離婚・男女問題

だまされて既婚者と不倫して、慰謝料請求された時の対応と注意点

2020年10月22日

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だまされて不倫慰謝料請求された

だまされて既婚者と交際し、肉体関係を持ってしまったとき、「独身でないのであれば交際しなかったのに」「妻がいるなら肉体関係はもたなかった」とだまされた悔しい気持ちを感じることでしょう。

既婚者にもかかわらず「独身だ」といつわったり「妻とは別居していてすぐ別れる」と誘ったりして、真剣交際を装う人がいます。このようなとき、悔しい気持ちを抱く一方で、「慰謝料請求をされてしまうのだろうか」とう不安感も大いにつのることでしょう。

しかし、独身と思っていた交際相手が既婚者だったとき、「悔しい」という以上に大変なことが、相手の配偶者(パートナー)からの慰謝料請求です。相手の配偶者(パートナー)からすれば、だまされていたとはいえ、自分の夫もしくは妻と肉体関係を持ったことには変わらず、許せない気持ちを抱いていると考えられるからです。

だまされて不倫、浮気に巻き込まれてしまった場合、本当であればこちらから慰謝料請求をしたい気持ちであるにもかかわらず、逆に慰謝料請求を受けてしまうと、まさに「泣きっ面に蜂」です。

今回は、このように、だまされて知らず知らずのうちに不倫、浮気をしてしまい、慰謝料請求をされてしまったとき、慰謝料の支払いを回避するための適切な対応方法、注意点について弁護士が解説します。

「離婚・男女問題」弁護士解説まとめ

だまされて既婚者と不倫しても、慰謝料請求される?

だまされて不倫慰謝料請求された

不倫、浮気は、専門用語で「不貞」といいます。「不貞」とは、夫婦関係にある男女と肉体関係を持つことをいい、不貞を行った場合に、慰謝料請求をされてしまうことはよく知られています。

あなたが既婚者からだまされて、知らないうちに不倫をしてしまっていたときにも、慰謝料請求をされてしまうとしたら、納得のいかないことでしょう。例えば、既婚者が、その性のはけ口とするために独身者を装って婚活パーティに潜入し、真剣交際をいつわって性交渉をしてしまうようなケースです。

しかし、このような既婚者にだまされただけだというケースであっても、注意をしないとその既婚者の配偶者(パートナー)から慰謝料請求をされてしまうことがあります。

「だまされたから仕方ない」と開き直っても、「彼の妻」や「彼女の夫」からみればあなたは「不倫相手」にすぎません。

故意・過失があるかどうか

不倫は、民法上の「不法行為」(民法709条)にあたります。不法行為について民法は、故意または過失によって他人の法的な権利を侵害したときに、それによって生じた損害を賠償しなければならないというルールを定めています。そして、不法行為によって財産以外の損失を負わせた場合に、その責任を負うのが「慰謝料」の考え方です(民法710条)。

民法709条

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

民法710条

他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。

故意とは、その違法行為をしていることを知っていることを意味し、過失とは、注意していれば回避することができたにもかかわらず注意を怠ったことを意味しています。つまり、不倫、浮気であることを知らずに、騙されて不倫、浮気をしてしまっていた場合には、故意も過失も存在しないと考えられます。

故意も過失も存在しないのであれば、自分が悪いことをしていたということを認識しておらず、かつ、注意不足ということもありませんから、慰謝料による責任を負う必要もありません。

ただし、「過失」には慎重にならなければならず、「だまされた」といっても、その既婚者が結婚指輪をつけていたり妻や子どもの話をしていたりなど、注意をすれば気付けたという場合には「過失」はあると考えられます。この場合には、その既婚者の配偶者(パートナー)に対して慰謝料を支払う義務が生じてしまいます。

過失が認められる事情

たとえだまされたとしても、「注意をすれば、既婚者だと気付けたはずだ」という場合には、「過失がある」ということとなり、慰謝料の支払い義務が生じます。

既婚者にだまされてしまったとしても、不倫の事実について「過失がある」と判断されるような事情には、次のようなものがあります。

  • 左手の薬指に指輪をしている
  • 交際期間が長いのに、宿泊をともなうデートが一度もない
  • 交際しているのに、自宅にいくことをかたくなに拒む
  • 自宅の場所を教えてもらえない
  • 車にチャイルドシートがついていた
  • 携帯の待ち受け画面が子どもの写真

知った後も別れなければ、慰謝料請求される

最初は既婚者から「独身だ」とか「妻とはもうすぐ別れるから」とだまされていたとしても、知った後も別れなければ当然ながらその責任を負うこととなります。つまり、既婚者だと知った後も肉体関係をともなう交際を続ければ、既婚者の配偶者(パートナー)から慰謝料請求をされてもしかたありません。

このとき、既に既婚者であることに気づいた後は、不倫をしてしまったあなたは、不倫相手とともに、その配偶者(パートナー)の権利を侵害することとなります。このことを専門用語で「共同不法行為」といいます。

つまり、不倫、浮気という不法行為を、2人で共同して行ったということです。

共同不法行為の場合には、慰謝料の支払い義務を連帯して負うこととなります。これは、共同不法行為者の1人が無資力であっても、もう1人に対しても全額を請求することができる定めです。そのため、既婚者の配偶者(パートナー)に与えた精神的苦痛を填補する慰謝料についてその全額を支払う義務を負うこととなります。

だまされた不倫で慰謝料請求されないための注意点

だまされて不倫慰謝料請求された

だまされて不倫、浮気をしてしまっていたとき、後から慰謝料請求をされないために、早めの対処が必要となります。そこで、不倫の慰謝料請求をされてしまわないための事前の対策や注意点について弁護士が解説します。

既婚者だと知ったらすぐ別れる

だまされた不倫で慰謝料請求されてしまわないための1つ目の注意点は、既婚者だと知ったらすぐ別れることです。

だまされている間は仕方ないとしても、既婚者だと知ってからも交際を継続し、肉体関係を持ち続けていれば、不貞にあたり、交際相手の配偶者(パートナー)から慰謝料請求をされてしまっても仕方ありません。

たとえ、交際相手との間で結婚を前提とした真剣交際をしており、将来は一緒になりたいと考えていたとしても、交際相手が現在の夫婦関係を解消し、離婚が成立してからにしておきましょう。本当に心からの真剣交際であれば、夫婦関係を早急に清算してくれるはずですし、その程度の期間は待てるはずです。

ただ、残念ながら、これまで「独身者だ」とか「妻とはすぐ別れる」「夫とはすぐ別れる」などと嘘をついて交際をしてきた人が、あなたが距離を置いたことで反省をしてすぐに離婚をしてきてくれることはあまり期待できないでしょう。口先だけの約束を信じることはあまりお勧めできません。

逆に、それほど将来のことを真剣に考えた交際ではなく、遊びの関係の延長線上であるという場合には、既婚者だとわかった時点ですぐに別れることを強くお勧めします。

「だまされた」という証拠を集める

だまされて不倫をしていたにもかかわらず、慰謝料請求をされてしまわないためにも、「だまされた」という証拠をあらかじめ収集しておきます。慰謝料請求が訴訟になったとき、裁判所の審理では証拠の有無がとても重要視されるからです。

あなたがだまされていたことを示す証拠とは、言い換えると、交際相手が「自分は既婚者である」と嘘をついてあなたをだましていた証拠です。

例えば、メールやLINEで、「独身であるかどうか」を聞いたり、「結婚を前提に付き合ってほしい」と伝えたりといったことや、これに対する交際相手の回答は、あなたをだましていたことの証拠として有益です。

既婚者に慰謝料請求をする

だまされた不倫で慰謝料請求をされてしまうとしても、悪いのは「だまされた人」ではなく「だました人」です。そのため、既婚者であることを隠して不倫の関係をもった交際相手に対して、あなたから慰謝料請求をすることができます。だまして肉体関係を持つことは、「貞操権侵害」になるからです。

既婚者であるとわかった時点ですぐに別れ、距離を置くことは当然ですが、金銭的に損をしてしまわないためにも、できる限りの慰謝料請求をしておいたほうがよいでしょう。慰謝料の金額は、交際相手の行った行為の悪質性によって変わりますので、交際の経緯、肉体関係を持つに至った経緯について主導的に進めていたことなどを証拠によって証明することがお勧めです。

既婚者であることを隠していた交際相手に対する慰謝料請求については、次の解説も参考にしてください。

参 考
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だまされた不倫で慰謝料請求されてしまったときの対処法

だまされて不倫慰謝料請求された

以上の対策にもかかわらず、残念ながら不倫相手の配偶者(パートナー)から慰謝料請求されてしまったときの対処法について解説します。

なお、だまされて不倫してしまっていたことに気づいていなかった場合には、慰謝料請求を受けて初めて気づくこととなり、とても驚くことでしょう。交際相手が既婚者だと気づいておらず証拠の収集が全くできていなかった場合、時間的な猶予は限られていますが、「だまされていた」という証拠を大至急集めるようにしましょう。

相手の要求を確認する

だまされた不倫で慰謝料請求をされてしまったとき、まずは相手の要求を確認するようにします。相手方の弁護士から内容証明で通知書などが送られてきているときは、その文面を読み解くことによって、相手の要求をある程度具体的に知ることができます。

というのも、だまされて不倫、浮気に加担してしまっていたようなケースで、交際相手の配偶者(パートナー)も、慰謝料額にそれほどこだわるわけではなく、今後会わないていてくれればそれでよい、という場合もあるためです。

このような場合には、だまされていたとしても、夫婦の仲を乱してしまったことについて謝罪をしたり、今後は会わないという内容の誓約書を記載したりといった程度の要求には、応じておいた方が良いでしょう。言い訳することなく、誠意をもって謝罪をすることが、結果的に円満な解決につながることもあります。

これに対して、慰謝料請求をするために探偵費用を支払ったり、弁護士費用を支払ったりしている場合、一定額の慰謝料を獲得することが目的であるというケースもあります。このような場合には、「だまされていたのだから責任はない」と反論して争う必要があります。

慰謝料の減額交渉をする

既婚者にだまされて交際をしてしまったとき、その配偶者(パートナー)からの慰謝料請求をどうしても回避することが難しい場合でも、できるだけ支払額を抑えるために減額交渉をすることができます。

慰謝料の減額交渉の際に、「だまされていた」ことに過失があったとしても、その過失が軽度なのであれば、そのことを主張することによって慰謝料額の減額交渉をすべきです。

例えば、結婚指輪をしていたり、携帯の待ち受け画面が子どもの写真であったりなど、既婚者だと気付く機会は少なくありませんが、よくよく注意しなければ既婚者であると気付くことが難しい場合や、その既婚者が一生懸命自分が既婚者であることを秘匿しようとしていたとき、あなたの過失は小さいと腫脹することができます。

故意がなくても過失であれば慰謝料支払い義務を負いますが、過失の場合には、故意に比べて責任が軽いと考えられるため、慰謝料の減額事由になります。そして、その過失が軽度なものであるほど、不貞の慰謝料を少額に抑えることができます。

その他、主張しておくべき不貞慰謝料の減額事由には、次のようなものがあります。

  • 既婚者にだまされて不倫したが、軽過失しかない。
  • 既婚者にだまされて不倫したが、肉体関係の回数、頻度、期間はいずれも小さい。
  • 既婚者の側から積極的にだまし、積極的に肉体関係を誘ったという事情がある。
  • 既婚者であることに気づいたらすぐに別れ、誠意をもって反省、謝罪を示した。

裁判で争う

交渉によっては慰謝料の支払義務の有無や、慰謝料額に折り合いがつかない場合には、裁判で争うこととなります。

裁判では、適切な準備書面を作成し、証拠を提出して戦っていかなければなりません。そのため、十分な法律知識と経験が必要となりますので、弁護士にご相談いただくことがお勧めです。

慰謝料請求されたとき弁護士に依頼するメリット

だまされて不倫慰謝料請求された

だまされて不倫、浮気をしてしまい、残念ながら慰謝料請求をされてしまったときは、離婚・男女問題を得意とする弁護士に依頼することがお勧めです。

弁護士に依頼することにより、今後の交渉窓口を弁護士に担当してもらうことができるため、わずらわしいやりとりを全て任せることができます。男女トラブルを多く取り扱う弁護士であれば、重要な法律知識や証拠に関するノウハウを十分に身に着けており、あなたをサポートすることができます。

不倫をしてしまった交際相手の配偶者(パートナー)からの慰謝料請求が訴訟になった場合にも、「だまされていた」という証拠を的確に収集し、反論をし、慰謝料請求をしりぞけたり、減額交渉をしてもらったりすることができます。

合わせて、弁護士に依頼することにより、この慰謝料請求に交際相手も参加させる「訴訟告知」の制度を利用したり、交際相手に対してあなたからも慰謝料請求訴訟を起こしたりといった選択肢をとることも大きなメリットです。

「男女問題」は浅野総合法律事務所にお任せください!

だまされて不倫慰謝料請求された

結婚をすると思って真剣交際していたにもかかわらず、だまされていて実は既婚者だったとしれば、誰しもとても驚き、冷静ではいられないことでしょう。だまされた被害者であるにもかかわらず、突然慰謝料請求されることとなってしまえば、憤りを感じるのも当然です。

しかし、「だまされたのだから仕方ない」と軽く考えていると、慰謝料請求が認められてしまうおそれがあります。「だまされていた」という証拠をきちんと収集し、的確に反論をすることで、有利な解決を目指す必要があります。

慰謝料請求をはじめ、男女トラブルにお悩みの方は、ぜひ一度、当事務所へ法律相談をご依頼ください。

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