刑事事件を弁護士に依頼する場合、相談料・着手金・報酬金などがかかります。
刑事事件の弁護士費用は、逮捕・勾留といった身柄拘束を受けているか、それとも在宅で捜査が進んでいるか、起訴前か起訴後か、被害者との示談交渉が必要かといった点により異なります。事件の状況によっても必要なサポートは異なるため、まずは法律相談をお受けください。
身柄拘束を受けている刑事事件では、速やかな刑事弁護活動が必要となります。被害者のいるケースでは特に、早期に示談を成立させることで、身柄釈放、不起訴処分といった有利な結果を勝ち取ることが可能なため、スピード重視で対応すべきです。
まずは法律相談で刑事事件の見通しを確認
刑事事件では、状況によって必要な弁護活動が大きく異なります。
まだ警察から連絡を受けていない段階でも、任意の事情聴取を受けている段階でも、既に家族が逮捕・勾留されている場合でも、状況に応じたサポートが可能です。刑事事件はスピード勝負であり、身柄拘束が長引くほど、社会生活への影響が大きくなってしまいます。
まずは法律相談で、事件の内容や捜査の進行状況、逮捕・勾留の有無、被害者の有無、示談の可能性、前科・前歴などを確認し、今後必要となる対応を整理しましょう。「まだ逮捕されていないから」「警察に呼ばれただけだ」といって軽視せず、早い段階でご相談ください。
当事務所の刑事事件に関する相談料は、以下の通りです。
| 法律相談料 | 初回相談 無料/30分 |
|---|
- 相談前に資料検討を要するときは、別途費用をいただいております。
- 30分経過後も相談を継続される場合、30分ごとに5,500円となります。
- 2回目の相談からは、1時間11,000円となります。ご依頼いただかない場合、3回目以降の相談料については別途のお見積もりとさせていただいております。
- 事案の内容によって、有料相談となる場合があります(予約時に説明させていただいております)。
刑事事件の弁護士費用(サポート内容別)
刑事事件の弁護士費用は、身柄拘束の有無、起訴前か起訴後か、示談交渉や保釈請求の要否などで異なります。当事務所では、事件の状況や必要な弁護活動に応じて、次のように定めています。
逮捕・勾留された場合の刑事弁護
最もスピーディに対応すべきなのが、逮捕・勾留された場合の弁護活動です。
逮捕・勾留といった身柄拘束を受けた場合、何よりもまず、初回接見を即座に実施し、被疑者から事情を聴取し、刑事弁護の方針を立てる必要があります。その上で、勾留阻止や準抗告による身柄解放、不起訴処分を目指す弁護活動、被害者との示談などを行います。
当事務所の逮捕・勾留された場合の弁護士費用は、次の通りです。
初回接見
家族や友人が身柄拘束を受けたら、初回接見を最優先に進めてください。
初回接見では、弁護士が身柄拘束された被疑者に直接面会に行き、状況を聴取して信頼関係を築きます。自白の強要や不利益な供述を避けるための助言、社会的な影響を最小限に抑えるための伝言などが可能です。
| 初回接見(都内の警察署) | 3万3,000円 |
|---|---|
| 初回接見(隣接県の警察署) | 5万5,000円 |
- 1都3県を中心に対応していますが、それ以外の都道府県の警察署の場合にも、距離に応じて別途お見積りすることが可能です。
- 初回接見の依頼を希望する場合、相談で当事務所までお越しになるのが難しいときは、事前に初回接見の費用をお振込みいただくことで、警察署近辺での相談を実施できます。
捜査段階の弁護活動
捜査段階の弁護活動にかかる、基本的な弁護士費用は次の通りです。
| 捜査段階弁護(簡明な事案) | 着手金:33万円 報酬金:33万円 |
|---|---|
| 捜査段階弁護(通常の事案) | 着手金:44万円 報酬金:44万円 |
| 捜査段階弁護(難解な事案) | 着手金:55万円 報酬金:55万円 |
- 事案の難易度は、犯罪の内容、想定される刑罰の重さ、被疑者が罪を認めているかどうかや、弁護士の業務量によって総合的に判断します。
- 簡明な事案とは、被疑者が罪を認めている場合(自白事件)、逮捕勾留されていない場合(在宅事件)、被害者がいない薬物事犯などが該当します。難解な事案とは、被疑者が罪を認めていなかったり(否認事件)、複数の前科があったり、高い確率で実刑が予想されたりする複雑なケースを指します。
- 被疑者との接見には、距離に応じて接見日当が発生します。
身柄の早期解放のための弁護活動
身柄拘束から早期に解放することを目指すため、準抗告や勾留取消請求などといった特別なサポートを要するケースもあります。この場合、捜査段階弁護の費用に加えて、次のような費用がかかります。
| 準抗告 | 着手金:22万円 報酬金:22万円 |
|---|---|
| 勾留取消請求 | 着手金:11万円 報酬金:11万円 |
- 報酬金は、身柄釈放に成功した場合に発生します。
- 身柄事件の場合、早期釈放が実現したら弁護活動は終了となり、その後も継続して対応する必要があるときは、在宅事件の捜査について別途委任契約を締結する必要があります。
被害者との示談交渉
被害者がいる刑事事件では、示談交渉が最優先の弁護活動となります。
示談が成立すれば有利な情状として考慮され、身柄の早期釈放、不起訴処分、執行猶予をはじめとした軽い処分といった結果につながりやすくなるからです。弁護士に依頼すれば、謝罪や被害弁償、示談金や条件の交渉などを代わりに行うことが可能です。
| 被害者との示談交渉 | 着手金:捜査段階弁護の着手金に含む 報酬金:33万円 |
|---|
- 報酬金は、示談が成立した際に発生します。なお、示談金や和解金は依頼者負担となり、弁護士費用とは別に必要です。確実な支払いを確保するため、成立前に預り金口座への振込を指示することがあります。
- 上記の弁護士費用は、捜査段階の弁護活動と同時に行う場合です。刑事弁護を依頼せず、示談交渉のみを担当する場合には、33万円の着手金が発生します。
- 同種や類似の犯罪により、複数の被害者と示談する必要があるときは、2名以降の示談成立について、報酬金を合理的な金額に調整することがあります。
逮捕前・在宅事件の刑事弁護
逮捕されない場合や身柄拘束を受けずに捜査が進む場合でも、弁護活動が必要です。
例えば、取調べへの対応、捜査機関との連絡、被害者との示談交渉などが該当します。在宅事件の弁護士費用は、特別な事情がない限り、前述の「捜査段階の弁護活動」の費用のうち、「簡明な事案」として算定します。また、示談活動が必要となる場合にも、前述の費用が必要となります。
なお、在宅事件として対応している最中に身柄事件に移行するケースでは、追加の弁護士費用が発生することがあります。
起訴後・刑事裁判の弁護
起訴された場合には、刑事裁判への対応を行う必要があります。
具体的には、検察官が提出する証拠の検討、公判への出廷、被告人質問や証人尋問、情状立証といった刑事弁護活動を行います。身柄拘束が続いている場合、起訴後は保釈請求が可能です。
起訴後の刑事弁護では、自白事件の場合には情状弁護を行い、執行猶予や減刑といった有利な結果を目指します。一方で、否認事件の場合、無罪を勝ち取ることを目標とします。
当事務所の起訴後・刑事裁判の弁護士費用は、以下の通りです。
起訴後の弁護活動
起訴後の弁護活動にかかる、基本的な弁護士費用は次の通りです。
| 起訴後弁護(簡明な事案) | 着手金:33万円 報酬金:33万円 |
|---|---|
| 起訴後弁護(通常の事案) | 着手金:44万円 報酬金:44万円 |
| 起訴後弁護(難解な事案) | 着手金:55万円 報酬金:55万円 |
- 事案の難易度は、犯罪の内容、想定される刑罰の重さ、被告人が罪を認めているかどうかや、弁護士の業務量によって総合的に判断します。
- 簡明な事案とは、被告人が罪を認めている場合(自白事件)、起訴後勾留を受けていない場合(在宅事件)、被害者がいない薬物事犯などが該当します。難解な事案とは、被告人が罪を認めていなかったり(否認事件)、複数の前科があったり、高い確率で実刑が予想されたりする複雑なケースを指します。
- 報酬金は無罪や執行猶予を勝ち取った場合、求刑より軽い刑となった場合などに生じます。
- 被告人との接見、公判への出廷には、距離に応じて接見日当が発生します。
保釈請求
起訴後も身柄拘束が続く場合、保釈請求を行うことができます。保釈とは、起訴後の被告人について、一定の保証金を納付することで身柄を解放する手続きです。
| 保釈請求 | 着手金:22万円 報酬金:22万円 |
|---|
- 報酬金は、保釈申請が認められた場合に発生します。
- 保釈には、弁護士費用とは別に、裁判所の定める保釈保証金の納付が必要となります。
控訴・上告
刑事事件で、第一審に不服があるときには控訴、控訴審に不服があるときは上告により、異議を申し立てることができます。控訴審や上告審は、第一審に比べて難易度が上がることが多く、専門的な経験を有する弁護士のサポートが欠かせません。
| 控訴審 | 着手金:44万円 報酬金:44万円 |
|---|---|
| 上告審 | 着手金:55万円 報酬金:55万円 |
- 一審の刑に比して減刑された程度に応じて、報酬金を設定します。
- 無罪判決を目指すケースの場合は、別途の報酬金をご提案することがあります。
- 被告人との接見には、距離に応じて接見日当が発生します。
自首同行・出頭同行
過去に犯した罪の自首を希望したり、警察から出頭要請があったりした場合、弁護士が同行してサポートをすることができます。弁護士が同行することで不当な扱いを抑止し、身柄拘束を受ける可能性を減らすことにつながります。
| 自首同行・出頭同行(都内の警察署) | 16万5,000円 |
|---|---|
| 自首同行・出頭同行(隣接県の警察署) | 22万円 |
- 捜査段階の弁護活動その他のサポートを同時にご依頼いただいている場合には合理的な費用に調整する場合があります。
少年事件の弁護活動
少年事件には、一般の刑事事件とは異なる特殊性があります。
成長過程にある少年には更生の可能性があると考えられ、家庭裁判所における少年審判をはじめとした特有の制度が設けられています。そのため、少年の権利を守るため、捜査段階のできる限り早いうちに、弁護士のサポートを受けるのが有益です。
当事務所の少年事件の弁護士費用は、以下の通りです。
捜査段階の少年事件の弁護活動
捜査段階の少年事件の弁護活動にかかる弁護士費用は、次の通りです。
| 捜査段階の少年事件(簡明な事案) | 着手金:33万円 報酬金:33万円 |
|---|---|
| 捜査段階の少年事件(通常の事案) | 着手金:44万円 報酬金:44万円 |
| 捜査段階の少年事件(難解な事案) | 着手金:55万円 報酬金:55万円 |
- 事案の難易度は、犯罪の内容、想定される刑罰の重さ、少年が罪を認めているかどうかや、弁護士の業務量によって総合的に判断します。
- 少年との接見には、距離に応じて接見日当が発生します。
家庭裁判所送致後の少年事件の付添人活動
家庭裁判所に送致された後の少年事件にかかる弁護士費用は、次の通りです。
| 家裁送致後の活動(簡明な事案) | 着手金:33万円 報酬金:33万円 |
|---|---|
| 家裁送致後の活動(通常の事案) | 着手金:44万円 報酬金:44万円 |
| 家裁送致後の活動(難解な事案) | 着手金:55万円 報酬金:55万円 |
- 事案の難易度は、犯罪の内容、想定される刑罰の重さ、少年が罪を認めているかどうかや、弁護士の業務量によって総合的に判断します。
- 報酬金は審判不開始や不処分、保護観察処分など、有利な結果を勝ち取った場合に生じます。
- 少年との接見には、距離に応じて接見日当が発生します。
刑事事件の弁護士費用はいくら?具体例で解説
刑事事件の弁護士費用は、身柄拘束の有無や事件の状況などで異なります。
例えば、逮捕された後に家族が弁護士へ依頼し、被害者との示談が成立した結果、不起訴処分となったケースでは、次のように弁護士費用を計算することができます。
- 初回接見:3万3,000円
- 着手金(簡明な事案):33万円
- 着手金(示談交渉):基本料金に含む
- 報酬金(簡明な事案):33万円
- 報酬金(示談成立):33万円
- その他、示談金として100万円
- 弁護士費用合計:102万3,000円
一方、起訴された場合、刑事裁判について追加の着手金が必要となり、保釈請求を行う場合や公判への出廷回数が増える場合などは費用が増額されます。そのため、特に罪の内容を認めている刑事事件では、できる限り早期に対応し、示談を成立させて不起訴を目指すのが基本方針です。
私選弁護人と国選弁護人で費用はどう違う?
刑事事件の弁護人には、本人や家族が直接依頼する「私選弁護人」と、一定の要件を満たす場合に裁判所が選任する「国選弁護人」があります。
私選弁護人の場合、本人や家族が自己負担で弁護士費用を支払います。一方、国選弁護人の報酬は国から支払われるため、弁護士費用を支払えない人にとって有効な選択肢となります(ただし、完全に無料なわけではなく、有罪判決を受けた場合には負担を命じられることがあります)。
被疑者段階で国選弁護人を選任してもらうには、勾留されており、一定の資力要件(現金・預貯金などの資力が50万円未満であること)が必要とされます。なお、要件を満たしても私選弁護人の依頼は可能ですし、捜査段階では弁護人そのものを付けないという選択も可能ではあります。
ただし、刑事事件では早期の身柄解放や示談、不起訴に向けた対応など、弁護人によるスピーディな活動が重要となるケースが多いため、単に「費用が安い(かからない)」というだけでなく、事件の状況や必要な弁護活動を踏まえ、専門性の高い弁護士を選ぶのがおすすめです。
刑事事件を弁護士に依頼するメリット
刑事事件について弁護士に依頼すれば、身柄解放に向けた対応や被害者との示談交渉、不起訴や刑の軽減に向けた弁護活動など、事件の状況に応じたサポートが受けられます。
逮捕・勾留からの早期釈放を目指せる
逮捕された場合、勾留を避けるための働きかけや準抗告、起訴後の保釈請求など、身柄解放に向けた対応を行うべきです。また、後述の被害者との示談が成立すれば、早期に釈放される可能性を高めることができます。釈放が遅れると、仕事や家庭など、社会生活への影響は避けられません。
被害者との示談交渉を任せられる
被害者がいる事件では、示談の成立が刑事処分や量刑を判断する際の重要な情状となります。身柄拘束されている場合はもちろん、そうでなくても、犯罪の加害者から被害者へ直接連絡することは適切でなく、弁護士を通じて示談金額や条件の交渉を行うのが適切です。
不起訴や減刑に向けた弁護活動を受けられる
弁護士は、起訴前であれば、事件の内容や証拠、示談の状況などを整理し、検察官に意見を伝えるなど、不起訴処分に向けた弁護活動を行います。起訴後にも、情状に関する証拠を整理し、執行猶予や刑の軽減を目指して対応することができます。
刑事事件の弁護士費用に関するよくある質問
最後に、刑事事件の弁護士費用について、よくある質問に回答しておきます。
逮捕された者の家族から相談・依頼できる?
逮捕・勾留などの身柄拘束を受けた場合、本人が自ら弁護士を探すのは難しく、家族から相談・依頼することができます。家族が逮捕されたことが判明したら、速やかに連絡し、初回接見から刑事弁護活動に着手してもらうのがおすすめです。
家族が弁護士費用を支払える?
家族が弁護士費用を負担することは可能です。
特に、本人が逮捕・勾留されている場合、物理的に着手金の支払いが不可能なため、家族が立て替えて支払うこととなります。また、少年事件の場合、資力のない少年に代わって両親が弁護士費用を支払うことが多いです。
ただし、たとえ家族が費用を負担していても、弁護士は本人の弁護人として活動するため、事件内容を全てお伝えできるとは限らない点には注意が必要です。
逮捕される前でも弁護士に相談できる?
逮捕される前でも、弁護士への相談・依頼が可能です。
過去に重大な罪を犯してしまった場合、警察から呼出しを受けている場合など、今後逮捕される可能性がある場合は、対応について事前に相談すべきです。事件によっては、示談交渉を速やかに進めるなど、逮捕を回避するための対応も検討できます。
初回接見だけ依頼することはできる?
刑事弁護活動について正式に依頼する前に、初回接見のみ依頼することも可能です。初回接見では、弁護士が本人と面会し、事件や取調べの状況を確認した上で、その場でアドバイスを行います。
初回接見で、信頼関係を築ける弁護士かどうかをよく吟味した上で、その後に刑事弁護活動の依頼を検討しても構いません(ただし、スピーディな対応がおすすめです)。
不起訴にならなくても報酬金がかかる?
報酬金が発生する条件は、委任契約の内容によって異なります。
不起訴のみを報酬の条件とすることもありますが、弁護士に依頼したからといって必ず不起訴になる保証はありません。そのため、身柄釈放や示談成立などの成果について報酬金を定めることが通常であり、この場合には定めた結果に応じた費用が生じます。
起訴された場合は追加の弁護士費用がかかる?
起訴前の弁護を依頼している場合でも、起訴された場合は追加の費用がかかることが多いです。また、公判期日への出廷には実費・日当を要します。当事務所では、継続的な依頼の場合、刑事裁判へ移行した際の着手金について一定の割引を行います。
