★ ご相談予約をお待ちしております。

復縁を求めるときでも弁護士に依頼すべき理由と、弁護士の選び方

復縁を求めて戦うとき、弁護士に依頼したほうがよいケースがあります。

弁護士に依頼するとますます敵対的になり、復縁が難しくなってしまうのではと不安に思う方もいるようですが、実際には、なにもしなければますます、相手は離婚に向けて決意を固めてしまいます。

当事務所においても、夫婦間の話し合いでは復縁が難しくなってしまい、相手が強く離婚を求めてきているとき、依頼をいただいて復縁交渉をし、円満な復縁を実現したケースがあります。

今回は、復縁を求めるときでも弁護士に依頼すべき理由と、復縁交渉を依頼するのに適した弁護士の選び方について、弁護士が解説します。

この解説でわかること
  • 復縁を求めるとき、弁護士の法的アドバイス、客観的意見が役立つ
  • 復縁を戦略的に考えてくれて、実際に成功させた実績ある弁護士に依頼する
  • 復縁交渉を依頼するときには相性が重要なので、初回の法律相談で見極める

なお、復縁を目指す方に知っておいてほしい法律知識は、次のまとめ解説をご覧ください。

まとめ 復縁したい人が離婚請求に対応するとき理解しておきたい全知識

目次(クリックで移動)
解説の執筆者

弁護士 浅野英之

弁護士法人浅野総合法律事務所 代表弁護士(第一東京弁護士会所属、登録番号44844)。東京大学法学部卒、東京大学法科大学院修了。

「迅速対応、確かな解決」を理念として、依頼者が正しいサポートを選ぶための知識を与えることを心がけています。

豊富な知識・経験に基づき、戦略的なリーガルサービスを提供するため、専門分野の異なる弁護士がチームを組んで対応できるのが当事務所の強みです。

\相談ご予約受付中です/

法律トラブルの相談は、弁護士が詳しくお聞きします。

ご相談の予約は、お気軽にお問い合わせください。

復縁を求めるときでも弁護士に依頼すべき理由

ハート

はじめに、復縁を求めるという方針でも、弁護士に依頼すべき理由について解説します。

「弁護士をつけると、離婚に進めるしかなくなってしまうのでは」、「法律相談したら弁護士に離婚を強くおすすめされた」と相談されるケースがありますが、これは、復縁に向けて一緒に戦ってくれる適切な弁護士を選んでいないからです。

結論としては、復縁を求めるときでも弁護士を依頼すべきで、次のようなメリットがあります。

客観的なアドバイスがきける

客観的なアドバイスが聞ける
客観的なアドバイスが聞ける

弁護士を依頼することで、離婚についての法律知識のアドバイスを聞けるとともに、第三者による客観的な立場から、冷静なアドバイスをもらうことができます。

復縁を目指していると、他のことが目に入らなくなり、つい行き過ぎてしまうことがあります。しかし、そのような態度は、残念ながら、相手の「離婚したい」という気持ちを強めるだけであり、逆効果です。法律問題はもちろん、調停の現場におけるあなたの話し方、態度についてアドバイスを得ることで、調停委員に共感してもらうためのサポートを受けられます。

調停対応を任せられる

復縁を求めて交渉を進めると、離婚を求める相手から離婚調停を申し立てられることがあります。離婚調停では、調停委員や裁判官を説得し、味方につける努力をしなければなりません。

このとき、調停ではどんな態度で、どんな話を進めていったらよいのか、といった1つ1つの細かいことが、少しずつ結果に影響してしまいます。そのため、復縁したいときでも、調停対応は弁護士に任せるのが有効です。調停委員は、離婚に向けた話し合いを多く経験している立場のため、「なんとか復縁したい」というあなたの希望を軽視し、お気持ちを無視してしまいがちです。

調停委員会とは
調停委員会とは

調停での対応を誤ると、次のような悪い結果が予想されます。

  • 調停委員から、離婚を強く勧められる
  • 調停委員が、「離婚を求められてしまう側に原因があるのでは」と疑ってくる
  • 調停委員が、「復縁にこだわるのは、モラハラ気質なのでは」と疑ってくる
  • 結局調停では離婚が成立しないとあきらめられ、早期に調停不成立とされてしまう

調停委員のなかには、あなたの意見を聞かず、離婚を強くすすめてくる人もいます。

弁護士に、調停に同席してもらい、逐一アドバイスをもらうことで、調停委員をけん制できます。どのように話せば調停委員の共感を得られるかのアドバイスをもらうこともできますから、調停委員からの理解のない「離婚のすすめ」を回避することができます。

離婚に方針転換しても不利にならない

復縁を目指す戦いは、長期化することが容易に予想されます。夫婦が互いに、絶対にゆずれない主張(離婚したい/離婚したくない)をぶつけあうからです。

そのなかには、当初は復縁を目指していても、途中で離婚へと方針転換せざるをえなくなるケースもあります。このとき、復縁から離婚へと譲歩するからには「できるだけ有利な条件で離婚したい」と考えるはずです。

復縁の依頼を多く受ける弁護士は、長い戦いの末に方針転換がありうることを見越し、離婚に方針転換しても不当な不利益を受けないよう、復縁交渉中も逐一、とるべき戦略を説明してくれます。

復縁交渉の依頼に適した弁護士とは

弁護士浅野英之
弁護士浅野英之

次に、復縁交渉を依頼するのに適した弁護士として、どのような弁護士を選んだらよいかについて解説します。

離婚問題を多く取り扱う弁護士

まず、離婚問題を多く取り扱っていて、離婚調停、離婚訴訟などの離婚手続きについて豊富な知識をもっている弁護士であることが大前提です。

復縁を目指すときは、離婚を求める相手のやり方をよく理解して、これに対して的確なディフェンスをしなければならないからです。「どのようなときに離婚が認められるか」、「離婚が認められないためにはどのような条件が必要か」といった、離婚する側の法律知識なくしては、復縁交渉を適切に進めることはできません。

復縁成功の実績がある弁護士

復縁を目指すという戦い方は、法律にしっかりとルールの定められているものではないため、「知識」よりも「経験」がものをいいます。

離婚であれば、話し合いがうまくいかなくても、最終的に離婚訴訟で「法定離婚原因」(民法770条)を満たせば離婚できますが、復縁のとき、「XXの要件を満たせば復縁できる」というものはありません。むしろ、相手が合意すれば復縁できますし、相手が拒否すれば復縁はできません。

復縁成功のポイント
復縁成功のポイント

そのため、どのような交渉をすれば、復縁できる確率があがるのか、という点について、十分な実績と経験がある弁護士こそが、復縁交渉で依頼する弁護士であるといえます。

戦略的に考えてくれる弁護士

相手が強く離婚を望んでいるということは、離婚調停が不成立になった後、離婚訴訟へと発展することを想定しておかなければなりません。

あなたが絶対に離婚を拒否し、復縁を求め続けるという方針だったとしても、離婚訴訟で「法定離婚原因」(民法770条)があれば、離婚せざるを得ません。法定離婚原因と認められるのは、不貞をはじめとして次のようなものです。

民法770条1項

夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

民法(e-Gov法令検索)

これらの法定離婚原因があなたに存在するとき、復縁交渉は、訴訟まで移行してしまえば、もはや敗色濃厚です。そのため、そこまでいく前に全力で復縁交渉をしなければなりません。一方で、あなたに法定離婚原因がないときや、むしろ相手に法定離婚原因があるときには、復縁の方針を貫き続ければ、相手が離婚を実現するのはなかなか困難です。

そのため、「離婚訴訟になったとき、どのような結果になりそうか」ということを踏まえ、戦略的に判断してくれる弁護士に依頼することがおすすめです。

復縁の結果に、戦略的に影響しうる事情には、次のようなものがあります。

  • 離婚訴訟で、離婚が認められる可能性があるか
  • 離婚訴訟になったとき、解決までどれくらいの期間がかかるか
  • 紛争期間中に払うこととなる生活費(婚姻費用)はいくらか
  • 慰謝料請求が認められる可能性があるか
  • 子どもの親権・監護権が得られるか
  • その他の離婚条件(面会交流、養育費、財産分与など)

粘り強く交渉してくれる弁護士

弁護士浅野英之
弁護士浅野英之

復縁を目指すとき、離婚を目指すのに比べて、困難な道を覚悟してください。そのため、復縁を目指して戦うときは、あきらめず、一緒に粘り強く戦ってくれる弁護士に依頼するのがおすすめです。

離婚問題には「依頼者の目的(離婚)を実現するため、相手を打ち負かす」というケースが多くありますが、復縁したいと考えるならば、かならずしも相手を負かすのが大切なわけではありません。

むしろ、こちらの主張一辺倒では、弁護士を依頼したことでかえって攻撃的な印象を与えてしまい、復縁へのハードルをあげてしまうおそれもあります。強い熱意をもちながらも、柔軟な交渉態度であたってくれる弁護士こそ、復縁を目指す方が依頼すべき弁護士といえます。

明朗な料金体系を示してくれる弁護士

復縁を目指して交渉を進めるとき、相手が離婚調停、離婚訴訟を申し立ててくることが予想されるため、長い期間かかることがあります。その分心配になってしまうのが弁護士費用でしょう。先立つものがなければ、十分に自分の主張を通せないおそれがあります。

復縁を目指す戦いは、離婚を求めるのに比べて、明確なゴールが見えづらいです。そのため「離婚を実現した」ことを「成功」ととらえる料金体系では、弁護士費用が適切に計算できません。

復縁したい方の相談、依頼を扱う法律事務所では、復縁を目指す方針を想定して、ふさわしい料金体系を、離婚の料金体系とは別に準備しています。

復縁を目指すときの報酬体系
復縁を目指すときの報酬体系

弁護士費用を確認するときは、次の点に注意してください。

  • 着手金(依頼時に支払う費用)がいくらになるか
  • 着手金によって、どこまでの依頼範囲がカバーされるのか
  • 報酬金(成功時に支払う費用)が発生する条件は、どのようなものか
  • 自分の目的が実現できたとき、かかる弁護士費用の総額はいくらか
  • 復縁に失敗したときに、失う費用はいくらか

弁護士の選び方

引き抜き

最後に、弁護士を選ぶ方法と、注意点について解説します。

初回の法律相談を受ける

復縁に向けて一緒に戦ってくれる弁護士を選ぶとき、かならず対面で話してから選ぶようにしてください。

復縁の問題を多く扱っている弁護士の立場からして、復縁という目的を実現するためには、依頼者といえども、ときに「耳の痛いアドバイス」をせざるを得ないことがあります。冷静になって対応しなければ「離婚したい」という相手の気持ちを変えることはできず、独りよがりは禁物だからです。特に、これまでモラハラ気質だといわれてしまっているような場合、復縁成功のためには過去の反省が必要なケースも少なくありません。

法律相談をしっかりと重ねて、信頼関係をもって弁護士を選ばなければ、弁護士のアドバイスが単なる説教に聞こえてしまい、「本当に味方になってくれているのだろうか」と後悔することとなります。

復縁を目指す戦いは、離婚調停、離婚訴訟へと進みやすく、弁護士との関係は長期的になります。

相手と交渉するにあたって、その弁護士の印象が、すなわち相手に対するあなたの印象にとってかわるわけですから、自分で会って会話をして、自分と人間的にも相性がよいと感じる弁護士を選ぶことがおすすめです。

弁護士に直接質問する

次に、弁護士を選ぶときには、弁護士に直接質問し、考え方を聞くことが重要です。

復縁を目指す戦いでは、離婚を求めるときに比べて、今後の方針を断言しづらいことがあります。離婚の要件は法律に定められていますが、復縁は相手の気持ちによるところがとても大きいからです。

そのため、復縁をしたいときに、どのような方針をとるべきか、具体的にどのような行動を起こすべきかは、個別の事情によって大きくことなり、一般論でくくることはできません。

弁護士に、法律相談時に直接質問をすることによって、その弁護士の考え方を知ることができ、復縁に向けて、同じ気持ちで戦っていくことができるかどうかを確かめることができます。

まとめ

今回は、離婚・男女問題のなかでも特殊なケースである「復縁したい」という依頼をするとき、どのような弁護士を選ぶべきかについて解説しました。

復縁を成功させるためにも、弁護士によるアドバイスが重要であることを理解していただけたら幸いです。

当事務所のサポート

弁護士法人浅野総合法律事務所
弁護士法人浅野総合法律事務所

弁護士法人浅野総合法律事務所では、「復縁したい」という方の多くの相談を受けており、実際に復縁に成功した解決実績があります。

初回の法律相談にて、くわしく事情をお聞きし、個別のケースに応じて、復縁できる可能性を少しでもあげるためにとるべき戦略、方針についてアドバイスさしあげます。お悩みの方は、ぜひ一度当事務所へご相談ください。

復縁のよくある質問

復縁交渉で、弁護士しても不利になりませんか?

復縁交渉で、弁護士を依頼することは不利にはなりません。弁護士が関与することで相手を刺激し、敵対的になってしまうのではと心配する方もいますが、弁護士によるサポートは、代理して戦うだけにとどまらないからです。復縁交渉を多く経験した弁護士であれば、後方支援により法律知識、第三者としての意見をつたえ、お力になることができます。詳しくは「復縁を求めるときでも弁護士に依頼すべき理由」をご覧ください。

復縁を求めるときに依頼すべき弁護士は、どんな人ですか?

復縁を求めるときに依頼すべき弁護士には、相手の主張を知るために、離婚についての法律、裁判例の知識が必要ですが、これにとどまらず、復縁交渉を経験した実績が必要となります。また、お気持ちに関するセンシティブな問題なため、最終的には相性も重要となり、実際に会って選ぶのが大切です。もっと詳しく知りたい方は「復縁交渉の依頼に適した弁護士とは」をご覧ください。


目次(クリックで移動)