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不当解雇の慰謝料を請求する方法と、解雇の慰謝料額の相場

解説の執筆者:弁護士 浅野 英之

不当解雇慰謝料請求慰謝料額相場

会社から一方的に解雇を通告されたの労働者の戦い方には、①解雇の撤回要求(地位確認請求)、②未払い賃金の請求とともに、③慰謝料請求があります。

不当解雇の慰謝料請求は、不当解雇によって受けた精神的苦痛について、会社に損害賠償請求するという方法です。

突然理不尽な解雇を言い渡され、ショックが大きいのではないでしょうか。「慰謝料請求して謝罪させたい」という気持ちも強いことでしょう。

解雇が「不当解雇」となるときで、その違法性が強度なときには、慰謝料請求が認められます。あわせて、未払い残業代、解雇の解決金、解雇予告手当、ハラスメントの慰謝料なども忘れずに請求し、解雇時に受領できる金額を引き上げることができます。

今回の解説では、

  • 不当解雇の慰謝料を請求する方法
  • 高額の慰謝料を請求するために準備したい証拠収集
  • 解雇の慰謝料額の相場と、裁判例

といった、解雇をされてしまいそうな労働者に知っていただきたい知識を、労働問題を多く取り扱う弁護士が解説します。

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解説の執筆者

弁護士 浅野英之

弁護士法人浅野総合法律事務所、代表弁護士。

弁護士(第一東京弁護士会所属、登録番号44844)。
東京大学法学部卒、東京大学法科大学院修了。

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不当解雇の慰謝料とは

不当解雇慰謝料請求慰謝料額相場

突然の解雇を言い渡されたとき、その解雇は違法な「不当解雇」のおそれがあります。不当解雇されると、生活の糧を理不尽に奪われることとなります。

後述するとおり、不当解雇の慰謝料は、どのようなケースでももらえるわけではないため、解雇を争うトラブルでは、どのような解雇であれば「不当解雇」にあたるのかを理解しておく必要があります。

どのような解雇が「不当解雇」となるか

不当解雇とは、「解雇権濫用法理」(労働契約法16条)というルールに違反し、「客観的に合理的な理由」と「社会通念上の相当性」の要件を満たさない解雇のことです。

労働契約法16条(解雇)

解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

労働者は、会社よりも弱い立場にあるため、解雇から労働者を保護するために、解雇が制限されているのです。

このルールにしたがってどのような解雇が「不当解雇」となるのかという点は、普通解雇、整理解雇、懲戒解雇という解雇の3種類にしたがって、異なった基準で判断されています。

種類 意味 不当解雇の要件
普通解雇 労働者が雇用契約で定めた約束どおりに労働しないことを理由とした解雇
(例)能力不足、協調性欠如、勤怠不良、業務命令違反など
十分な注意指導を行い、改善の機会を与えなければ、不当解雇となる
整理解雇 会社側の経営上の理由で行われる解雇
(例)業績悪化、倒産など
整理解雇の4要件による厳しい制約
①業務上の必要性、②解雇回避の努力義務、③人選の合理性、④手続の適正
懲戒解雇 重大な企業秩序違反を理由とする解雇
(例)横領、セクハラなど
就業規則に定める懲戒解雇事由にあたり、かつ、弁明の機会を与える必要がある

不当解雇にあたるとき、その無効を主張し、労働者としての地位があることを主張するとともに、慰謝料請求をすることができます。

参考解説

解雇の慰謝料が請求できるケース

慰謝料とは、精神的苦痛に対する損害賠償請求のことです。慰謝料は、民法上の不法行為(民法709条)があるとき、「財産以外の損害の賠償」として請求できます(民法710条)。

民法709条(不法行為による損害賠償)

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

民法710条(財産以外の損害の賠償)

他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。

慰謝料は、精神的苦痛に対する賠償であるため、解雇が、精神的苦痛を与えるほどに強度の違法性があることが必要となります。

実務では、原則として、不当解雇であったとしても、その解雇が撤回されて労働者として戻れるのであれば、精神的な損害は軽減されると考えられています。解雇が撤回するならば、その期間中の賃金(バックペイ)ももらえるからです。

解雇が不当だというだけでなく、解雇の撤回だけでは許されないほどの悪質性があるときにはじめて、解雇の慰謝料を認めてもらうことができます。

そのため「不当解雇であり、無効だ」というだけでなく、その違法性が強度で、悪質な解雇だということを主張することが、慰謝料を認めてもらうための重要なポイントです。

解雇の慰謝料請求をするとき、主張しておくべき会社側の悪質性には、次のようなものがあります。

  • 解雇理由がないことを知りながら、あえて解雇とした
  • 解雇時に強い嫌がらせ、ハラスメントがあった
  • 退職強要がとても悪質で、労働者に精神的ダメージを負わせた
  • 弁護士に相談したことの報復として解雇した
  • 解雇を争う交渉が、会社の不誠実な態度によって不当に長引かされた

不当解雇の慰謝料の金額について

不当解雇慰謝料請求慰謝料額相場

次に、悪質な不当解雇について慰謝料請求できるケースで、どれくらいの金額の慰謝料をもらうことができるのかについて解説します。

不当解雇の慰謝料額の相場

不当解雇の慰謝料額の相場は、30万円〜100万円程度が一般的です。

悪質な解雇でなければ慰謝料が請求できないことから、交渉ですみやかに慰謝料を勝ちとるためには、相場を理解して交渉を進めることが有効です。

なお、「思いのほか、慰謝料額が少ないのではないか」と感じる人も多いことでしょう。それは、解雇トラブルでは、慰謝料よりも「解決金」が高額となりがちであり、こちらを主目的として争うケースがほとんどだからです。

不当解雇の慰謝料額の判断基準

不当解雇の慰謝料額の相場30万円〜100万円程度と解説しましたが、相場にこのような幅があるのは、解雇の違法性・悪質性の程度によって、認められる慰謝料額が増減するからです。

そのため、不当解雇の慰謝料額の判断に影響する事情について、まとめて理解しておいてください。

  • 不当解雇の違法性
    :不当解雇の違法性が強度であるほど、慰謝料額は高額になります。
    (例)解雇時に悪質なパワハラがある、不当解雇しながら交渉も不誠実であるなど
  • 労働者の被害
    :労働者の被害が大きいほど、慰謝料額は高額になります。
    (例)幼い子どもを養育している、妻が重病であるなど
  • 解雇後の交渉期間
    :解雇後、交渉に長期間を要するとき、慰謝料額は高額になります。あわせて、解雇が撤回されたときの賃金(バックペイ)も高額になります。
  • 会社の動機の不当性
    :会社が解雇を行った動機が不当であるほど、慰謝料額は高額になります。
    (例)社長の好き嫌いで解雇を決めていた、労働組合活動を嫌って解雇したなど

裁判例で認められた慰謝料額

実際に、不当解雇の慰謝料を認めた裁判例で、いったいいくらの慰謝料額が認められているかを知ることで、目安を知ることができます。

そこで次に、裁判例で認められた慰謝料額について、特徴的な事例をご紹介します。

【30万円】福島地裁平成22年6月29日判決

福島地裁平成22年6月29日判決(福島県福祉事業協会事件)では、解雇に理由がないという書面を弁護士から受けとったにもかかわらず解雇したことから、解雇が不法行為にあたるとし、慰謝料30万円の支払いを命じました。

会社が解雇の理由がないことを容易に認識でき、団体交渉や仮処分なども行われて違法性を是正する機会があったにもかかわらず、労働者の要求を拒否し続け、紛争を不当に長期化させたといった悪質性が認められました。

【30万円】大阪地裁平成22年7月15日判決

大阪地裁平成22年7月15日判決(医療法人大生会事件)では、採用から2ヶ月たらずで解雇予告し、別部署に異動して2週間たらずで解雇したことから、業務遂行に多少の問題があっても解雇理由にはならないとし、解雇を無効と判断しました。

まったく解雇理由を説明せず、業務命令違反を理由に基本給の半分を一方的に控除したなどの嫌がらせを指摘し、不法行為にあたるとして慰謝料30万円の支払いを命じました。

【30万円】東京地裁平成23年9月21日判決

東京地裁平成23年9月21日判決(ジェイ・ウォルター・トンプソン・ジャパン事件)は、すでに訴訟で敗訴していたにもかかわらず、その後2年間も出勤を許さず、再び退職勧奨して解雇したという悪質性について、不法行為と認めました。

労働者が、専業主婦の妻と幼い双子の児童(1人は障害あり)を抱えていることを考慮して、慰謝料30万円の支払いを命じました。

【50万円】京都地裁平成22年12月15日判決

京都地裁平成22年12月15日判決(京阪バス事件)は、会社が改変を加えた資料をもとに賞罰委員会を開き、労働者に反論の機会を与えることなく諭旨解雇したケースで、適切な解雇手順を行っていなかったとして不法行為を認めました。

このような通常の解雇手続きを逸脱した悪質性について、慰謝料50万円の支払いを命じました。

【80万円】東京地裁平成22年10月27日判決

東京地裁平成22年10月27日判決(レイズ事件)は、整理解雇しながら具体的な根拠を明らかにせず、訴訟になったら懲戒解雇と主張しはじめたという経緯から、解雇が不法行為にあたると判断しました。

労働者が解雇後に会社を設立し、その設立の直前になって解雇を争う姿勢を示したことなどの事情を考慮して、解雇による損害額を80万円(給与1か月分50万円と、慰謝料30万円)としました。

【100万円】東京地裁平成9年2月28日判決

東京地裁平成9年2月28日判決は、セクハラを受けた上に、理由なく解雇をされたことについて争われたケースで、人格権侵害、セクハラなどを理由として、慰謝料100万円を認めました。

この裁判例では、社長個人とともに、会社の慰謝料も認められました。

不当解雇の慰謝料を請求する方法

不当解雇慰謝料請求慰謝料額相場

次に、不当解雇の慰謝料を請求する方法と、その流れについて解説します。

不当解雇の慰謝料は、会社がこれを拒絶してくることが多いため、交渉が進まないときは、労働審判・訴訟など、次の手続きに進めていくことが、できるだけ高額な慰謝料を獲得する助けになります。

証拠収集をする

まず、十分な証拠がなければ、不当解雇の慰謝料を裁判所に認めてもらうことはできません。そのため、会社が交渉を拒絶してくることに備えて、事前準備として、証拠収集を行っておかなければなりません。

悪質な解雇の万全な証拠があれば、交渉段階でも慰謝料請求に応じてもらいやすくなります。

重点的に収集しておくべき重要な証拠は、次のものです。

証明する事実 証拠
会社側の解雇理由
  • 解雇通知書・解雇予告通知書
  • 解雇理由証明書
労働条件
  • 労働契約書・労働条件通知書
  • 就業規則・賃金規程
交渉経緯
  • 解雇までのやりとりを記録したメール・LINE
  • 解雇通告や退職強要の録音
労働者側の被害
  • 診断書・通院記録・カルテ
  • 通院の交通費明細

特に重要なのが、この段階で、会社側が主張するだろう解雇理由を明らかにしておくことです。

会社は、解雇をするときには、その理由を書面で明らかにしておかなければならないとされています。解雇理由を明らかにさせることが、その解雇理由に悪質さがないかどうかをを判断する出発点となるからです。

内容証明で慰謝料請求する

不当解雇の慰謝料請求では、まずは交渉による解決を目指します。

慰謝料請求をすることを会社に伝えるには、配達証明付き内容証明郵便で請求書を送付することで、送付日時と書面の内容を証拠に残すのが有効です。弁護士名義で請求書を送ることにより、「不当解雇に屈しない」という強い意思を伝えることができます。

不当解雇の慰謝料請求は、「損害及び加害者を知ったときから3年間」という時効があります(民法724条)。書面を送ることによる通知には「催告」の効果があり、通知から6ヶ月以内に労働審判・訴訟を起こすことで、時効を中断できます。

労働審判で慰謝料請求する

交渉では慰謝料を払ってもらえなかったときは、労働審判を申し立てる方法が有効です。

労働審判は、労働問題を争う手続きのなかでも、訴訟よりも簡易・迅速に、柔軟な解決ができるという、労働者保護のための制度です。労働審判は短期間で解決できるという特徴があり、原則として3回までの期日(平均70日程度)で終了します。

簡易・迅速に解決できる一方、裁判官が判断に関与してくれるため、労働法にしたがった適切な解決を目指すことができます。

訴訟で慰謝料請求する

労働審判でも慰謝料を払ってもらえなかったときは、訴訟により慰謝料請求をします。また、労働審判に対して2週間以内に異議申立てすると、自動的に訴訟に移行します。

会社による解雇の悪質性が明らかなときは、慰謝料請求を徹底的に行うため、訴訟提起が適切であると判断することがあります。

特に、不当解雇であれば、訴訟提起をすることによって、会社に復職することができるため、これを嫌う会社から、一定の慰謝料を支払うという譲歩を引き出すことができます。

不当解雇の慰謝料請求を弁護士に依頼するメリット

不当解雇慰謝料請求慰謝料額相場

不当解雇の慰謝料請求は、労働者自身で行うこともできます。

しかし、労働者側よりも会社側のほうが立場的に強く、多くの資料をもっています。自分で慰謝料請求しても、会社に相手にしてもらえないとき、弁護士に依頼することが有効です。

不当解雇の慰謝料請求を、弁護士に依頼するメリットについて解説します。

【メリット1】解雇の悪質さを強く主張できる

慰謝料請求するためには、単に不当解雇されたというだけでなく、その解雇が著しく不当であることが必要です。

労働問題に強い弁護士に、不当解雇の慰謝料請求を依頼することで、労働法と裁判例の十分な知識をもとに、解雇の不当性を説得的に説明できます。

【メリット2】会社に無視されづらい

弁護士から慰謝料請求の通知を送ることは、これを無視したり不誠実な対応をしたりすれば、労働審判や訴訟に移行することを示しています。

そのため、弁護士名義で慰謝料請求をしてもらうことにより、会社の不誠実な対応を未然に防ぐことができます。

【メリット3】法的手続きのサポートを受けられる

不当解雇の慰謝料請求について、会社が支払ってくれないとき、労働審判や訴訟などの法的手続きに移行します。これらの手続きは、裁判所で行われる手続きであり、法律にしたがった主張、証拠による立証が必要となります。

労働問題に強い弁護士は、労働審判や訴訟を多く経験しており、裁判所の実務にしたがって、不当解雇の慰謝料について適切な主張立証を進めることができます。

【メリット4】精神面のサポートを受けられる

不当解雇の慰謝料請求では、会社と交渉をしなければなりませんが、弁護士を依頼すれば、交渉窓口は弁護士が行ってくれます。

これにより、直接交渉をせず弁護士に任せることによって、精神的苦痛が拡大することを防ぐことができます。労働審判では、労働者本人が参加することが通常ですが、このときも弁護士に同席してもらうことができるので、法的なサポートとともに精神面の支援を受けることができます。

【メリット5】慰謝料を増額できる

不当解雇の慰謝料請求で、より高額な慰謝料の獲得を目指すときには、労働審判や訴訟などを行うこととなります。この際、慰謝料を勝ちとるためには、証拠が重要です。

解雇の直後からすぐに弁護士に依頼し、証拠収集などの準備からサポートを受けることが、より高額の慰謝料を認めてもらうことにつながります。

不当解雇で慰謝料以外にもらえる金銭

不当解雇慰謝料請求慰謝料額相場

不当解雇されたとき、慰謝料以外にもらっておくべきお金をまとめておきます。

解雇の違法性が強度でなければ、すべてのケースで慰謝料請求が認められるわけではないですが、労働者の経済的不利益が大きいことは明らかです。

将来の生活が苦しくなってしまわないよう、また、転職活動をスムーズに進めるためにも理解しておいてください。

解雇予告手当

解雇するとき、会社は労働者に対して、解雇日の30日前に予告をするか、不足する日数分の平均賃金を「解雇予告手当」として支払う義務があります(労働基準法20条)。つまり、解雇予告手当は「平均賃金×(30日-解雇日までの日数)」という計算式で算出できます。

そのため、「不当解雇かどうか」にかかわらず、予告期間が30日に足りないときには解雇予告手当を請求しましょう。「即日解雇」が典型例であり、このとき30日分の解雇予告手当をもらうことができます。

解雇期間中の賃金(バックペイ)

不当解雇が無効となるときや、交渉によって撤回に成功したとき、解雇されていた期間中の賃金を請求できます。これを法律用語で「バックペイ」と呼びます。

労働審判、訴訟によって争い、解雇の無効が確認されたとき、さかのぼって労働者としての地位が存在しつづけたことになるからです。この期間中、会社が不当解雇をしたことで仕事ができなかったのですから、働いていなくても賃金請求権を失いません。

解雇期間中に別の収入があるときでも、賃金額の60%までは保障されています。

未払い残業代

解雇トラブルとあわせてよく相談のある労働問題に、残業代請求があります。

慰謝料請求が認められるような悪質な解雇を行うブラック企業であれば、残業代についても適切な計算がされていないおそれがあり、未払い残業代の請求を検討してください。

悪質な会社がよく使う「固定残業代として支払い済みだ」、「管理職だから残業代は発生しない」などの反論は、法的には認められない可能性がありますから、あきらめてはいけません。

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解雇の解決金

解雇の慰謝料と並んで、解雇トラブルにおいてとても大切なのが、解雇の解決金です。

不当解雇されてしまったとき、解雇の撤回を求めていたとしても、本音では「解雇されたような会社には戻りたくない」ということが多いです。

このような解雇をめぐる交渉で、労働者側の「本音と建前」を調整したすえに、「不当解雇を撤回して合意退職とする代わりに、会社から一定の解決金を受けとる」という解決が実務上よく行われます。

参考解説

失業保険

解雇は、「会社都合の退職」となるため、失業保険について有利な取り扱いを受けることができます。

会社都合の退職のとき、7日間の待機期間が経過後、8日目から雇用保険を受けとることができ、「自己都合の退職」のときと比べ、金額も大きくなります。

ただし、「自己の責に帰すべき重大な理由」(たとえば「懲戒解雇」)や、「正当な理由のない自己都合」で退職したときは、3ヶ月の給付制限期間を経過後でないと受給できません。そのため、懲戒解雇されたときには、会社と徹底的に争わなければなりません。

弁護士費用

弁護士費用は各自負担とするのが原則です。しかし、不法行為の責任追及では、弁護士費用の一部を「損害」として相手に請求するのが裁判所の実務です。

そのため、訴訟などで不法行為の損害賠償請求をするときは、請求額の10%を弁護士費用として請求額に上乗せします。不当解雇の慰謝料請求でも同様に、慰謝料額の10%を弁護士費用として損害に加算し、労働者側の経済的不利益を解消するようにします。

当事務所へ労働問題を依頼いただくときの弁護士費用は、次の解説をご覧ください。

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不当解雇慰謝料請求慰謝料額相場

不当解雇の慰謝料請求について、請求方法、準備と、より高額な慰謝料を獲得するためのポイントについて、弁護士が解説しました。

不当解雇されてしまったとしても、慰謝料請求は必ず認められるわけではありません。悪質な解雇ケースでないと慰謝料が認められない以上、解雇の悪質性を立証し、裁判で認めてもらうためには、証拠収集などの事前準備が欠かせません。

慰謝料請求が認められた裁判例を参考にして、相場を理解し、解雇の慰謝料請求に役立ててください。

なお、仮に解雇の慰謝料までは認められないようなケースだったとしても、解雇の撤回を要求したり、退職を前提とした有利な金銭解決を勝ちとっていくことが重要です。

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