際、弁護士費用をどこから捻出するかは重要な問題です。

目先のお金がないと、つい夫婦で築き上げた共有財産から充当しようと考えがちですが、お勧めできません。離婚時の財産分与では、主に別居時を基準に、夫婦が協力して築いた財産を折半します。財産分与の対象となる共有財産から自分の弁護士費用を勝手に支払うと、後に「財産の使い込み」と指摘されるリスクがあります。

例えば、夫婦の共有口座から30万円を引き出して着手金に充てた場合、財産分与の計算で、その30万円は既に受け取ったものとみなされ、本来の取り分から差し引くよう求められるでしょう。「勝手に共有財産を減らした」と主張され、感情的な対立が深まる原因にもなります。

このようなトラブルを避けるには、弁護士費用は自身の特有財産、つまり結婚前から持っていた預貯金や、親から贈与されたお金などで支払うのが理想です。自分名義の資産が不足する方は、弁護士に相談して分割払いや後払いとするなど、共有財産に手を付けない解決策を探るのが賢明です。

納得して依頼するために弁護士に説明を求める

ここまで、弁護士費用の相場と安く抑える方法を解説しましたが、最も重要なのは、自分が納得できる料金体系で弁護士に依頼することです。必ずしも費用が一番安い事務所でなかったとしても、あなたの問題を有利に解決してくれる弁護士を選ぶのが最善です。

納得するまで説明を求め続ける

離婚を弁護士に依頼する際は、費用について納得いくまで説明を受けましょう。弁護士は、依頼時に契約書を作成する義務があるので、この契約書を通じて、弁護士費用の内訳や決定方法について詳しい説明を受けることができます。

疑問や不安はその場で解消する

弁護士費用は、一般の方には複雑で、契約書を一読しただけでは理解できないこともあります。

委任契約書の内容について疑問や不安が残る場合は、署名押印をする前にしっかり確認してください。費用について質問するのは、細かいことにもしっかりと答えてくれるかを確認し、この先も信頼して任せられる弁護士かを知る意味もあります。

次のような質問リストを用意しておけば、抜け漏れなく確認できます。

  • 最初の着手金で対応できる業務の範囲はどこまでか。
  • 本件の解決方針や成果の見通しはどのようなものか。
  • 期待する解決が実現した場合の報酬金の額や計算方法について。
  • 総額として、弁護士費用がどの程度になる見込みか。
  • 追加費用が発生する条件と金額はどのようなものか。

注意が必要なのは、依頼当初に設定された着手金が安くても、その後の解決方針によって追加費用が発生し、総額として予想していた額を超えるケースもあることです。費用の全体像を確認した上で依頼するようにしてください。

離婚の弁護士費用に関するよくある質問

最後に、離婚の弁護士費用について、よくある質問に回答しておきます。

早めに相談した方が費用を抑えられる?

離婚問題を早めに弁護士へ相談した方が、結果的に費用の総額を抑えられます。

その理由は、紛争が深刻化して調停や裁判へ移行する前に、協議段階での解決を図れる可能性が高まるからです。離婚の手続きは、協議から調停、裁判へと進むにつれて弁護士の業務量が増大し、費用も上がっていきます。

協議の段階で弁護士に関与してもらい、専門的な知見に基づいて交渉し、相手を説得できれば、裁判手続きを利用せずに済むケースも少なくありません。

早期相談にはメリット・デメリットがあり、短期的な解決が見込める一方で、夫婦の話し合いで解決する余地があるのに弁護士を立てると、相手が身構え、感情的な対立を招いてしまうおそれがある点は、見極めが必要です。

費用がかかっても弁護士に依頼するメリットは?

弁護士へ依頼するには費用が生じますが、それに見合うメリットがあります。

最大の利点は、相手との連絡を弁護士に一任できることです。離婚問題は感情が激しくぶつかり合うため、当事者同士の話し合いは精神的な消耗が激しく、冷静さを失いかねません。弁護士が窓口となれば、理不尽な要求や心ない言葉を直接受け止める必要がなくなり、精神的な平穏を保つことができます。

また、法的な知識に基づいた主張が行えるので、複雑化した裁判離婚では特に、適切な準備書面を作成して自身の正当性を主張することができます。弁護士は、どのような証拠が裁判所の判断に影響するかを熟知しており、調停や訴訟において有利な条件を引き出すための戦略を立ててくれます。

目先の費用負担はあっても、結果として納得感のある条件で再出発できることは、長期的に見て極めて大きな価値といってよいでしょう。

まとめ

今回は、離婚にかかる弁護士費用の相場と、依頼時の注意点について解説しました。

離婚を弁護士に依頼する場合、相談料・着手金・報酬金・実費・日当など、複数の費用が発生します。依頼内容や手続きの進め方で総額は大きく変わるため、あらかじめ弁護士費用の内訳や相場を把握し、納得できる条件で依頼するよう心がけてください。無料相談や法テラスの活用、依頼範囲を限定するといった工夫により、弁護士費用を抑えることも可能です。

ただし、費用の安い弁護士が、離婚問題を有利に解決できるとは限りません。重要なのは、費用に見合った良質なサービスを提供できるかどうかという点です。初回の法律相談では、離婚問題の解決実績と共に、本件の見通し、費用の考え方について、納得できるまで説明を求めましょう。

離婚案件の経験豊富な弁護士なら、状況ごとに解決策を提示し、それに合った無駄のない費用を提案してくれるはずです。費用と契約内容を事前によく確認し、自身の事情に合った弁護士を選ぶことが、弁護士費用も含めた納得いく解決への近道となります。

この解説のポイント
  • 費用の内訳(相談料・着手金・報酬金)の意味と、それぞれの相場を確認する
  • ケース別(協議協議・離婚調停・離婚裁判)の相場と、成果の見込みを比較する
  • 費用だけでなく、納得のいく提案をしてくれる弁護士を選ぶことが大切

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参考解説

離婚調停を有利に進めるには、財産分与や親権、養育費、不貞行為の慰謝料請求など、状況に応じた法律知識が必要です。お悩みの状況にあわせて、下記の解説もぜひ参考にしてください。

複数の解説を読むことで、幅広い視点から問題を整理し、適切な解決策を見つける一助となります。

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