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相続の弁護士費用

相続について弁護士に依頼する場合、相談料・着手金・報酬金などがかかります。

相続の弁護士費用は、遺産分割、遺留分侵害額請求、相続放棄、遺言書作成など、依頼する内容によって異なるため、一律の説明はできません。また、遺産の金額や相続人の人数、争いの程度や必要となる手続によって費用が変わるため、事前に見通しを確認することが必須となります。

当事務所では、ご依頼前に相談内容を詳しくお聞きし、事案に応じた方針、必要な手続きとともに、弁護士費用について分かりやすく説明します。

まずは法律相談で今後の見通しを確認

相続問題は、親族間での複雑な話し合いが必要となり、感情的な対立が生じやすい分野です。

そして、お悩みの状況により、遺産分割を進めるのか、遺留分侵害額請求をするのか、相続放棄を検討するのかなど、必要な手続きや弁護士のサポート内容が異なります。そのため、弁護士費用を見積る際にも、そもそもどのような状況なのかを十分にヒアリングしなければなりません。

まず弁護士は、法律相談で、相続人が誰か、どのような遺産があるか、遺言書があるか、相続人間にどのような争いがあるかといった事情を整理します。相続放棄や遺留分侵害額請求など、期限があるものもあるため、早い段階で今後の見通しを立てておくことをおすすめします。

当事務所の相続に関する法律相談料は、以下の通りです。

法律相談料初回相談 無料/30分
  • 相談前に資料検討を要するときは、別途費用をいただいております。
  • 30分経過後も相談を継続される場合、30分ごとに5,500円となります。
  • 2回目の相談からは、1時間11,000円となります。ご依頼いただかない場合、3回目以降の相談料については別途のお見積もりとさせていただいております。
  • 事案の内容によって、有料相談となる場合があります(予約時に説明させていただいております)。

相続の弁護士費用(サポート内容別)

相続に関する弁護士費用は、依頼する内容によって大きく異なります。

例えば、他の相続人との遺産分割の交渉を依頼する場合と、相続放棄の申述のみを依頼する場合では、必要となる業務や手続きが異なるため、費用体系も同じではありません。

当事務所では、相続のサポート内容ごとに弁護士費用を定めています。以下から、ご希望の手続に応じた費用をご確認ください。

遺産分割

遺産分割とは、相続人間で、誰がどの遺産を取得するかを決めるための手続きです。

弁護士に依頼すれば、他の相続人との交渉からはじめ、合意が成立する場合は遺産分割協議書の作成、決裂する場合は家庭裁判所での調停・審判への対応などを任せられます。各手続きの段階によって費用が異なり、法的手続きに移行すると追加の費用が必要となるのが通常です。

当事務所の遺産分割に関する弁護士費用は、以下の通りです。

遺産分割協議着手金:33万円
報酬金:33万円+経済的利益の11%
遺産分割調停着手金:44万円
報酬金:44万円+経済的利益の11%
遺産分割審判着手金:44万円
報酬金:44万円+経済的利益の11%
前提問題に関する訴訟着手金:44万円
報酬金:44万円+経済的利益の11%
  • 協議から調停、審判というように移行する場合は、前段階の業務量を考慮して、次段階の着手金を半額程度に割引します。遺産分割の前提問題に関する訴訟を解決後に遺産分割のその他のサポートをご依頼いただく場合にも、合理的な調整を行います。
  • 不動産評価、特別受益、寄与分などの争点がある場合には、事案に応じて個別のお見積りとなることがあります。
  • 調停・審判・訴訟の場合には、出廷日当が発生します。
  • 各段階ごとに、業務量の目安を設定しています。

遺産分割協議書の作成

遺産分割協議書とは、相続人間で合意した内容を記した書類です。

相続人間に争いがなくても、遺言がない場合、遺産承継のためには遺産分割協議書の作成が必要です。遺産分割協議書に法的な不備が生じないよう、弁護士に依頼するのがおすすめです。

遺産分割協議書の作成手数料:11万円
公正証書化手数料:8万8,000円
  • 上記費用は、既に遺産分割について合意が成立している場合を想定しています。他の相続人との調整を要する場合、「遺産分割」としてのサポートとなります。

遺留分侵害額請求

兄弟姉妹以外の法定相続人は、遺留分侵害額請求を行うことが可能です。

遺留分侵害額請求とは、兄弟姉妹以外の法定相続人が、遺言や生前贈与などで遺留分を侵害された場合に、侵害者に対して金銭の支払いを求める手続きです。遺留分とは、民法に定められた最低限相続できる財産のことを意味し、それ以下の遺産しか得られなかった場合、遺留分侵害額請求権を行使し、他の相続人や受遺者に対し、遺留分に不足する額を請求できます。

弁護士は、遺留分を請求する側、請求された側のいずれについても、交渉や調停、訴訟に対応することができます。

当事務所の遺留分侵害額請求に関する弁護士費用は、次の通りです。

スクロールできます
経済的利益着手金報酬金
300万円以下8.8%17.6%
300万円超〜3,000万円以下5.5%+9万9,000円11%+19万8,000円
3,000万円超〜3億円以下3.3%+75万9,000円6.6%+151万8,000円
3億円超〜2.2%+405万9,000円4.4%+811万8,000円

なお、着手金については請求額を基準とし、報酬金については、請求側では実際に獲得した金額、請求された側では相手方の請求額からの減額分を基準として計算します。

相続放棄

相続放棄とは、被相続人の財産を相続しないための手続きです。

財産だけでなく、借金などの債務がある場合に利用されることが多く、原則として、自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内に家庭裁判所へ申述する必要があります。

当事務所の相続放棄に関する弁護士費用は、以下の通りです。

相続放棄手数料:11万円
  • 放棄する相続人が1名ごとに、手数料が5万5,000円追加となります。
  • 3ヶ月を経過している場合や、既に相続財産を処分している場合など、複雑な対応が必要な場合は、事案に応じて個別に費用をお見積りします。

遺言書作成

遺言書を作成すれば、相続紛争を予防し、希望する財産の承継を定めることが可能です。

生前に行う相続対策の中でも、特に優先度が高いのが遺言書の作成です。遺言を残しておくことで、できる限り自身の希望に沿った相続を実現することができます。遺言書は自身でも作成できますが、弁護士に依頼することで、家族関係や財産内容、遺留分などを踏まえて遺言内容を精査したり、法的に有効な形式で作成するサポートを受けたりすることができます。

当事務所の遺言書作成に関する弁護士費用は、以下の通りです。

遺言書作成(定型)手数料:11万円
遺言書作成(オーダーメイド)手数料:55万円
公正証書化手数料:8万8,000円
  • 遺言書作成(定型)とは、所定の書式を利用して、相続人の状況、財産の状況をお聞きして修正を加え、2時間程度の業務を目安として作成可能なものをいいます。
  • 公正証書遺言の場合、公証人に支払う手数料や必要書類の取得費用などが別途必要となります。

遺言執行

遺言執行とは、遺言者の死亡後に、遺言書の内容を実現するための手続きです。

遺言執行者に就任した弁護士は、相続人への通知、財産目録の作成、預貯金の解約、不動産や株式などの名義変更・換価、受遺者への財産の引渡しなどを行います。

当事務所の遺言執行費用は、以下の通りです。

スクロールできます
遺産総額遺言執行費用
300万円以下33万円
300万円超〜3,000万円以下2.2%
3,000万円超〜3億円以下1.1%
3億円超〜0.55%
  • 遺産の内容や相続人の状況などによって特別な対応が必要となる場合には、別途費用が発生することがあります。

相続人・相続財産の調査

相続手続きを進めるために、相続人と相続財産を正確に把握するための調査が必要です。

相続人調査では、戸籍謄本等を収集して法定相続人を確認します。相続財産調査では、預貯金、不動産、有価証券、借金などの財産・債務の内容を確認します。

当事務所では、遺産分割などの依頼と同時に行うほか、調査のみの依頼も可能です。

相続調査(簡明な事案)手数料:11万円
相続調査(通常の事案)手数料:33万円
相続調査(難解な事案)手数料:相続財産の1.1%
  • 事案の難易度は、遺産額や想定される業務量などによって総合的に判断します。
  • 簡明な事案とは、相続人が少数で、かつ、財産額が少額であり、短期間で調査が終了するケースのこと、難解な事案とは、相続人が多数であったり行方不明者がいたり、隠された財産が存在したりなど、複雑な調査を要するケースを指します。
  • 相続調査(難解な事案)は、手数料の下限を55万円とします。
  • 必要に応じて、登記取得料などの実費や、税理士、司法書士など専門家に依頼するための報酬を要します。

遺産整理・承継の弁護士費用

相続人間の争いが解決した後、相続による承継手続きが必要となります。

弁護士に依頼すれば、相続関係図や財産目録、遺産分割協議書などを作成し、不動産の名義変更、預貯金の解約などの相続手続きを代行します。必要に応じて、成年後見、特別代理人の選任といった手続きが必要となることもあります。

遺産整理・承継(簡明な事案)手数料:55万円
遺産整理・承継(通常の事案)手数料:77万円
遺産整理・承継(難解な事案)手数料:相続財産の1.1%
  • 事案の難易度は、遺産額や想定される業務量などによって総合的に判断します。
  • 簡明な事案とは、相続人が少数で、かつ、財産額が少額であり、短期間で遺産承継が終了するケースのことを指します。なお、難解な事案の中で、相続人間に争いを生じる可能性のあるものについては、遺産整理・承継の対象外であり、遺産分割サポートをご依頼いただく必要があります。
  • 相続調査(難解な事案)は、手数料の下限を88万円とします。
  • 必要に応じて、登記取得料などの実費や、税理士、司法書士など専門家に依頼するための報酬を要します。

相続の弁護士費用はいくら?具体例で解説

相続の弁護士費用は、遺産総額を基本としながら、依頼者が実際に取得した遺産の金額や、相続人間で争いとなっている部分の金額、事案の難易度などによって異なります。

例えば、遺産総額が3,000万円で、相続人が兄弟2人、遺産分割の結果として依頼者が1,800万円相当の遺産を取得したケースでは、次のような弁護士費用がかかります。

  1. 遺産総額:3,000万円
  2. 相続人:兄弟2人
  3. 依頼者が取得した遺産:1,800万円
  4. 弁護士費用(交渉の着手金):33万円
  5. 弁護士費用(調停の着手金):22万円
  6. 弁護士費用(調停の報酬金):242万円
    44万円+(1,800万円×11%)
  7. 弁護士費用合計:297万円

ただし、相続では、取得した1,800万円を全て「経済的利益」として報酬金を計算する場合もあれば、当初から取得できることに争いがなかった部分と、実際に争いとなっていた部分や増額できた部分を区別して計算する場合もあります。

そのため、弁護士費用を確認する際には、単に「報酬金○%」という割合を見るだけでなく、どの金額を基準として着手金・報酬金を計算するのかを確認することが重要です。当事務所では、初回相談で遺産の内容や争点を確認し、想定される弁護士費用について具体的に説明しています。

相続問題を弁護士に依頼するメリット

相続では、法律だけでなく、家族や財産の問題が絡むため、当事者間では感情的対立が激しく、容易には解決できないことが少なくありません。弁護士に依頼することで、法的な整理から他の相続人との交渉、必要に応じた家庭裁判所での手続きまで一貫して対応できます。

適切な相続分や請求内容を整理できる

相続では、法定相続分だけでなく、遺言の内容、特別受益、寄与分、遺留分などによって、実際に主張できる権利や取得できる財産が変わることがあります。弁護士に依頼することで、証拠を踏まえ、法律や裁判例の正確な知識に基づいて、不利益を被らないよう主張を検討できます。

他の相続人との交渉を任せられる

相続では、長年の家族関係や感情的な対立が背景にあり、相続人同士で直接話し合うのは負担となることが多いです。弁護士に依頼すれば、他の相続人との連絡や交渉を任せることができ、法的な根拠に基づく主張を、冷静に伝えることが可能です。

調停・審判まで見据えて対応できる

相続人同士の話し合いで解決できない場合には、家庭裁判所で遺産分割調停や審判などの手続きが必要となります。早い段階で弁護士に依頼しておけば、交渉時から調停・審判まで見据えて主張を整理し、証拠を集めて、長期化した場合にも継続して対応できます。

相続の弁護士費用に関するよくある質問

最後に、相続の弁護士費用についてのよくある質問に回答しておきます。

相続の弁護士費用は何を基準に決まる?

相続の弁護士費用は、主に遺産総額を基準とします。それだけでなく、依頼者が取得する遺産額、実際に争いとなっている金額、相続人の人数や争点の内容、交渉・調停・審判といった必要な法的手続きなどによっても異なります。報酬の割合だけでなく、どの金額を基準とするのかについても、委任契約書で必ず確認しておいてください。

遺産の額が分からなくても相談できる?

遺産の内容や金額が不明でも、弁護士に相談することができます。

相続財産の全体像が分からない場合には、証拠をもとに預貯金や不動産などの財産を調査することから弁護士に依頼することも可能です。むしろ、遺産の内容が分からないからといって全てを調べ終えるまで相談をしないと、財産を見逃したり、他の相続人から提案された不利な分割内容に合意してしまったりするおそれがあります。

相続人が誰か分からなくても相談できる?

相続人の有無や人数が不明な場合でも、弁護士に相談することができます。

相続人が明確でない場合、被相続人の出生から死亡までの戸籍を取り寄せることで法定相続人を調査します。弁護士は、職務上請求によって、業務に必要な範囲で戸籍などの公的書類を取り寄せることが可能です。

相続の弁護士費用は誰が支払う?

相続の弁護士費用は、原則として弁護士に依頼した本人が負担します。

例えば、遺産分割や遺留分侵害額請求では、相続人間の利害が対立するため、それぞれの相続人が、自身の負担で弁護士に依頼することがあります。一人の相続人の都合で、遺産から弁護士費用を支払うことは許されません。

一方、利害対立がない場合、複数人が共同で依頼する場合、話し合って費用を出し合うことができます。

また、遺言執行費用については、相続財産から負担することができます(民法1021条)。

遺産分割が調停になったら追加費用はかかる?

交渉から遺産分割調停へ移行した場合や、さらに審判へ進んだ場合、手続きごとに追加の着手金が発生することとしているケースが多いです。どの段階で、いくらの追加費用が発生するかは契約内容によるため、事前に確認しておいてください。

当事務所では、前段階の手続きから追加で依頼いただく場合、その際の業務量なども勘案して、着手金を半額程度に割引することがあります。

相続人が多いと弁護士費用は高くなる?

相続人が多いというだけで弁護士費用が増えることは一般的ではありません。しかし、連絡や交渉の回数が増えたり、主張や利害関係が複雑になったりすることで、事案が複雑であると判断されると弁護士費用に影響することがあります。

不動産があると弁護士費用は変わる?

不動産があるだけで必ず弁護士費用が高くなるわけではありません。

ただし、相続の場面で、不動産の評価額や分割方法が争いになっている場合、事件が複雑になり、査定や鑑定などの実費が必要となったり、弁護士が行う業務が複雑化したりして、費用が増額されることがあります。また、不動産の価額が経済的利益の計算に影響し、報酬金が高額となる場合があります。