離婚・男女問題

復縁したい人が離婚請求に対応するとき理解しておきたい全知識

2021年7月10日

解説の執筆者:弁護士 浅野 英之

復縁したい

今回の解説は、復縁を求める人が知っておいてほしい知識をまとめています。

相手方配偶者(夫または妻)から離婚を要求されると、離婚協議から離婚調停、離婚訴訟という流れで進みます。この流れのなかでも夫婦が仲直りして復縁できる可能性はまだ残っています。

実際、当事務所に相談いただく事例でも、早期に復縁に向けて努力したことにより、協議中、調停中などの段階で、復縁を実現した解決実績があります。

相手が離婚を求めて、ましてや調停、訴訟を提起したときは、離婚に向けた相当な覚悟があることを理解しなければなりません。そのため、離婚を拒否し、復縁を求める戦いは、困難な道です。

復縁できる可能性を少しでも上げるためにも、離婚に関する法的知識を十分に得ておく必要があります。

復縁を求めるときの心構え

復縁したい

まず、復縁を求める戦いは、相当困難な道であることを理解していただいた上で、それでもなお進むときには、心構えが重要となります。

相手方配偶者(夫または妻)が離婚を求めてきている覚悟を上回るほどの覚悟をもってはじめて、復縁に成功することができるのです。ここでは、はじめに理解したい復縁の基本的な心構えを解説します。

復縁意思はできるだけ早く伝える

相手が離婚を求めてきているとき、離婚を回避し、復縁したいのであれば、その意思をできるだけ早く相手に伝えることが重要です。

離婚を求める側の戦い方には、離婚協議、離婚調停、離婚訴訟という順序があり、あなたが離婚を拒否していることが明らかになれば、次の段階へと進めていく動きをするでしょう。そして、離婚を明確に拒否しなくても、なにも回答をせずに放置しておけば、すぐに次の段階(たとえば、協議から調停)へと進んでいってしまうことが予想されます。

さらに次のような点でも、時間が経過してしまうことは、復縁を求める方にとって「自分の意思を直接伝えることがますます難しくなる」ことを意味し、復縁へのハードルが上がってしまいます。

  • 相手に別居されてしまう
    家を出て別居するのであれば、あなたの同意は不要です。別居されてしまうと毎日顔をあわせて話し合うことができず、あなたの復縁意思がうまく伝わりづらくなります。
  • 弁護士を依頼されてしまう
    弁護士を依頼され、弁護士を話し合いの窓口とされてしまうと、その後に直接連絡をとることができなくなってしまいます。
    (参考解説:「離婚を求める相手が弁護士を依頼したら、直接交渉できない?」)
  • 調停・訴訟を申し立てられてしまう
    離婚要求に対して回答をせず、時間が経ってしまうと、「離婚に応じる意思はない」ことが明らかとなってしまい、調停・訴訟を申し立てられてしまいます。

参考解説

相手の気持ちを理解する

復縁を求めるときには、あなたの独りよがりになってはいけません。まずは相手の気持ちを理解した上で、復縁交渉をすることが有効です。

復縁が成功したときには、将来も家族として一緒に生活を続けていくことになるわけで、あなたの気持ちの押し付けが強すぎると、結局はうまくいかなくなってしまいます。

特に、相手がDV(家庭内暴力)、モラハラといった主張をしてきているとき、復縁の気持ちを強く押し付けすぎると、相手から「結局変わっていない」、「反省がない」、「復縁しても同じことの繰り返しだ」という失望を抱かれてしまいます。

相手の気持ちを理解して復縁交渉を進め、行き過ぎてしまわないようにするためには、次のような禁止行為を頭に入れて行動しましょう。

  • 相手の言い分を一方的に否定しない
  • 復縁交渉を直接行うとき、暴言を吐いたり怒鳴ったり、威圧的な態度をとったりしない
  • 感情的なメール、LINEや、長文のメッセージを送らない
  • 相手が弁護士を窓口にするとき、直接の連絡をとらないようにする

復縁できる可能性があるケースと、その理由

復縁したい

離婚を要求されてしまったときにも、速やかに復縁交渉を進めるべきなのは、実際に復縁できる可能性のあるケースも少なくないからです。

相手が弁護士に依頼し、離婚協議、離婚調停、離婚訴訟と進んでしまうと、「復縁はもうあきらめたほうがよいのではないか」と絶望する人もいます。しかし、次に解説するようなケースにあてはまるとき、まだ復縁をあきらめてしまうのは早いかもしれません。

離婚を求める側にも悩みがある

離婚調停、離婚訴訟などの法的手続き発展する時点では、もはや十分に気持ちが固まっている人も多いですが、まだ離婚の交渉をはじめたばかりのときには、離婚を求める側にも悩み、不安があることも少なくありません。

離婚を求める側によくある悩みには、次のようなものがあります。

  • 経済的な悩み
    (例)離婚してしまったら将来の収入が減ってしまうのではないか、仕事が見つかるまでどうやって生活するのか、ローンは払ってもらえるのかなど
  • 子どもの悩み
    (例)1人で子育てできるのか、片親だと子どもの発育によくないのではないか、養育費がきちんと払ってもらえるのだろうかなど
  • 社会的な不安
    (例)離婚したことがみんなにバレて恥ずかしい思いをするのではないか、親に怒られるのではないか、会社内でどう発表したらよいのかなど

特に、相手がまだ弁護士を依頼していないのであれば、復縁のチャンスは十分あります。

一時の感情で強く離婚を求めていたとしても、別居して頭を冷やして考えた結果、やり直す気持ちがわくケースもあります。離婚を求めている側にも悩み、迷いがありそうなときには、復縁をあきらめてしまうのは時期尚早です。

子どもへの愛情が残っている

夫婦が離婚して他人になっても、子どもとの親子関係はなくなりません。そして、子どもの健全な発育にとって、両親のいずれからも愛情を受けることがとても重要です。

そのため、離婚を求める側に、子どもへの愛情が残っているときは、子どもが復縁のきっかけとなることがよくあります。

子どもをきっかけにして復縁を求めるとき、重要なことはすべてのことを「子どものために」考えることです。「子どものために」と言いながら、実際には自分の主張を押し付けるだけになってしまわないよう、第三者の客観的な意見を聞きながら進めることがおすすめです。

離婚するときに考えなければならない子どものことには、親権・監護権、面会交流、養育費など多くの問題があります。これらの条件を話し合う中で「子どものためにも離婚しないほうがよいのではないか」という説得により、復縁に成功するケースがあります。

合意のない離婚には時間がかかる

相手が離婚をどれほど強く求めても、あなたが復縁を求めているとき、合意のない離婚を実現するためには相当な時間がかかります。

離婚は、話し合いにより解決しないとき、離婚調停、離婚訴訟と進みます。あなたが復縁を求め続けるなら、離婚調停は不成立で終了し、離婚訴訟でなければ強制的に離婚することはできません。

どれほど速やかに進めたとしても、離婚の話し合いに1〜2ヶ月、離婚調停に2〜6ヶ月、離婚訴訟に3〜8ヶ月ほどはかかることが多いです。この期間を使って、復縁を求める側は、復縁の意思や条件を伝え続けることができます。

離婚調停では、調停委員が間に入って、夫婦双方の意見を仲介してくれます。これまで面と向かって言いづらかったことも、調停委員をはさんで率直に伝え合うことにより問題が解消され、復縁につながることも期待できます。

相手に破綻の責任が認められることがある

不貞やDVのように、離婚の責任を有する配偶者は、「有責配偶者」といいます。有責配偶者の側から、相手の合意なく一方的に離婚することは、裁判例の実務に照らしてもとても難しいです。

あなたが復縁を求めているときで、相手に離婚についての責任があると考えられるときには、粘り強く交渉し、復縁する努力をしておくことが功を奏します。

有責配偶者の側から離婚するためには、少なくとも8〜10年以上の別居期間が必要とされているため、あなたが復縁を求めた場合には、それだけの長期間、離婚をすることができないことを意味します(その上、収入が高いときは、その期間中の婚姻費用を支払わなければなりません)。

参考解説

「不倫をしたのに離婚を求めてくるなんて、納得できない」といった不満を抱かないよう、不貞をされてしまったときは、すぐに誓約書を書かせる方法により、その責任を認めさせ、将来のための有利な証拠として活用してください。

復縁するための離婚調停のポイント

復縁したい

離婚調停は、あくまでも話し合いの延長線にあり、夫婦の一方が離婚に反対しているときは、離婚を強要することができません。

復縁を目指す側では、離婚調停をうまく活用することによって、復縁できる可能性を高めることができます。ここでは、復縁するための離婚調停のポイントについて解説します。

復縁するときの調停の目的を理解する

離婚調停では、話し合いの延長でありながら、調停委員、裁判官という第三者が関与してくれます。

復縁のために調停をうまく活用するためには、離婚調停で復縁したい側が達成したい、次の2つの目的を理解するようにしてください。

  • 相手に離婚を思いとどまってもらう
    離婚を強く求めてくる相手にはたらきかけ、離婚を思いとどまってもらい、復縁してもよいという気持ちを抱いてもらうことが、最大の目的です。
  • 調停を不成立に終わらせない
    復縁を求めたいからといって、強く伝えすぎると、全く合意の余地がないとみられ、早めに調停不成立で終了されてしまうおそれがあります。

調停が不成立で終了してしまうと、離婚訴訟を起こされ、さらに復縁が難しくなってしまうこともありますから、調停での希望の伝え方には細心の注意を払わなければなりません。

離婚調停当日の対応の注意点

復縁を目指すとき、相手が離婚を求めてきた調停に参加したくないという気持ちがあるでしょうが、復縁に向けた気持ちを伝えるチャンスと考え、必ず調停期日に参加するようにしてください。

復縁したい側での調停当日の対応では、調停委員を味方につけられるかどうかが勝負となります。

調停委員は、離婚調停を申し立てられたとき、離婚に向けた調整をする役割を担っています。このことを十分に理解して、自分の主張を一方的に伝えすぎて、調停委員を敵にしてしまわないよう注意しなければなりません。調停委員も人間ですから、あなたに好意的な印象を抱かないとき、相手にも良い伝え方はしないと予想されます。

調停委員がまったく味方になってくれず、離婚の話を早く進めようとしてくるとき、こちらから円満調停を申し立てる方法が有効です。

復縁するための離婚訴訟のポイント

復縁したい

離婚調停が不成立になったときには、離婚を求める側が、離婚訴訟を起こすかどうかを選択することになります。

離婚訴訟を起こされてしまったときには、対立は決定的であり、また、相手の離婚に向けた覚悟もとても強いものです。そのため、復縁に向かう道はより困難となってしまいますが、離婚訴訟で最終的に負けてしまうまで、あきらめてはいけません。

復縁するための離婚訴訟のポイントについて解説します。

調停不成立となったら行うべきこと

離婚調停で話し合っても、夫婦が合意に至らないときには、調停不成立となり、離婚調停は終了します。そのため、あなたが復縁を求め、相手が譲らないとき、不成立となる可能性は高いといえます。

調停の終了後、離婚訴訟を起こすかどうかは離婚したい側が決めますが、復縁したい側では、このとき、離婚訴訟を起こされないようにするため次の努力をすることが重要です。

  • 明確な離婚原因がなく、離婚訴訟で勝ち目がないことを主張しておく
  • 相手に有責性があり、離婚訴訟で勝ち目がないことを主張しておく
  • 離婚訴訟となっても、復縁を強く主張しつづけ、譲歩の余地はないことを伝えておく
  • 離婚することとなったときでも、離婚条件について徹底的に争うことを伝えておく

そして、このような連絡をしておくことにより、相手が、離婚するかどうかを迷っている場合や、離婚条件についてこだわりがある場合、不貞などの有責性があり勝ち目が薄そうなときなどに、離婚訴訟をすぐには申し立ててこないことが期待できます。

離婚調停が終わってから、離婚訴訟までに一定の期間がおかれたとき、一旦これまで依頼していた弁護士が解任されることで、直接の交渉を再開できる可能性もあります。

参考解説

離婚訴訟で復縁するには「離婚拒否」が重要

離婚訴訟では、法律にしたがって、離婚が認められるかどうかについての最終判断が下されます。

このとき、裁判所の判決によって、離婚が認められるかどうかは、民法に定められた次の5つの「法定離婚原因」があるかどうかが重要となります。

民法770条1項

夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

離婚訴訟を申し立ててきた時点で、相手の離婚に向けた思いはとても強いと考えられ、訴訟中に話し合いで復縁を実現できる可能性は、相当低いものと考えられます。

そのため、少しでも復縁する気持ちになってもらうためには、時間的な余裕が必要です。

離婚訴訟で、民法に定められた離婚原因がないことを主張することで、離婚拒否をし、離婚の判決が下されないように戦うことが必要となります。

復縁したい人が依頼すべき弁護士とは

復縁したい

弁護士を依頼するというと、離婚を求める側だけのことと思っている方も多いかもしれませんが、復縁を求める側でも、弁護士に依頼したほうが結果的にうまく進むケースも多く存在します。

当事務所に復縁を求めて交渉することを依頼し、実際に復縁に成功した解決実績もあります。

そこで、復縁したい人でも弁護士に依頼すべき理由と、弁護士の選び方について解説します。

復縁を求めるときでも弁護士を依頼すべき理由

復縁を目指す方針のとき、まずは夫婦でしっかり話し合いを行えれば一番なのですが、そのようなことがもはや難しいケースも多くあります。

離婚を求める側が、速やかな離婚を求めているときには、離婚調停、離婚訴訟といった法的手続きに進んでいってしまいます。法的手続きを有利に進めるためには、離婚問題の経験豊富な弁護士に依頼することが有効です。

また、復縁したいからといって、自分の考えだけ押し付けてしまっては、かえって相手から反発を招いてしまいます。弁護士から、客観的なアドバイスをもらうことで冷静に対応できれば、復縁の可能性をあげることにつながります。復縁を求める側でも、弁護士を依頼することはマイナスではありません。

復縁を求めるときの弁護士の選び方

復縁を求めるときでも弁護士を依頼すべきケースがあることを解説しました。しかし、「復縁を目指す」という目的が弁護士としっかり共有できていないと、弁護士を依頼したことでかえって離婚に進んでしまう危険もあります。

そこで、復縁を求めるときの弁護士の選び方は、「離婚問題を得意とする弁護士」というだけでなく、次のような観点からしっかり検討する必要があります。

  • 離婚問題の経験が豊富である
    復縁を目指す場合とは、逆にいうと、離婚を求める相手からの「防御」です。そのため、相手の手の内を知るためにも、離婚問題の経験が豊富な弁護士がおすすめです。
  • 復縁に成功した実績がある
    復縁を目指す戦いは、離婚を求める戦いよりも困難な道です。そのため、復縁に成功した実績のある弁護士でなければ、有効な戦略を定めることができません。
  • 方針変更にも対応してくれる
    復縁を目指すときは、離婚という明確なゴールがある場合に比べて、方針変更が頻繁に生じます。また、途中から、有利な条件での離婚を目指すときもあるため、方針変更にも対応してくれる弁護士がおすすめです。
  • 復縁に特化した料金体系を用意している
    復縁を目指すとき、成功がはっきりと決めづらい面があります。そのため、弁護士費用を定めるとき、復縁の場合に特化した明確な料金体系を用意し、わかりやすく説明してくれる弁護士がおすすめです。

復縁問題を依頼するのに適した弁護士かどうかは、今回の解説を参考に、最初の法律相談をすることによって理解できるかと思います。

復縁を求めて戦うときには、もし復縁に成功したときには将来ずっと続くことですし、相手が離婚をあきらめないときには調停、訴訟へと進んでいく長い戦いとなります。長い期間を一緒にすることから、知識があるというだけでなく、人間的にも合っている弁護士を選ぶのがおすすめです。

長期間戦い抜くのに適したパートナーとなる弁護士を選ぶため、ぜひ初回の法律相談を活用してください。

参考解説

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復縁したい

離婚を求められてしまったけれど復縁したいという方の立場で、復縁を目指すために知っておいてほしい法律知識、進め方のポイントなどを弁護士が解説しました。

「離婚したくない」、「復縁したい」と考えている人にとって、離婚の話し合い、離婚調停はつらいものです。しかし、将来後悔しないためにもきちんと向き合い、少しでも復縁できる可能性を高めるための努力を尽くすようにしてください。

相手が離婚を強く望むとき、復縁を実現するためには、あきらめない心と粘り強い交渉が必要です。決して、投げやりになって感情的になったり、自分の考えばかりを強くおしつけてしまってはいけません。

解説の執筆者

弁護士 浅野英之
弁護士法人浅野総合法律事務所、代表弁護士。
東京大学法学部卒、東京大学法科大学院終了。

豊富な知識・経験に基づいた戦略的リーガルサービスを提供します。
専門分野の異なる複数の弁護士がタッグを組むことで、お客様にとって最も有利なサービスを、総合的に提供できることが当事務所の強みです。

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